「玖珠川Gon★★★2015」カテゴリーアーカイブ

朱の理 と 伏魔殿2013年初登時の映像

伏魔殿の岩、最も恐ろしいラインが登れた。
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想像以上の難度となかなか涼しくならない気候に、思ったよりも苦戦を強いられ三日を費やしてしまった。
出来てしまって感じたのは、思っていたより素晴らしいラインだということ。
朱の理(シュノコトワリ)v12とする。
この課題自体に想い入れがあるというより、
この岩をタックと打った日の光景が、頭の中を巡回していた。

映像も伏魔殿2013年タック初登のものと合わせて。

朱の理、公開前ということで通い詰める事がなければ放置していただろう。
登れて見てわかることもあるのだな。
何事もやってみるものだ。

翌々日、仲間が開拓に入り全ての作業が終わった。
あとはトポまとめと周辺交渉のみ。

この日、長年のprojectも登れたのだが、
それはまた別の機会に。

友を一言で表すなら、情熱

川を眺めながら、エリアを想う。
丁度その時、私は伏魔殿の岩の下にいた。

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初登者はタック。
彼は口癖のように、岩ころでも壁でもでかい奴をやりたいと言っていた。
ビビリのくせに。

思い返せば、このエリアもよく一緒に来ていた。
エイドリアンもaftakもレッドノアも…

長期に渡って共に岩を登り続けてきた。
時に私の暴走をなだめてくれ、
時に一緒に走ってくれ、
時にお互いぶつかりあった。

いつもjoyのことを考えてくれ、
いつも私を支えてくれた。

彼の、突然の引退宣言。
長い付き合いだから、覚悟ははっきりとわかった。
だから、聞いた時は戻ってくるまでおれもしっかりしてようと、
覚悟した。

一人、伏魔殿の下でぼっとしてると
不意に彼が初登した時の情景が過る。

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そしてとても寂しくなった。
友が去って、私はどこまで進めるのだろうか。

ただ、彼の覚悟は家族を思ってのこと。
引き止める気など微塵もない。
ただただ、自身が不安なだけだ。

ひどく沈んだ夕方、伏魔殿のロースタートを登った。

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グレードはv8,名を 赤き虎 とする。

岩を見るたびに切なくなりそうだ。
早く隣のprojectも登ってしまおう。

整備と資料作成もあと少し。
頑張ろう。
タックも頑張れ。
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gon 初秋の記録

10/10
ハイボーラーヅカと開拓。
まだ手をつけていなかった岩をやる。
下地整備を手伝ってもらい、早速トライ。

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次回登る予定が、思ったよりも早くもmoveが狙うことに。
結局1日使い切って登りきった。
愛用のチョークボールが流されて、少し悲しい気持ちになったので
天狗隠し v10とする。
ヅカはハイボールでないと気合いが入らないらしく、レフトパンチは宿題に。

10/12
ボブが関東より遊びに来たので岩場帰りに飲みに。
翌日の岩を考えて、早めの撤収。
普段joyに来ないメンバーは深夜まで飲み明かしていたようだ。

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翌日、gonへ。
この日の主役はもちろんzipメンバー、そして私はトライアルのサポート。
ボブも当たり前のようにサポートに入っていた。
思えば昨日の開拓も作業中心の1日、その一員として紛れていた。

飛行機の都合もあり、ボブはクリに送られて早めに帰って行った。

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一年の密な開拓を過ごしうちらのスタイルに精通、
時間が経とうとも、すぐに役割を理解し動き、
時間がきたら、さっと去っていく。

沢山の言葉をかけたかったが、今更そんな言葉がけもこっ恥ずかしいし、必要も感じなかった。
さらっと見送る。

暫くして、対岸を歩く彼の姿が目に入る。
後ろ姿がカッコ良く、少し切なくなった。

次は能力を上げて帰ってくることであろう。

さて、主役のzip勢の素晴らしい登りは文で綴れるものでもないので、動画をどうぞ!

