「奥の細道」カテゴリーアーカイブ

巨石探検道にて

2025年3月末

最後の巨石探検道。

とまではないけれど当分活動を寝かせると思う。という意味で一旦の終わりに。
年度末に管理棟の運営体制が変わる。きっと今後は巨石探検道や奥の細道での活動の在り方も変わる。色んな感情ごっちゃ混ぜのなか名残り惜しみに友人と。

 

〈 初日 〉 奥の細道

登りの記憶がほとんどない。病み上がりか何かだったかな?ずっとやろうと思っていた模様が綺麗なバルジを二人で攻めた。どのラインも模様フル活用で面白かった。

陽が暮れる。晩飯を食べに村に出たけれど生憎の休み、仕方なく惣菜を買い戻る。最後ということでバンガローやテントではなく管理棟に泊まった。

夜も更け星空案内人さんのもとへ。天体観測所で星空を見た。思えば夜の空を見上げ出る習慣がついたのはここがきっかけだった。

〈 2日目 〉

起きると友人はもういない。仕事らしく陽が出る前に出発すると言っていた。私も昼から店番だ。
朝の散歩がてら、最後に巨石探検道を歩く。

再見から丸一年。ちょっと緊張しながら管理棟に許可をもらいにいったあの日が懐かしい。

ワクワクしながら歩いた巨石探検道、ハイテンションで登った遊歩道沿いの岩、そして出入り口のアスファルト。今はどこも少しさみしい。

帰り支度を済ませ車に乗り込む。気持ちが落ち着いたらまた来よう。秋くらいかな、その日までおやすみなさい。

 

仏の座

カレンダーを見て少し焦りはじめた。
一向に涼しくならない秋、冬まで連続する出張。
うかうかしていたら機を逃しそうで…気付けば強行していた。

        11月4〜5日                                     

祝日の店番を終え深夜に帰り、翌早朝より巨石探検道へ。
アップもせずに取り付き、1時間足らずで岩の上に立った。

仏の座 初登

梅雨に感じた「本当に登れるのか?」、そんな疑問が嘘のよう。四季豊かなこの地だからこその変化だと思う。

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数ヶ月想い焦がれた瞬間が前触れなく突然訪れた。
呆気なさにもう一度登ってみたりしたけれど、恐怖心はもうなく改めて良い課題だと感じた。


随分と長い時間余韻に浸った。

陽も登りきったところで管理棟に戻る。休日のはずの園長さんが居たので現状報告や世間話をし再び山へ。

いつもは誰とも会わない道中、隣の敷地に並ぶソーラーパネルを管理するおじさんやホダ場で作業に励む人と出逢う。

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それからカザハナとチョークを持って山を周遊した。

やっぱりこのエリアは気持ちが良い。あらかた満喫し車に戻ると作業していた人や園長さんも帰り支度をしていた。私も夕陽のあたる丘の上で荷物を片付ける。贅沢な時間だ。

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スケジュール的にハードだけれど月一くらいで通いたい。

 

夏合宿2日目「夏祭り」

DAY2/8月3日

全員合流したところで巨石探検道へ。

灼熱の山中で藪に埋もれた祠とアプローチを整備。その後はまた各々登るもあまりの暑さにメンバーの半数が離脱した。途中誰かが初登した「怪獣の華」はとても良かった。

ーーー

そして本題、夏祭り!

少し早めに岩場を離れ山荘でシャワーをかりてすっきりしたところで会場へ。

日暮れと共にまつりが始まるのでその前に出店をまわる。
杵築茶や地産の葛餅アイスを筆頭に個性があって面白かった。


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昨日の静かな夜とは打って変わり、心地良い賑やかさ。

〆は大田地区伝統のやってんさん(盆踊り)

地元の中心となる世代や子ども達はもちろん、10〜20代前半であろう活発な子らも楽しそうに参加しており、文化の継承の在り方を見た。

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祭りが終わる。

会場を去りゆく幸せそうな人たちに紛れるのも好きな時間だけど、今回は余韻に浸らず。
いつもお世話になっている園長さんたちに挨拶を済ませ急足で会場を後にした。

久留米までの道のりは長い。だけれども心地良い感情に包まれ道中の会話も楽しかった。次は岩登りに良い季節に。

夏合宿初日「静かな日」

横岳夏まつり

巨石探検道の在る山頂広場にて街を挙げての夏まつり、せっかくなので開拓合宿を兼ねて。


DAY1/8月2日

集う前日、一足先に訪れた私らは 奥の細道 で活動することに。
せっかくなのでこの地で最初にできた「芭蕉」を案内。ついでにアプローチと岩場周辺の整備を手伝ってもらった。

各々登っている間、私も新たに7本ほど登った。

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夕方、負傷したコニタンをコテージに運んだところでタックがやりたいと言う巨石へ。その正面にあるホトケノザprojectを見上げる。

気温35℃を越えるなかどうにかなるはずがないと、はなからやるつもりはなかったけれど…。見上げいたらやりたくなる。少しだけ。

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思えば過去の対峙はずっと雨上がりだった。

ずっとできなかった一手、止まる気がしなかったホールドにフリクションを感じた。そして一瞬捉えることに成功。「 季節が来たらきっと勝負になる 」そう思えた直後友人も良いラインを登り、この日の活動を終えた。

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コテージの前で火を熾し日暮れを迎えた。

夜、星に囲まれる丘に建つ塔から大型望遠鏡を覗き空を見た。星空案内人が見方を教えてくれ夜空が面白くなった。

( 秋真っ只中の今でも夏の大三角を見つけることができる。昔、山屋の先輩が夜空を見れば方角がわかるなんて言ってたけれど興味がなくて聞き流していた。今なら確かに方角はわかる。)

贅沢すぎる1日の終わり、夜は更けやがて明ける。2日目へ。

番外、奥の細道

5月に入る。

巨石探検道、まずはその地をより深く知ること。
園長さんの計らいで専門家に案内していただけることになった。色々と声をかけてくれ5月は食草の先生。その日が楽しみで仕方なかった。

5月13日  とうとうその日が来た、と書きたいところだけど…その日まで待てず。

ー 5月7日ー

雨続きでやりたい岩もできず。どうせならと思い切ってやってきた。朝には止むはずだった雨が正午前まで降り続いた。

巨石探検道はもう無理だ。前回見つけていた別エリア「奥の細道」の全容把握と歩きつつアプローチ整備を。

 


雨の影響でクライミングどころではなかったが被った岩の基部なら遊べた。リップ付近にガバが存在するものは登れると判断しいくつか登りきった。

桔梗 / 二段

夕方、手頃なサイズの中で最もやりたかった岩に向き合う。
実は昼過ぎにリップの泥だけ落としておいた。コンディションはギリギリ行けそうに見える。

上部を心配していた訳だけど下部が想像以上以上に悪く、森に光が届かなくなる寸前で下部を突破することができた。上部は警戒していた通りの悪さだったもののなんとか熟すことができた。

鬼の座 / 三段

この日にできた課題はどれも三つ星。

暗い森から出るとオレンジ色の空も紺色に染まりかけていた。
駐車場にて夕陽に染まりながら吹き抜ける風が気持ちよかった。