濡れた岩とリスク

day2

朝起きて空を見ると晴れ。
室井さん曰く、2週間ぶりの晴れらしい。
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少しだけ安心し瑞牆へ。
最近九州もずっと天気が悪く、久々の好天にテンションが上がる。
山に入るまでは…。

山に入ると、岩までの小道は見事に川になっていた…。
もちろん岩も基本的に濡れている。
流石に雨が続けばこうなることは、考えればわかること。

諦めきれないが、仕方なくメインの岩を偵察することに。室井さんについて行き1時間程度で大体の岩はまわった。
乾いてはいないものの幾つか取り付けそうなものを見つけ触ることに。

その頃には幾つか他のグループも来ており、交わされる会話はどの岩が乾いているかの情報、そして取り付いたはいいがコンディション悪すぎで敗退の報告。やはりどこも厳しいようだ。

とりあえず、難易度はないが質が高くそこそこスケールのある瑞牆レイバックを。

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今回のツアーでは私もマットなしで登ることを目指した。
初登スタイルの尊重(このエリアの9割はマットを使わずに課題が作られている。)
初登以上、もしくは同等のスタイルで攻めることが再登の原則という意味もあるが…。

それ以上に、
単に成果を求めるのではなく、
勿論マットなしでの成果を求めるのでもなく、
初見の状態で、moveの可能不可能がわからぬ状態でつっこみコントロールしていく過程の中で何を感じとれ、何を学べるか、自分への挑戦をしたかった。

バラしの状態で一瞬でもマットを使えば、それはリハーサルと同様の効果が得られることは、
室井さんが九州に来て、影響を受け私も実践し体感した。
だからこそ今回は初見からマットなしでやろうと。

濡れた岩はまた別の意味でスリリングであったが、この日の瑞牆でいくつか登った中で一番印象に残ったのは瑞牆レイバックであった。
マットの有無でこうも印象が変わるのか。

夕方、気分転換に小川山に連れて行ってもらった。
小川山は学生時代何度か来ていたが、いくつか行ったことのないエリアもあったので。

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濡れた小川山…、
全くもってコンディションがいいとは言い切れないこのエリアに凄い数のクライマーが集まることに改めて驚いた。

乾きはあまり良くないらしい、石楠花エリアへ案内してもらった。
案の定誰もいない。
唯一、濡れていながらも触れそうな 大いなる河の流れ に取り付くことに。

一便目は中間部のスローピーな地点で読みが甘く、マットのない恐怖心で降りる。
少しバラして2便目、核心を越えたところで油断をした。

上部に踏み込んだとき、左手が思いっきり濡れていることはわかっていたが大丈夫だろうと過信しつっこみ、見事にすっぽ抜けた。

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そのとき、きっちり着地はしたものの下は岩盤で、強い衝撃を受けた。
やはりマットがないということはこういうことなのだ。
着地体制も運良く決まり、足首を捻ることはなかったが、踵の打撲。

少し休み、歩くと痛むが登ることが不可能な程影響しないことが分かった。
大したことはなくとも、時間が経つと痛み出すことはわかっていたので、次の便で仕留め石楠花エリアを後にした。
その後はそこそこ乾いていた有名なクジラ岩で過去登った課題をリピートし、この日のクライミングを終えた。
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