「その他ナイト含む」カテゴリーアーカイブ

2018年前期動画

いよいよ来たるベストシーズン前に、
溜まりに溜まった動画整理……。

今年の春夏の登攀動画メイン、
前ベストシーズンのprojectの合間に登った課題も。

①V8(初段) トヤマワキ
②天道 V7(初段) oz face
③靡き道 V10(三段) oz face
④DracoPlasm V10(三段) 耶馬溪ドーム
⑤ニコガミ V11(三段)
⑥徒桜 V10(三段)
⑦V9(二段)
⑧蠢く星屑 V7(初段)
⑨Denebola V10(三段) 玖珠川獅子岩
⑩UTOPIA V9/10(二/三段) 城島ボルダー
(11)パルスV10(三段) 初登枝村康弘氏
(12)(ランジ)V8(初段) 河頭山 初登弓月氏
(13)ロビノミミ V5(1級)
(14)冥 V9(二段)
(15)薙刀 V10(三段)
(16)crocus ls V7(初段) 河川公園

研磨

7月17日、
ロバノミミを登った後の話。
(前回の記事に7月14日と書いたが間違い)

ロバノミミは岩が脆く、安定して登れるmoveをつくるのに苦戦した。
次にやったのはその奥、川添いの岩。

そこまで大きさはないものの水流に磨かれ岩質は良好。

まずは岩の前にある倒木の処理。
あまりの暑さに(30℃オーバー)、休憩を適度に入れねばならず30分近くかかってしまった。

落ち着いてからは右から順に取り付き、
右 V5(1/2級)
研磨 V7(初段)↓

左 V5(1/2級)↓

の3本が出来た。

特に研磨は、繊細かつ複雑な構成で、組み立てるまでが面白かった。
左もデリケートな保持を要求され中々。

一通り登ってからはまだ時間はあったものの体力切れ。
撤収。

///被験者クラブ データ
気温30℃オーバー/湿度75%/川沿により岩に水分
=(react+タオル磨き)

カンテの課題、ロバノミミ

7月14日(かなり前の記録になるが…)
豪雨後、ちょこちょことエリア偵察を進めていた。

河川公園は相変わらず課題水没中。
上流域もほとんどが消滅。

期待していたウラノメトリアは、復活ならず。
まぁいつの日か陸に上がることでしょう。

暇つぶしに分岐からさらに上流、やったようなやってなかったような脆そうな岩をやる。

見た目好課題の予感。
取り付くと速攻足場が欠けてふっとばされた。

エッジを踏むとホールドごと吹っ飛ぶこと数回。
形状にスメアすることにした。
ただ…レイバックのポジションでエッジが踏めないとなるとかなりつらい…。

絶妙なレイバックを決め手を進めては、フックをかけ反対の手を寄せる
繰り返すこと数度でマントルへ。

見た目通りの絶妙なバランスをしいられる好課題であった。
見た目通りの脆さはあまり好みではないが…。

岩の形状から、ロバノミミ(V6/1級)。

///被験者クラブデータ///
気温30℃オーバー/湿度75%/雨上がり
V3(他全滅)
シューズ:キメラ

ユートピアと心霊スポット

8/6 (mon)

静かな夜、
目的のラインは濡れていた。
仕事終わりで疲れた私には丁度良かったのかもしれない、諦める。
代わりに、随分前に登った課題のやさしいバリエーションをまったりとやった。

休んでる最中、ふと近くの岩での大昔の出来事を思い出す。


「錆びた斧を持った何者かが潜む廃墟」

当時(およそ15年前)snsなどない時代、インターネット上でそんな噂が流れた地元のとある場所。

その廃墟には、確かに柄の悪そうな若者がたむろしていた。
ただそんな若者たちも心霊スポットとしての噂が広がるにつれ、徐々にいなくなっていった。
好奇心旺盛な人らが訪れるその場所は彼らにとって居心地が悪くなったのか…
その廃墟の脇にあるとある岩、当時の私には丁度良い規模で執拗に通った。

荒い岩質は指皮をえぐり、良く流血した。常時首に巻いているタオルで止血。
道中はイバラがひどいので大柄の鉈を。背にはウレタンパッド。

朝こそ誰もいないが夕方帰ることには、それこそ柄の悪そうな若者たちとすれ違った。

岩があるのは廃墟の下。傾斜がきつく、彼らとタイミングがガチ合えば、道を占拠するその側を数往復する他ない。

だいぶ後になって気づいたのだが、彼らにとっては私こそ不審者だったのではないだろうか。

そんな廃墟も最近ついに取り壊されたようだ。


思い出すことが豊富にある我が故郷周辺…
適度にレストをとり疲れた体に鞭打って何とか登りきった。


ユートピア V9/10(2/3段)

被験者クラブデータ
気温26度/湿度85%/スタート染み出し
max:boost+V3
シューズ:フューリアS(前半ポケットにねじ込むには変形しやすいこいつが最適)

iPhoneから送信

河頭山にて

7月31日、午前中の1時間だけ河頭山。

アップ後、
15年ぶりということで微かな記憶を頼りに動く。
若干の遭難の後、ハーフドームエリア再奥に潜むそこそこでかい石にたどり着いた。

この石の明瞭な弱点となる右カンテこそ河頭山を代表する「ラウンドヘッドオーバー 1級/初段」。
1986年初登(柏木さん)というスーパークラシックながら、今をもそこそこの人気を誇る一本。

こいつをキヨにさせたかった。

岩の弱点を突いたラインではあるがポジションの組み立てがやや分かりにくい。
昔ながらのクライミングを要求されるが、一周まわって実は今風なのではないかと。

キヨのトライを眺めながら、その左ラインの可能性に気づく。
しっかりとかかるポケットが運良く三つ並んだ後は一切ホールドが見当たらない。

ラウンドヘッドオーバーのトップからふと左ラインの真上を除くとガバがあるではないか。
取り付きから再び見上げると、例のポケットから届きそうな位置にガバはあった。

キヨのレスト時間にマットをかりやってみると、
その位置まさにジャスト!!!

全てのホールドが意味のある配置に並んでいる。

実はこのライン、私もすっかり忘れていたのだが2002年のお披露目コンペ時の決勝課題となったprojectではないか。
そしてその際、大トリのクライマー(弓月さん)がランジをとめた瞬間、壮大に盛り上がったという。
なぜこんな大事な出来事を今の今まで忘れていたのだろうか。

右には繊細なポジショニングが要求される「ラウンドヘッドオーバー」 1級/初段
左には豪快なムービングが要求させるビッグジャンププロブレム

初登のドラマもさることながら、
これら二本は内容的にとても素晴らしい課題だと感じた。

と、その後多少の遅刻で通谷家と合流。

(被験者データ)
5級-初/二段既存課題
気温25度 /湿度85% /岩台風明けでビシャビシャ
Black(グシャグシャすぎて何やっても無駄な抵抗に感じチョークバックに入っていたもので)
Scarpa furies (慣らし)