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大分にて、二つのイベント

先週末は実家大分で過ごした。
詰め込みすぎたスケジュールで岩には行けなかったがそれでも得るものは沢山あった。

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5/14 クライミングジムダイブにてイベント。
幾つか私もセットした。
得意な強度系の課題は、セッター陣を見る限り必要なさそうであったのでコーディネーション特化と変則ポジショニングのセットに尽力。後は一応時間確保用にベーシックスクールのセットとランジのレッスン課題を作ったが、イベントもスピーディに進み埋蔵。

イベントはスタートから終わりまでエネルギッシュに進行。

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常連たちの仲の良さを感じた。どこか懐かしい雰囲気、うちもジム始めたての頃のプチコンはこんな感じだったかな。
イベント終了後、というより閉店間際、少しだけレッスンして1日を終えた。

5/15 大洲リード壁イベント
これまた運営側で参加。
昨日のメンバーとはまたガラッと変わる。他にも大分には精力的なメンバーが存在することを知っているだけに、裾野の広さを感じた。
イベントのカテゴリは高校生(中3含有)男子、女子、大人男性、大人女性、4つに分けられる。

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少女は今後の可能性を感じた。

次にオープン参加に小学生がひとり。良い登りをしていた。心技体それぞれの成長を期待する。

少男は、上の世代が目立ちすぎ彼らの噂をあまり聞かなかったのでどんなものかと思って見ていた。
登りを見て、私は安心した。
この子らも3年間頑張ってきたことは、登りや身体つきを見て感じ取れた。
技術習得の機会がなかっただけで、真面目に続けてきたことは感じ取れた。
私はそれだけで嬉しい、今後もクライミングを続けてくれたらより嬉しい。

成女、順当ではあるがまだまだ県としての伸び代は感じた。

成男、ひとり飛び抜けてるのはもういいとして、2人の勝負。2人は対照的で、ひとりは時間オーバー、もうひとりはテンポが狂いフォール。偶然にも同じ位置であった。
決勝は2人ともルートの構成を完全に読みきれず、躊躇の中進み、一手差で決着がついた。

ちなみに残りのひとりは言わずもがな両ルート、淀みなく完登。
おかげで完璧な作品となった。

終了後、沢山の人と話せて良かった。

夕方、大分の重鎮開拓者も含め渋い温泉の一角で夕食を頂いた。

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アルコールなしに濃すぎる会話はとても痺れたが、この素晴らしい空間に感謝。
予想以上に充実した日々を過ごせた。
久留米に帰る。

ニライカナイ

4月16日
奇しくもこの日、生涯最高のクライミングが出来た。

3月中旬、それは偶然の出会いであった。
天気は曇、光がない方が森の中は鮮明になる。
道中、仲間が見つけたそいつはとてつもない存在感を醸し出していた。

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一目惚れだった。
巨大なハング、微かに見えるホールド。
成るか、私に為せるか。
それが不鮮明なところがまた唆る。

3月28日 / 4月3日
考えた末、ひとつの妥協をした。
後になって思えば、その妥協は私にとってはとても重大なことだということに気付いた。

その妥協とは、二日間に及ぶロープを使っての整備。
中間部の明らかに浮いたフレークを落とした。
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それだけに留まらずロープを使ってのホールド確認、そしてラインの確認。

最初に可能性を見た右カンテに向かうラインは、顕著なスローパーからカンテに出る一手が距離的に不可能だということが分かった。
次に左に向かうラインは、浮石が落ちたことにより消滅。
絶望を感じたが、3度目のぶら下がりで、右カンテに抜けるときに見た顕著なスローパーから直登の可能性も見てみる。
その間に一つカチを見つけたことで、可能性を感じたがそれはとてつもなく悪い。
言うなればもうそれは私の想像できる次元を遥かに超えていた。

ラインは成っていた。ただ私には無理だ。
そう感じた。
しかし、よくよく思えば直登の際に見たカチ、それは右抜けでも使えるのではないか。
もう一度ぶら下がる。
カンテから目一杯手を伸ばせば届く位置に、そいつはあった。
私でもこれなら何とかなるかもしれない。
希望を感じた。

4/11
本格的にトライ開始。
下部から悪く、中間部の顕著なスローパーまで一度しか到達出来ず、その貴重な1便も恐怖心に負け降りる。
ただこれで勝負にはなることが分かった。

4/16
2日前に岩場に行けるチャンスがあったが、この日に備えるべく指皮と体力温存に充てる。
何となく強度を把握出来た前回、この日が今季最後のトライになることが分かった。

早朝、まさかの事態。
まだ気持ちの整理が出来ていないので多くは書きたくないが、言わずもがな震災が起きる。
私も少なからず影響はあった。
ただ、今回はクライミングの話に徹す。

