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開拓

日曜日
どこに向かうか最後の最後まで悩み、なんとなく着いた場所はジゴ坊。

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ここに来ると、いつも自分のちっぽけさを感じる。
それほどここは広大で荒々しい。

林道沿いの岩に取り付こうと荷物を置き、ホールドを探る。
ホールドに見えていたポケットは全て外傾しており、持てるものではなかった。
再び荷物を担ぎ歩く。
次の岩は大丈夫そうだ、整備を開始する。

リップに回り込み、泥を落とす。
30分が経過して、ふと思う。
このままでは、目的のprojectにたどり着いた頃にはきっと日が暮れている。

整備を断念、暇な時にやろう。

次、
少し歩いたところに荷物を下ろす。
その周りにはいくつか岩があり、それぞれやりたいラインを整備することにした。
時間は登り含めて1時間。

私は整備の必要なさそうな岩を選んだ。
壁の端の、木の生い茂った中に隠れていた岩。
傾きといい尖り具合といい、素敵な感じ。

枝を払い、リップを軽く掃除。
掃除が終わると、突然目立ち始めた。
開拓とはこんなもんなんだろう。

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斜面にあるため、上部では落ちたくない。
下部がかなりパワフルで、上部はテクニカル。
暫く打って、下部はこなせるようになった。

上部、リップを持って足さえ上がれば終わりだろうと考えていたが、その発想は安易であった。
岩の上が狭すぎてうまく収まらない。
やばいと思ったがもう引き返せない。

重心は上がれば上がるほど抜けてくる外傾したリップ。
マットは真下にない。斜面に着地出来る自信もない。
もう上がるしかなかった、
抜けないでくれと願いながら、転がるようにマントルを返し、重心がリップの上に上がったところで駆け上がる。

心拍数が上がりすぎて苦しく、暫く動けなかったので、
リップの上でうずくまる。

落ち着いたところで振り返る。
リップ付近がやばいということを、全く想定出来ていなかった事に、少し凹んだ。
マントル自体のグレードはv3程度だろう。
ただ、分かりにくいだけだ。
出来るマントルのレパートリーをもう少し増やしておかないといつか怪我をする。
反省。

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その後、撮影のため、リピートしようとするが
リップにたどり着くたびに恐怖心が蘇り心拍数が上がる。
残念。

美しいものには棘がある。

名を 君は美し グレードを v7(初段)とする。

落ち着いたところで、仲間の様子を見に行くと、まだ靴すら履いていなかった。
仕方なくまったりしながら課題完成まで1時間、だらだらと見守った。

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ネクロフォビアみたいな課題名 v3のボブ

登りだしてから正味3撃くらいであった…。

登れたところでエリアを移動しぽ城へ。
ぽ城の記録は前回のブログ参照。

昼過ぎに竜体に移動。
仲間を竜玉岩に残置し、最近の変化やエリア保全の確認作業。
落ち着いたところで、みんなとダラダラして過ごす。

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暖かくも温かい竜玉岩であった。
夕方、ボブの真龍宮道v5(2級)の完登を見届けて1日を終えた。

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月曜日、仲間の希望で神話の森へ。
午前中はひたすら岩を見て回り、昼過ぎより登り出す。

私は大昔登った 変異種 (グレード忘却)のロースタート。
離陸した瞬間、ホールドが吹っ飛ぶ。
不可能となった。
仕方なくスタンドでリピートを試みたが、またしてもホールド欠損。
さすが変異種、名付けた通り、コロコロ変わる。
心が折れて断念。

隣で絆 v7(初段)をやっていたクリは王手まで攻めていた。
いい目標を見つけたようで何よりだ。

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まだまだ時間があったので、他のエリアを深く偵察して終了。

ぽ城完結までの軌跡、サタンポー完成

ぽ城完結までの軌跡。
仲間から岩があると聞いてはいたが、ちゃんと登りだしたのは昨年春。
確認ついでに一本だけ登る。
一番目立つルーフ中央よりはじめるライン、星のない世界v8(初/二段)。

その後少し間があく。

次の訪れは、大雨の日のこと。
関東より来ている方の、雨でも登れるエリアの案内を依頼された。

フエコドームはさすがに私は飽きたので、ぽ城を選ぶ。
岩の下で雨を横目に眺めながら、まったりと充実したクライマー時間を過ごす。
3人のセッションの末、完成したのがアバンギャルドv10(三段)。
雨でも登れることがはっきりとわかった。

