「Mt.F」カテゴリーアーカイブ

広大な山に散らばる岩。人里かつ作業道もあり大型車も通るため、シビア。さらに霊山につき配慮が必要。2013年、本格的に作業開始。

聖者の行進

F、4本あった最後のproject。

広大なフェイス中に散らばるホールド。
まとまりがなくラインが見えない。

真ん中からも、左からの右からも行けそう。
果たして。

雨雲きたる3月28日の早朝。

進める方向に一つずつ歩を進める。
右往左往しながら前進。

すべてのホールドに意味を持たせるように壁をダイナミックに使い一本の道筋を開通させた。

「 聖者の行進 」

その後すぐに雨が降り出した。


4本すべてのprojectが終わった。
これでひと段落だ、と言いたいところだけど…

合間に触った各岩に新たなprojectが3本残り、延長戦が決定している。

また。

光の涯

今季登りたい道筋のひとつ。
巨石の弱点を贅沢に巡る。

SDSで巨大なハングにへばりつき、横に伸びるクラックを経てトップアウト。
贅沢なライン取りは良いけれど、手数が多くてよれる。

キャンサーから積屍気に繋ぐproject。
昨年全てのパートの動きができた。

[ 積屍気ext project ]


中間部、デッドでジャムを決めるmove以外はそこまで強度はない。けれど継続してシビアなフックと精度の必要な動きが求められるのでストレスは高い。

長期戦を覚悟した。

長く通うなら、ついでに周囲の岩もあわせて着手。
そして3本のprojectができた。

どれも積屍気extよりもやさしいとは思うけれど一癖ある。
結果的に[積屍気ext ]は想像以上にうまくいき、同時にはじめた気分転換のprojectたちが残された。

2024年2月

雨が続く予報、気持ちと自動化が切れぬように向かった夜のこと

光の涯 v13 初登

この地最大の目的は果たしたけれど、同時にはじめたprojectは全て残されたので…
F通いは続く。

稲妻カチと天道虫

稲妻カチをガスで入りマッチ、
その後のmoveがよく分からず放置すること10年。

[ カナブンロック左面 ]

傾斜のある綺麗なフェイス、ずっと成っているとは思っていた。


横を向き外傾した稲妻カチから、どうしても身体が左に入ってこない。
昨年春、ふとトライしてみると有効な重心位置がわかる

2023年12月25日
天道虫 v13 初登


限界を超えたラインだと思い放置していた。
あの頃、シーケンスを発見することを諦めず根気強く通い込んでおけば「旬」だったのだろう…と少しだけしんみりした。


最後のラインが終わったのでその周囲を登り返しトポを整理した。その後日暮れまで一山歩き、新たな岩脈を発見。

また。

積尸気

キャンサーの右のハング。
格好良いその面には一切ホールドがない。
使い道のないハング、ずっとそう思っていた。

リップと平行に走る一筋のクラック。それも中途半端で、カンテからは伸びていない。


写真を眺めていたある日、ふと、そのクラックにカンテから届くような気がした。
居ても立っても居られず早速試した春の日。

不安定な姿勢からデッドでフィンガージャムを決める。決めたい。しかし決まらぬまま春は過ぎ秋を待った。

そして秋、その一手を決め
11月30日
カンテから通しで登ることができた。

積尸気 (stand start)初登

キャンサーから繋げたいところだけどバリエーションになるのでどこまでモチベーションを上げていけるか。。。

 

生乾きの岩「ジーザス」

雨が続く。川の水は増し山の岩は乾かない。
それでも岩に触りたいというメンバーとともに少しでも乾いていそうな森へ。

ー5月29日ー

岩は生乾きだけどどうにもならないほどではない。

こないだまでスカスカだった樹木も流石にフサフサしており、おかげで少しだけ涼しい。

私もとりあえず巨蟹宮pをやってみたけど、確認はおろかアプローチパートまで出来なくなっていた。やはり梅雨。

その後、仲間の「ジーザス」のトライを見届けた。

ハイボールながら上部への突入口が絶妙でプレッシャーがかかる。二人とも気迫伝わるトライで登りきった。

「あんな登りがしたい」
そう思わせる良いクライミングだった。

観戦合間にトライしたラインが仕上がってきたところでまさかの雨……。
キーホールドのピンチが染み出しあえなく敗退。

不完全燃焼。
梅雨だ。撤収。

 

 

動画 Jesus/旋回呪文