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あれから10年を経て

10年の歳月を経て…
私は変わったのだろうか。

今日は野下さんの命日だ。

joyでは当たり前のように語り継がれ普通に聞く名だと思うが、世間一般的にはもしかしたら知らない人の方が多いかもしれない。

野下善秋氏、主に日向神で活動。数多く作られたルートの中でメジャーなものもいくつかあるが、どちらかというなら玄人好みの仕上がりになっているものが多い。ただ本匠のナマコの涙5.12aで分かる通り、稀に爆発的に大衆受けするルートも残してある。

〜joyがプライベートウォールだった頃、雨の降った休日などはよく遊びに来てくれた。

氏の話す岩の話がとても好きだった。氏の開拓スタイルがとても好きだった。氏の残したルートがとても好きだ。
泥臭くどこまでも一途で。

色んな岩を教えてくれた。

最後に教えてくれたその岩は当時の私にはとても残酷だった。可能性を感じるとかそういった次元ではなく、登攀対象にすら見えなかった。
そして私の対応もとても冷酷だったかもしれない。これは不可能ですねと返した。

今でも後悔している。

少し残念そうな顔をしながら、私なら登れそうな気がするんだけどという暖かいニュアンスの言葉をかけてくれたその光景は今でも覚えている。

数年前、ようやく可能性に気づき、今ようやく勝負できるまでになった。

今更ながら10年前の私に問いたい。想像的なクライミングを追い求めていた割に想像を広げようとする努力を怠っていたのではないかと。
自分の見えるものでしか物事を判断できていないのではないか。

そんな事を考えながらふと思うのは、それはそのまま今の自分にも当てはまるのではないかという事。

10年の歳月を経て、何か変わったんだろうか。
思考はたいして変化していない…
ただ、能力だけは上がった。
それは明らかだ。

後悔が消えることはもはやこの先もないと思うが、力あるうちにこれだけは何としても登っておきたい。

この10年を経て、
ようやく期待に応えれるようになったならば、何としても応えたいと思う。

岩の話講習会(4/1sun20:00~)

気候も良くなり、岩に出向くことも増えるかと思います。

そんな方へ。
歴史的背景や継承してきた文化を知ると、
岩登りがより一層楽しくなるし、
漠然と知っているであろうルールの意味もわかってくると思います。

常連様向けの中級講習がこの資料の起源であるため、
クライミングジムトレーニングの根本や課題についての話もちょこっと触れています。

1時間半程度の内容となります。
プロジャクターをつかい、話しながら進めていきます。

龍体山の話やローカルエリアの話もしつつ岩場の現状についても参加者のみんなと話してます。
一回受けた方もまた是非どうぞ。啓発運動ですので参加費無料、営業時間外に行うのでジム使用料もなしです。

次回の日時は

4/1(日) 20:00〜

資料準備等もございますので事前予約を
田嶋一平 もしくは
joywall@tsm.bbiq.jp

マニアックな内容でしたがjoyは今日も通常営業〜
春休みとあり、体験の方も多いようでし〜〜

ニコガミ V11

ずっとやりたかった荒神岩の中央完全体。

登れたから良いものの、タイミングが合わずシーズンももう終わる。


3/15
どうもパリッと晴れる日が少ない、この日も予報では午後から雨。だからといって早起きなどできるわけもなく、岩に着いたのは11時過ぎ。

一年以上放置していたのでかつて苔むしていたリップはどうか。
上に回り込んむ。
葉っぱと土、そして僅かな苔が生えていただけで、掃除は20分程で済んだ。

いざバラさんと気合を入れ取り付くも、中間部で思いっきりスリップしマット外へ。
着地自体は成功したが、ガレ場の下地は厄介で踵と太ももを強打した。太ももは擦れた程度で、痛みさえ我慢すれば特に問題ない。ただ踵は登りに響く。

少し休み再開、辛うじて靴は履けた。

核心は垂れたリップから遠いサイドカチを狙う一手。
傾斜は強い上にリップがすっぽ抜けそうで怖い。
しかもそこまでの10手でかなりのダメージを負う。

1年前、スタンドでやった際もメンタル勝負となった。
さて今回はどうか

バラシも落ち着き、一旦車に戻りマットを2枚追加する。
1便目、初手でスリップフォール。
傾斜が強く、全パート足がきれたら思いっきり振られ落ちする。

ダイナミックに動きつつ足を残す、
ある種かなり得意なタイプで動き自体にはそこまでのストレスは感じないものの、
傾斜、高さがありプレッシャーは強い。

2便目、2度のダイナミックな右手だしを成功させリップへ。

リップの保持感はギリギリ。
吹っ飛んだとしてもマットはあるので大丈夫。

思い切って突っ込む、左手は無事サイドカチを捉えた。
素早くマントルを返し岩の上の立つ。
荒神岩中央ラインが終わった。

名は、キーとなる同じ形のmoveが2個あるので
「ニコガミ」
グレードはプレッシャーを加味せず「V11」とする。

少し気が抜け、暫く休んだ。

タワーチェンジと春体験〜

クライミング体験の方も一気に増えてきた今日この頃〜
クライミング春体験パック¥3000-(全て込み)がオススメです♪

ということで初心者、初級者に愛されているタワー90°
全チェンジ!

春にむけ、また新たな初心者を迎えるであろう壁。
(一部可愛くない課題もあります、青石V6とか赤石V7とか( ・∇・))

ではみなさん今週もお待ちしています♪

後半戦、証明岩へ。

3/12
ダンジョンルーフで一頻りprojectをやった後、証明岩へ。
いつ見ても濡れている。この日も湿気てはいたが辛うじてトライ出来そうなコンディションに見えた。

実はこの岩、私は一切開拓に関与していない。
去年の梅雨前仲間が掃除し、今シーズン内でいくつかの美味しいラインが仕上がった。

登攀対象となる前の写真。写真撮影時間が去年5月正午前。

そしてこの写真撮影時間が同日17時過ぎ。

ようは丸一日かけて掃除したということだ。
完成させた数本のラインの中でもメインは中央の’SEIMEI V8’と右の’朧げ夢夜 V8’だろう。

見た目もよく、何よりも仲間の熱意を感じるべくずっとトライしたかったのだが如何せん乾きが悪い。訪れては取り付けず敗退する日々が続いた。

この日も湿気てはいたが痺れを切らし取り付く。

SEIMEIも朧げ夢夜も足場がとてもシビアでmoveを作りにくく、組み立てに手間取った。
SEIMEIでは、登れたと思いたどり着いたリップがまさかのびしゃびしゃでクライムダウンをするはめに。。。

上に回り込みタオルで水分を拭ってからは、とても快適に登ることが出来た。

リップ付近にうっとおしい土や薮もない、
途中のホールドに泥も詰まってない、
まして苔など気にならない。
周辺も開けており快適だ…。

ここまで仕上げるのは大変だったであろう、おかげで日暮れまで贅沢な時間を贅沢な場所ですぎさせてもらった。
次も期待しよう。

良い岩だった。