「由布山麓」カテゴリーアーカイブ

城島高原p2「attraction」

5月13日 出張帰り
ずっと気になっていた城島高原ハングの左端をやりに寄り道。
流石に翌日は店番なので長居はできない、
にせよ晴れが続けば登れることはわかっていたのでそこまで警戒心なく突入。

油断しすぎていた。
夜ということで岩を見失い、発見するまでに30分浪費。ただでさえ体力ギリギリなのに…。

水の通り道になっている左端project。
3日晴れが続いたこともあり、かろうじてトライできる状態までにはなっていた。

ホールドはあるものの向きがどれも悪い。乾いていたらすぐに登れると思っていたが、どのシーケンスも組み合わせが悪く、 moveを作るまでに1時間近くかかってしまった。さらにクラックを狙う初手の確率がかなり悪く、そこができても後半の核心で落とされる。

僅か4手だが、色々詰まったラインであった。

わかればv10(三段)くらいだろうか、「attoraction」
Low start projectはホールドが乾いておらず次に回し撤収。相当眠かった。。。

ちなみに、
過去にあげた城島高原道端エリアトポのno.2 projectのラインがattractionである。

ハンナ、突然に

3月9日 日暮れ前、目的の岩の前に立った。

相変わらず格好良い岩だ。
ずっと憧れているハング右ラインは相変わらず悪そうだ。左側のハングから左スラブにエスケープする「久遠」のダイレクトも数年前ホールドが吹っ飛び相当悪くなった。

ひとまず久遠ダイレクトpをやる。夜にもつれこむ事必至、ということでナイトの準備後トライ開始。

何便かして、このラインと右の憧れを組み合わせて登ることこそ自然かつ顕著な弱点ではないかと思えてきた。
届かないと思っていたホールド達。二本のライン上にあるそれらホールド達はフルスパンでギリギリ届きそうな配列。

早速試し可能性を感じた。攻める。

予想は的中し、ラインは明らかに成っていた。上部はそれこそ顕著な弱点はなく形状を騙し騙し登ることになる。明瞭なmoveが存在せず、高度もある。ということでかなり怖い。

登っては跳びおりを何度か繰り返し、イメージは出来た。いざ突っ込む。
こういう課題は1便で決めたい、決めたかった。
最上部のキーとなる一手でフットホールドがぐらついた気がした。万が一の着地に備え上体を倒さず(乗り込まず)ロックして突破することに。保持感がかなり悪くなったがその一手は成功した。

気は抜けない、次の一手も集中。その時、案の定フットホールドが吹っ飛び落ちる。
落下距離こそ長かったが備えていたのでそこまでの恐怖心はなかった。

若干気は逸れたが整えてやり直し。ちなみそもそも下部もそれなりに悪く暫くはまってしまった。

何便かして上部に入れた。最上部、リップに突入。狙いをつけていたポイントが思ったよりも悪く少し焦ってしまった。すぐに突破したいという思いから一気に足上げ。
指先の効きがさらに悪くなる。一瞬空間に放り出されそうになったが保持に頼り、こらえることができた。マントルを返しトップアウト。。。

Hanna ungraded
マジで危なかった。。。たまたま上手くいったがすっぽ抜けていたら正直着地できた自信はない、今回は運が良かった。

〜登ることに集中し過去を振り返る余裕はなかったが、思えばこの岩を見上げてはじめてから10数年が過ぎた。ずっと憧れていたラインが登れたわけだが、登る力が向上したというよりは見る力がついたように思う。これも経験値、か。
登れてみると一瞬だが、踠いたり描いたりしていた時間は長い。その長き日をたまに思え出せたら良いなと思う。

撤収。

シバフェイス「暗ノ証」

3月9日
大分での仕事を無事終え、行きたい岩はあったものの少しだけ仕事の余韻に浸る。

目的の岩は取り付けるかどうかわからなかった。というのもその岩は由布山麓にある。

本来なら由布山麓周辺の野焼きは3月頭、ただ先日前を通った際由布の高原は枯れた植物に覆われていた。延期になったのであろう。予想なら丁度この日に野焼きが行われる。もしそうなら入山不可能。

17時、現地到着。やはり野焼きをしていた。幸い目的のエリアは綺麗に終わっており、空気中に舞う灰が出迎えてくれた。黒くなった大地に熱が残る。ただそれもアプローチシューズのゴムを溶かすほどのものではなかった。

目的の岩、10代の頃から焦がれていた岩にはいかず。

シバフェイスに行くことに。いつもならこの岩、藪に覆われ発見困難。野焼き直後なら簡単にアプローチできるのではないかと急遽予定を変更した。可能性があったがどうかすら覚えていないままの強行。

久々に見たその岩はとても魅力的であった。2002年あたり、たまに一緒に登っていたシバさんから教えてもらった岩。中央のシバフェイス以外どこを登ったか全く記憶になかったが、左側がprojectであることは明らかであった。

2度ほどホールドが欠けるがそれで落ち着く。中間部に一切ホールドが存在しない、かつてここで諦めたのであろう。鏡のような岩だと話した記憶がある。きっとこのラインの事だ。

今はどうか?

