「RockPath」カテゴリーアーカイブ

anybody’s game low v12/13と荒野

3/22
先日完全敗退したanybodys gameのlowをやるために、珍しく早起き。
早朝より取り付く。

しかしどうも登れる気がしない。
フック解除のふられがどう考えても耐えれる気がしない。

とりあえずアップで他のパートのおさらい。
今回は心身ともにフレッシュであったため感触は良い。
とりあえず繋げて見る。

1便目、案の定ふられで指先に思い切り負荷がかかり、耐えれずふっとぶ。
やり過ぎると段差下までふっとびそうで怖いし、強度が高すぎて到底耐えれる気がしなかった。
anybodoy’sgameのオリジナルムーブに戻すために確認。手数が大幅に増えるが負荷は減る。
ただ確率の悪いmoveが二連発することもあり、ストレスがかかる。

少し考え、フック解除のふられを、足中継で殺せないか試みる。
ヒールに本気で力を込めたら成功した。
さて、繋げた時どんな負荷になるものか。

繋げ1便目、気楽に取り付く。
前半も軸がぶれたなぁなんて思いながら、落ちることはなかったので核心に突入。
リップデットも止まったので本気でヒールフック。足中継に成功。
あまり感触は良くなかったが突っ込むことにした。

上部前の最後の核心、
インターバルが短すぎかなりパンプしてしまったが、気合いで一手出し止まった。

あとは余計なハイボールパートをこなし、無事トップアウト。

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かなり疲れたが登れてよかった。
グレードは…、anybodys gameは同系統のhevenlyより確実にワンランクは悪いが何故かv12。
それよりは明らかに難しい。
とはいえ、同系統のv13はもっと難しい。v12の範疇ではないだろうか。
ここは公開予定なので、いずれやって貰おう。
とりあえずv12/13ということで。

早く来すぎたため、大幅に時間が余る。
ある意味予定通りであったのだが、大移動し、こないだやり損ねたハングをやりに行く。

…すると、何故か濡れていた。
乾きが悪すぎる……。

諦めきれず無理やり取り付く。
かろうじて二つのラインのmoveがばれたが、繋げると指がフニャフニャになってmoveが起こせず。
潔くなく、2時間打ち続けたが出来ない……、イライラしながら敗退を決める。
不本意だ……。
いつ乾くんだこの岩は、、濡れた岩に強くなりたい。

あまりにも気分が悪く、高原で登り直し。

野焼きした直後の丘は、想像を遥かに越えた美しさで、
全ての出来事が吹っ飛んだ。

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通えば、いつか乾くだろう。
また来よう。

…これだから遠くに宿題を残したくないのだ。

海へ

3.19
雨、午後より晴れの予報を受け乾きの良い岩へ。
場所は若者の希望で海岸線。

正午過ぎにエリアには着いたが、まだ生乾き。
以前枝村さんに連れて行ってもらったハンバーガー屋で時間を潰す。

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再び戻ったころには大凡登れるまでに乾いていた。
というわけで、登り始め。
このエリアのメイン課題はトラバースv5。岩盤ランディングで怪我人も多い。私も当時怯み、そこそこ時間を費やした。ただ、このラインの美しさは九州随一であろう。
地域柄、公に開けないのが残念だ。
若者のフラッシュを見届け、私もダラダラクライミング開始。

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とりあえず数年前何となく取り付いたルーフのラインをやる。
この日は何故か速攻でmoveが出来、繋げに入る。
スタートも何パターンかできたが、下部は狭っくるしいだけでジャムがバチ効きするので難易度に影響せず、気持ち悪いだけなので、心地良く動ける位置から開始した。

繋げ3便目で登れる。
もうちょっと難しいであろうと思っていただけに残念だが、moveはそこそこ面白く、フック解除の振られのダメージが心地良い。

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とりあえずみんな落ち着いたところで福岡店に移動し、本日も無事終了。

ag lowproject.

3.18
1日のセットを無事終えた。
日中の晴天、週末の雨予報、行くしかないと思いナイトへ。

普段10:00過ぎにしか起きないのにこの日は早起き、しかもセットというハードワーク…少し無理してる気はしたが、速攻projectを終わらせてすぐ帰ればいいと考えていた。

狙うはag v12のロースタートproject.
前回ざっくりmoveをバラしていたのですぐに繋がるという見込み。
agのパートも良いmoveを発見済み。

気合を入れて挑む。
そして2時間の打ち込み、結果は敗退。

ルーフということもあり、繋げると強度が高かった。さらには今回は気温20度近く、バラした際のコンディションと大幅に違い、ギャップに少し感覚が狂った。

あとは4move減らせるシーケンス発見が遅すぎた。
総合力的に、今回は完全敗退。
さて、シーズン間に合うだろうか。

帰省、セットと岩

3/12
午後より鶴見岳にて過去の課題整理。
電子データでトポを作り始める以前の課題は記録が浅い。
しかもここは2000年あたりの課題も結構あるため記憶も浅い。

とりあえず最奥より確認していったが結果から言うとグレードも結構いい加減なものが多かった。
というのも当時の限界グレード(初段あたり)はこの地で押し上げたのだから、我ながら仕方ない気もする。

途中、拉致して同行した若者も一本初登した。

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作業に飽きてきたころ、まだ触っていない岩を求めてエリア移動。
道中、微かに岩が見えたので車を適当に停め確認。
するとその岩はかなり上質なものであった。
残念なことに結構濡れていたが、とりあえずやってみることに。