10/16
上流よりトポまとめに入る。

そしていきなり放置projectに捕まる。
季節がよくなったからか、moveはばれたが繋げきれず。

持ち越し。

10/18
数年前セットに呼んでもらい、付き合い深くなったクライミング仲間とともにグレーディング等のトライアル。
朝一で前回のやり残しを速攻回収。
カチを三回握るだけの課題…前回はv10クラスに感じていたが、指皮maxでやると、大したことはなかった。

とんがりの右なので、スネオのカチ v9とした。

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日中は気温30度を上回り、激しい日差しの中で登る。
こんな暑い日はひさびさだ…
正直みんなぐったりしていたがそれでも素晴らしい登りを、度々見ることが出来た。

この日の動画は、最後に貼っておく。

10/19
連日のgon,
この日は久々にクリと二人。
先日の灼熱地獄を受け、夕方から。
ただ、寄り道しすぎすでに流血三昧。

とりあえず叡智の隣のproject,固いシューズに変えたら1発でmoveがばれ、すぐに登れた。
愛 v8とする。
叡智のリピートに少し時間がかかったが思い出したら出力が出始め、登れた。
これをなぜv6にしようと思ったのだろうか…公開を見越していないグレーディングの適当さ……
我ながらやめてほしい。v9に改定。

日暮れまで登り終了。

ナウシカ 完全体

記録を見返せば、はじめてこいつの前に立ったのは2005年の事らしい。

高さとほんの少し悪いランディングにビビって取り付けずにいたようだが、
2012年に意を決して触った際に、背伸びスタートで完成したのがナウシカである。

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思い焦がれていた岩の上に立つことができ、さぞ興奮したことであろう。
ただ、1日で終わった課題の記憶はあまりない。
一つ覚えていたのは、それはとっても素晴らしい岩に与えられた素晴らしい道筋だったということ。

〜2015年6月、このエリアもいい加減公開すべく、まとめのために頻繁に入るようになる。
ふとナウシカを覗く。

するとホールドが下から繋がっているではないか。
当時、背伸びスタートにした理由を頭の中から探す。

確か、目の前の薄っぺらいカチ単体で離陸することが出来なかったから、その一つ上からやったような…

確かに薄っぺらいカチ単体では今も浮かない。
ただ、右のカンテ上にあるシワと組み合わせたら一瞬浮く。
とはいえ、ここからスタートでは不明瞭。
そのさらに右下にそこそこ良いポケット、そして左下に鋭いアンダーカチがある。

普通に考えたはここが明瞭なスタート地点であろう。

夏、開拓の空いた時間にちょこちょこと触る。
なんとなくシーケンスは完成したが、今の能力では不可能な気がしていた。
出来そうにない箇所が一箇所あったからだ。

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秋に入る。
開拓も進み、楽にアプローチできるようになった。

10/5
本格的try初日。
先程書いたどうしてもできない箇所、それはヒールからの2発とばし。
どうしても足が切れる。

まずは他の可能性を探る。
フック解除からそのままとばし…負荷が高めな気がした。
フック解除には成功、ふとその2手先のフラットなブロックが目に入った。
飛べる気がした。

バラシで一回本気で飛びに入る。

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成功、勝機が増した気がした。
繋げる。

3便出したが、繋げると全く届く気がしなかった。

再びランジの確認、すると届かない。
さっきは保持前回からのフル出力でとまったのだろう。

気温20度、だいぶマシだが、保持に頼れる気温ではない。
フック解除からのmoveを作り直す。

シンプルに夏作っていたmoveがしっくりきた。
余計な指皮の消耗をしてしまったが、気を取り直す。

一先ず完全にばれた、
そして完全にイメージができた。
こういうときは1便目が大切。

ここで失敗したら経験上、ドツボにはまる。

1便目、集中したおかげでブロックに右手がかかる。
予定ではタイミングダブルであったが、効きが悪く左手が追いつきそうになかった。
左手を本気で残しに行き、無事振られに耐えた。
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思い切り左手にダメージを受けたが、そのまま上部に突入。
次のカチが正直しんどかった。
高さもあるので手を出すかどうか一瞬迷ったが、長引かせたくないので仕留める気で出す。

