8月31日
昼過ぎ、豪雨後まだ見ていなかった岩をチラチラと偵察。
10年近く前見た巨石。当時は不可能だと思ったが今見るとまた違うのではないかと…
岩の前に立つ。不可能だと思った。
14時過ぎ、ヒスイのハングへ。掃除から。
15時、下の畑で作業をしていたおじいさんがあがってくるのが見えた。私も林道まで下る。
「今日はなんぼか涼しいけんいいの〜」
と一言いただき、私は再び岩に戻った。先日、栗崎が登った 聖玻璃 をやる。
かなり素晴らしい課題だと思う。
実はこのライン、初手がかなり悪い。その一手を巡り仲間たちは話し合った。
- 課題の流れを考えると、初手があることにより全てが完璧な課題ではなくなる
- 岩の付根に明瞭なホールドがあり、ライン自体は合理的
公開を見越してライン設定をしたとき、一手上からのスタートが大衆受けするように思う。ただ、今のラインは、岩登りとしては合理的。
岩を登る道筋に、何を望むか。
今後もしかしたらラインどりの変更はあるかもしれない。
素晴らしき一本、聖玻璃 (v7〜8)。
実はこの課題ができるまでもこの岩に着手した二人は苦戦を強いられた。何故なら、ホールドがかなり脆く激しく変化する。
どういうスタイルで登るか、二人とも色々葛藤したようだ。
先週末、二人一緒にエリア入りし、完登という体験を共有できたようだ。もちろんこの完登自体とても素晴らしいこと。
その上で、この地でどのような開拓を進めていくか。理想とは何か。そんな想いを深く共有できたんじゃないかと思う。
時間をともに過ごせずとも、
同じ方向を見ていれば、同じ方向を見ていることを其々が感じれたら、
きっと素敵体験は増大していくように思う。
スーパー脱線した。
素晴らしきライン 聖玻璃を登ったあと、やはり直登が気になる。
聖玻璃のガバフレークの横、ハング中央にとても悪いポケットやカチが存在し、とてもとても魅了的。
弱点を美しくついた聖玻璃の横で、弱点を辿らず悪いホールドを繋いで登る行為はとてもチンケだ。
そんなこと頭ではわかっているが、誘惑に勝てず…
横のガバフレークを無視するようにトライ開始。
ホールドは悪く、内容としては良い感じだった。
17時すぎ、ポケットにねじ込んだ指から流血。トライ不能に。……まさかの敗退。
1日で登りきって、さらっと流せればよかったのに、この美しくはないラインをまたやらねばならないじゃないか。。。私は何をやっているのだ。。。
1日の終わりは微妙な感じとなりました。撤収。