どのラインもキーホールドが濡れていたが、
無理やり保持し、かろうじて一本登れた。

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v10クラスに感じたが、出だしで指先が湿気てしまうのでイマイチ正当な難易度はわからず。
とりあえず 時を駆けるオヤジ v9とする。

隣で平もv5あたりを一本初登していた。

夜は、もともと師匠と呑みの約束をしていたので実家に車を置き、電車で大分駅前へ。
じっくり二人で飲んだのはもしかしたら初めてかもしれない。
…と、思っていたがこの日も許容量を遥かに越えるほど飲み、何を話したか覚えてすらない。
ということは、以前一緒に飲んでいたとしても記憶には残っていないのだろう。

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3/13
本題のセットの日。
今回は本数が要求される内容。
作業の出来るサポートの人数が多く、さらに試登してもらえるメンバーがバラエティに富んでいたので非常に助かった。
あとはグレードとタイプ配分を事前にし、初期セットで偏ることなく準備できたので夕方からの作業も非常に上手くいった。最高な環境で、最高速度、時間にゆとりが出来たため、上級入り口の課題も準備することができた。
今回は本当に上手くいったと思う。
一つ残念なのが、外を見るたびに強く降り続ける雨、何度見ても雨、岩が濡れる……。

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夜はとても美味しい肉屋へ。
大分のクライマーや他のゲスト達と沢山話した。
少しでも刺激になれたなら幸いですが…。

3/14
久々にアルコールの残っていない朝を迎えた気がした。
が、道路は濡れている。
仕方ないので実家から数分の桜を見に行って、少し時間を潰し、岩へ。

案の定生乾き。
とりあえず1時間程度projectをトライし、何となくmoveをバラした。

夕方、少し登り足りなかったので、以前目をつけていた岩をやる。
少し高いが、v4程度なのでマットは車に置き、スタートマットだけもって歩く。
いざ取り付くと実に悪く、実に渋い。

moveが分かりにくい……。
仕方なく、着地覚悟で選択肢を削っていき、ようやくわかったころには日暮れ寸前。
そこからも一発では決めきれず…何とか時間ギリギリで登ることが出来た。

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カントリーロード v6程度であろうか。
充実したクライミングを達成したところで本日も無事終了。

はじまりの記憶と琥珀v12

たるいカチから右のエグいカチにランジするprojectがあった。
正直私はカチが嫌いだ、そして苦手だ。
moveが面白そうなだけに残念な気持ちを持ちつつ放置していた。

2014年3月、それは二日間の濃厚な時間の末、室井登喜男氏により解決。
はじまりの記憶v10という課題となる。
短い期間の中で初登まで持っていく氏の姿をそばで見て、感動した。

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その次の秋に私も登った。
ただ、その時はその完全体であるシットスタートprojectなんて全くイメージ出来るものではなかった。
何せ核心部のランジはひたすら飛んで成功させたのだから、下部でダメージを受けてからなど…。
…さらに核心後に落ちる可能性の増すダイレクトアップなんてトライする気すら起きなかった。

2015年、放置しているprojectにカチの絡む課題が増えてきた事に危機感を抱きはじめる。
そこで今期はカチのメニューを入れる事にした。

冬、数値も増し、無事に幾つかのprojectを終えた。

2016年春前、メインのprojectの止まらなくなったスローパーを眺め、今期断念することを決めた。
上りゆく気温を言い訳に。。。

では、次に何をするか考えて…
真っ先に出てきたのが、はじまりの記憶の完全体であった。

3月9日 トライ前日、一応カチの数値をとってみることに。
見事に下がっていた…岩に行きすぎてサボっていたせいであろう。
とはいえ、2014年よりは遥かにましだ。

3月10日 不安を持ちつつトライすることに。
アップでランジ体制を確認、思いの外感触は良い。
たまたま寒気が味方してくれたのが良かった。

数便でランジはとまった、ただ予想外に核心後の右トラバースが悪く、まさかの落下。
リピートトライで舐めてただけかと思ったが、隣のラインから確認。やはり悪い。手順をちゃんと固める。
翌便、無事repeat。

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核心の精度が今日は非常に良い。
完全体を狙うことにした、隣のラインから上部のホールドチェック。
ガバの位置を覚えた。

ダイレクトの上部は、過去地ジャンスタートで登っている。
そのパートの核心はランジで、v6程度。
数度地ジャンでトライしたが失敗。指皮の消耗が激しい。
感触はつかめたのでそこでやめ、lowの部分を確認。ここは完璧。

しっかり休み、繋げる。
するとやはりはじまりの記憶の核心、カチランジで落ちる。
何度やってもとまらない。

下から来るとわずかに足順が変わる。
大した違いだと思ってなかったが、よくよく考えたら重心が下がる。
無理やり調整し、足順をスタンド時に合わせることにした。

次の便で、カチランジ成功。
ダイレクトアップを目指す。
手順を合わせるための右手5mmのミニデットがかなり怖い、が無事成功。
手順を入れ替え上部突入。

手順合わせに成功したら足が残せることはわかっていたので無事突破。

短いが長く感じるクライミングを終えた。

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琥珀 v12 とする。

はじまりの記憶
はじまりの森と名付けたこのエリア、
そのエピソードを室井さんに話したことでこの課題名になったと解釈している。


狙う氏の姿、
この岩の前の張り詰めた空間に佇むその情景が、今でも鮮明に思い出される。
それこそが私とこのラインの、はじまりの記憶。
終焉したこの先も、この課題と想いを閉じ込めて残れせれば…
そんな意味を込め、名を琥珀とした。