とまった!
これで実質終わったが、指先にチョークが全く残っている気がしなかったので上部も少しの緊張感があった。
無事完登。

今日登れると思っていなかっただけに、相当興奮した。
ただ、地に戻りすぐに冷静になった。
今日の本題はこいつじゃない……。

すでにくたくたなのに……。

名は、とりあえず帰る必要を感じなかったので ナウシカ と。
グレードはひさびさに真剣に悩んだ。
最近登れたらどれもv10くらいに感じる。

ただ、こいつはリピートしたいと思えなかったのでいつものそれらよりは難しいのであろう。
v12かv11か。v12は感覚的に何となくしっくりこない。
アンドロメダみたいな連続的な強度系や、サタンポーみたいな長ものは結構さっくり付けれるのだけど。

ただ、課題は素晴らしい。
内容やスケール、トータル的な難易度を加味すると、v11も違和感がある。

みんなの目標や、エリアのシンボルになって欲しいという側面を踏まえ、
結論はv12としたい。

本質とは離れるかもしれないが、グレードなんて所詮コミュニケーションツールということで、
みんなに、「こいつがこのエリアのシンボルだ」という思いを込めて。

久々に数値についてダラダラと書いたが、
最後に ナウシカ完成までの過程を動画にて↓

河原開拓と、虎視眈眈v11

9/13(日)
国体練習組に頂いた酒とつまみ。
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おかげで朝は、心地よいふらつき。

この日はチーム開拓の日。
秋雨の頃をうまく逃れた1日、この日を逃さない手はないと、若者は気合が入っていた。

この日はまず、渡渉の負担の軽減化から。
将案により板を渡す。
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少し楽になったような気もする。
渡ってからは上流の手をつけていない岩をやる。
というより、任せて私は昼寝。

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一時間程度で完結。
私もv7クラスを一本だけ登った。

その後は各々repeatトライ。
私は2本のprojectをやったが進展なし。
クリは弁慶を登った。v7で良いようだ。
この日は何と言ってもテラコがきれていた。
takのレフトパンチv4瞬殺、玖珠川三代クラシック ブローホールv6も数便でリップタッチまで。
でも、時間切れ。次回どうぞ。

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このエリアも残り僅か。
頑張ろう。

9/14(月)
とりあえず、繋ぎの公開用にクリの見つけた山のエリアへ。
夕方からprojectをやるつもりで、少し遅めの出発。
アップで手前の岩をやる事に。

一本、v3クラスでかなり面白い課題と出会え、少し幸せな気分に。
v7クラスを一本登って本題に行こうと決め、そのハングに取り付く。
暫くして、勘違いに気付いた。
全くもってv7クラスではない。

下部のハングは全く出来ない。シーケンスもよくわからない。
とりあえず上部のフェイスから。
掃除してみるがホールドは一つしか出てこなかった。

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距離を稼ぐためのシーケンスを作り、何とか上は出来た。
下部、ブラインドのポッケをどこからどう狙うか。
とりあえずミリカチからデットしてみる、するとタッチ出来た。
そのシーケンスまで繋げるために下部を創る。

30分程度で形は出来た。
繋げながら修正し完登を目指すことにした。

1move1move全てで落ち、修正を重ねる。
取り付きから2時間程経った頃、全て完璧に完成した。
が、繋がらない。

upのつもりだったのだが……。

下部は自動化し落ちることはほぼなくなったものの、ダメージは受ける。
ブラインドポケット差しで落ち続ける。

無事、とらえたその一便、
上部のv6程度のフェイスはかなり緊張したが無事に熟た。

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分かるまでかなりの時間を費やしてしまい、分かってからも苦しんだ。
シビアなmoveの連続、集中力の要される課題であった。

名を 虎視眈眈 グレードをv11とする。

17:00 ズタボロであったが、本題のprojectへ。
目的は先シーズン終わりにバラせなかった下部。
一便で全て出来た。

雪解けで濡れており出来なかっただけのようだ。

核心も何度かやったが全く駄目。
次は万全の状態で挑もう。