直前まで行くかどうか迷っていた。

身内のことももちろんあるが、そうじゃない部分もある。
自身のクライミングに於いて、如何なる時もほぼ楽観的なのに今回は初めて行く前に恐怖を感じた。

ただでさえリスクのある課題。
もしトライ中に地震が起こればどうなるのだろうか…。

迷っている合間に、とうとう朝が来た。
メンタル以外の準備は万端、イメージすらもう出来ていた。
結論出せぬまま、車を走らせ、気付けば岩の前にいた。

岩の前に立つと不思議なもので、自然と登りたいという気持ち以外はなくなる。

アップを終わらせ、トライを開始した。
下部を突破出来たその1便は、スローパーから落下した際の衝撃を確認すべくとび降りる。
腰まで響く。
カンテとりの凶悪な一手で落ちても何とか着地できる気はした。
ただ、その後で落ちれば怪我を回避するのは困難な気がした。
カンテまで止めれば行くしかない。

2回目の下部突破便、カンテへの一手が怖すぎ躊躇。降りる。
着地成功。
大丈夫そうだ。

下部突破3便目、カンテ出し前の体制調整でバランスを崩して落ちる。

その後暫く下部突破が出来なくなる。
完登への欲とヨレでメンタルが崩れてくる。

下部突破4便目、意を決してカンテ出しの一手を……。

成功。
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ここからは記憶がない。
難しいハイボールというのは、必然的に集中するものなのだと実感した。

一目惚れをしたその岩を発見したその瞬間の情熱を
忘れる前に登ることができた。

一目惚れした其れは、
私のこれまでの想像を遥かに越えたクライミングを行わせてくれた。

自身の想像と限界を越えたクライミング。
これはもう明らかに生涯最高のクライミングであったと言える。

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ニライカナイ V12

生涯最高のクライミング、
それは生涯最高の課題を産んだ。

私にとってのこれ以上のクライミングをする機会、それはもしかしたらまだあるかもしれない。
ただ、正直、今後これ以上の課題は残せる気がしない。

そんなニライカナイのあるビックマンタの岩。
幸いこの岩は国有林に存在する。

興味ある人が居れば案内したい。

〜後になって思う事
生涯最高のクライミングが、まさかグランドアップで成し遂げれないとは…。
それを想うと、もう少し進化は出来そうな気はする。

春の龍体とお願い

毎年恒例の、春の紅葉。

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精通している人ならどこで見られるかご存知なはず。

龍体山も春が人を呼んでおり、この日も賑わいが見られました。

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最近は毎週末沢山の人が訪れているようです。
そこで一つお願いです。
龍玉岩に限りですが、チョーク痕が流石に許容量を大幅に超えています。
先週の悪天でチョークを塗った可能性もありますが、そうではなく単純にオーバーユースの可能性もあります。

情緒ある程度のブラッシングをよろしくお願いします。

また残置ブルーシートが増えてきています。
毎年汚くなったブルーシートを回収していますが、ひどい時は8枚ありました。
私は余程のことがなければブルーシートは使いませんし、残置もあまりしません。
最低限の残置は黙認しますが、目立たないよう綺麗に畳んで奥に片付けておいて下さい。

ではみんな気持ちよく利用できるようよろしくお願いします。

黒き雲竜とMt.robot

龍体山 雲竜のホールドが欠損したということで早速確認へ。
朝まで雨が降っていたのでコンディションはどうかと思ったが、案の定龍玉岩は黒かった。ここまで黒い龍玉は初めて見た。

とりあえずやってみる。
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とくに影響はなさそうで一安心。
(本日、仲間が雲竜を登ったようで彼も影響ないとの判断)

その後どうしようか迷ったが気になるエリアをダラダラと巡回。

夕方、シークレットととして公開したドームへ。人気があるのかカワセミには真新しいチョークがべったり。

トレーニングでいくつかリピート。
2008年モガキさんfaのMt.robotでゲキハマリ。とりあえずリピート出来たがリップ付近は濡れていたのでショートバージョン。

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何回登ってもこの課題は苦戦を強いられる。
少し登り足りないが体調不良にて撤収。

(ドームは公開されたシークレットエリアです。ネットsns等に地名等場所がわかる情報は流さぬようよろしくお願いします。)

雲竜ホールド欠損

(拡散希望)
龍体山 遊歩道エリア 雲竜 v5
2016.4 ホールド欠損の模様。場所は核心部最後のガバ。僅かにかけた程度の模様でグレードに変化はないがほんの少し悪くなったとのこと。

私もフェイスブック拡散された記事で見たので確認していません。

〜ひとつお願いです。度々書いているのですが、私らの開拓したエリアは大体が人里にあります。
そこで大切になってくるのはクライマー間のコミュニケーション。

それが希薄になるのを恐れ、トポのネット配信をやめました。(このエリアは以前ネット配信をしていた。)

ホールド欠損もそうですが、エリア変化は勿論、地元とのなんらかのトラブル等迅速な対応が必要なこともあります。

何か変化があれば、その日帰ってからでも構いませんので、facebookやsns田嶋一平、もしくはtajippei@gmail.comまで連絡下さい。
snsでは知人や一部のsns利用者しか見れず限界がありますし、joyのアドレスでは早急な対応ができません。
周知のほどよろしくお願いします。

最新のトポにはこのことを記載しています。

うちらのエリア以外にも言えますが、
利用者が開拓者を知らぬ状況がどんどん広がっていっています。それでもコミュニケーションがきちりと取れればいいのですが、そうはいかない状況がこの先訪れる気がしてなりません。
皆様の協力のほどよろしくお願いします。

JoyRockNavi 田嶋一平