跳べさえすればリップ手前のカチは持てそうな気がする。ただ跳び出しが異常に悪い。腰から下はややハング、胸から上がややスラブに…空間を作りにくい。直感的に試したmoveがヒットした。

あとは打ち込むだけだ。

暫く跳び続け、きっちりカチを捉えた。リップ付近が微妙に気持ち悪く一回跳び下りる。コツはつかんだのでもう大丈夫。岩の上にまわり、リップ付近を確認。あまり良くないことがわかったが次の便で登りきった。

初登だと思う。名はとあるmoveの和名をもじって
「暗ノ証(ヤミノアカシ)」
グレードは、同系統河頭山のラウンドヘッドオーバーの左のランジ課題より丁度1つ分難しいのでそれをv8とするならこちらはv9(二段)だと思う。

まさかこんな素晴らしい課題を登れると思っていなかった。にせよ日暮れまで時間がある。せっかくなので目的の岩も少しだけ触って帰ることにした。

(続)
※ちなみに帰ってトポを確認、やはり初段以上のprojectになっていた。

霹靂神と城島高原トポ

3.24
一昨日の筋疲労が引かぬまま、再来。
5日間も晴れたから大丈夫であろうと高を括っていたが…

またもや濡れている。
遠路遥々来て登れないんじゃ話にならない、ということで一応タオルを大量に持って来てよかった。

適当にアップして、さらっと湿気拭ってトライ開始。
感触は良い。
というわけで1便目、無事projectが登れた。

image

濡れているとはいえこないだよりましだった。
晴れてようが油断出来ないということで、名を青天の霹靂にしよう…
と思ったが、この名の課題は日本各地に沢山存在すると思うので、霹靂神(ハタタガミ)とする。

その後、オヤジのlowやバリエーションを二本済ませた所で、指皮と体力と時間の全てが尽きて終了。
バタバタ店番へ。

だいたい落ち着いたのでトポアップ。
image
城島高原 道端エリア
一つしか岩がない上に課題のグレードが偏っているのでオーバーユースはまずないであろう。
project はあるが整備も必要ないのでupしておく。
さて、この岩が乾く日は来るのか…
もしそんな日に当たった運の良い人は責任持ってprojectを登ってしまって、連絡を頂けたら幸いだ
その翌日でも、その課題と乾いたこいつの会いに来よう。

anybody’s game low v12/13と荒野

3/22
先日完全敗退したanybodys gameのlowをやるために、珍しく早起き。
早朝より取り付く。

しかしどうも登れる気がしない。
フック解除のふられがどう考えても耐えれる気がしない。

とりあえずアップで他のパートのおさらい。
今回は心身ともにフレッシュであったため感触は良い。
とりあえず繋げて見る。

1便目、案の定ふられで指先に思い切り負荷がかかり、耐えれずふっとぶ。
やり過ぎると段差下までふっとびそうで怖いし、強度が高すぎて到底耐えれる気がしなかった。
anybodoy’sgameのオリジナルムーブに戻すために確認。手数が大幅に増えるが負荷は減る。
ただ確率の悪いmoveが二連発することもあり、ストレスがかかる。

少し考え、フック解除のふられを、足中継で殺せないか試みる。
ヒールに本気で力を込めたら成功した。
さて、繋げた時どんな負荷になるものか。

繋げ1便目、気楽に取り付く。
前半も軸がぶれたなぁなんて思いながら、落ちることはなかったので核心に突入。
リップデットも止まったので本気でヒールフック。足中継に成功。
あまり感触は良くなかったが突っ込むことにした。

上部前の最後の核心、
インターバルが短すぎかなりパンプしてしまったが、気合いで一手出し止まった。

あとは余計なハイボールパートをこなし、無事トップアウト。

image

かなり疲れたが登れてよかった。
グレードは…、anybodys gameは同系統のhevenlyより確実にワンランクは悪いが何故かv12。
それよりは明らかに難しい。
とはいえ、同系統のv13はもっと難しい。v12の範疇ではないだろうか。
ここは公開予定なので、いずれやって貰おう。
とりあえずv12/13ということで。

早く来すぎたため、大幅に時間が余る。
ある意味予定通りであったのだが、大移動し、こないだやり損ねたハングをやりに行く。

…すると、何故か濡れていた。
乾きが悪すぎる……。

諦めきれず無理やり取り付く。
かろうじて二つのラインのmoveがばれたが、繋げると指がフニャフニャになってmoveが起こせず。
潔くなく、2時間打ち続けたが出来ない……、イライラしながら敗退を決める。
不本意だ……。
いつ乾くんだこの岩は、、濡れた岩に強くなりたい。

あまりにも気分が悪く、高原で登り直し。

野焼きした直後の丘は、想像を遥かに越えた美しさで、
全ての出来事が吹っ飛んだ。

image

通えば、いつか乾くだろう。
また来よう。

…これだから遠くに宿題を残したくないのだ。