4月の雨の日に、虚無v11(3段)が完成。
そしてシーズンオフが来る。

秋が訪れ、相変わらず雨の日に攻めるが、いよいよ岩が湿気を持たないベストなコンディションでないと登れないラインしか残されていないことに気づく。

12月の雨上がりの晴れた日に、バルスパズルv12(四段)が完成。
残すは集大成、ルーフ最奥より繋げるラインのみとなった。

2015年1月、中間部より完成。星のない世界 改と置く。

1.18(日)
開拓を午前中で切り上げ、1時間だけやることに。
(開拓の記録は後日二日分まとめてup)
天気は晴れ。
晴れた日にここにいるのが何故か不思議だった。
それは8年前の、フエコドームの集大成 春夏秋冬v10(3三段)を登った時の感覚に似ていた。

その空気を感じ、あぁ今日登れるんだなぁ 、と勝手に感傷的になる。

moveを確認し、暫く休み一便目。
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核心手前でスリップし足ブラ。
耐えれるがやめ、降りる。
20手近くある課題なので貴重な体力を削りたくなかった。

感触は非常に良い。

2便目、初めてまともに核心の9手目が止まった。
その後は難易度はそこまでないが、テクニカルなフックが続き神経を使う。
フックより核心の精度をとり、紐履のドラゴンを選んだので尚更だ。

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2度程足がきれたが
タイミングがよくギリギリ持ちこたえた。
比較的、体力にも気持ちにも余裕があり、そのまま完登。

これでぽ城が完結した。

前回がズタボロに弾き返されたので今日勝負になるか不安であったが、当初感じた通り能力内の課題であったようで、少し安心した。

名を サタンポー
グレードをv12(四段) とする。

その後、付き合いで来てくれたボブが、moveもバレていないアバンv4(二級)の最終トライで、奇跡の完登劇を見せつけてくれ、その場を後にした。

ぽ城周辺のこじんまりした岩に散らばる課題を拾えば、ここは終了となる。
土地柄、案内は出来ても、紹介や公開は厳しいかもしれない。
少しローカルに情報から情報を集めてみよう。

五角岩とティターニア

1.12 mon

開拓、場所はまたまたこないだの河原。
ようやくトライ出来るまでに乾いていた。
アップがてら少し離れた岩をやる。

まずはアプローチ整備、
とりあえずアクセス出来る最低限にやる予定が、開拓スイッチが入ってしまったため1時間ちかく整備。

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その後、幾つか登る。
見た目より悪く、この時点で大幅にタイムオーバー。

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治癒スライムv3 3級 faボブ

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プリマ v8 二段

その後休憩にお湯を沸かしてカップラーメンを食べる。
落ち着いたところでメインの岩に取り掛かる。
下降路の確認とリップを掃除したところで、まさかの雨。
全く無警戒であった。

一回だけ離陸して終了。
どうやら悠長にラーメン食べていたらいけなかったようだ。

その後はダラダラと岩を探しながら、大移動して神話へ。
道路の濡れ方から、雨は降ったようだがなぜか岩は無事。

どれをやるか悩んだが時間もなかったので一番登れる可能性の高い、火群v9二段のある岩の右端をやることに。
核心のランジの一手以外はさらっとばれた。
ランジも一回だけ止まりかけたので繋げに入る。
何と言ってももう時間がない。

繋げるとさらに精度が落ちた。
イライラしながら回復を待つ。
するとまたしても雨が……。
一度だけ確認したトップアウト、実はマントルの際、濡れた右フットホールドで一回思い切り滑った。
ギリギリマントルを返すのが一瞬早かったので持ちこたえたが、さらに湿気るとどうなるか…。

最悪、降りるという判断をしなければと心に決めて、続ける。

そして何便目かは覚えていないが、核心が止まった。
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思いの外そこから2,3手も苦しみ、落ちそうになりながら一生懸命こなすと、気付けばリップ。
先ほど滑ったフットホールドに右足を置く。
注意すればスリップはないと判断。

つっこむ。

無事に岩の上に立てた。

ティターニアv10(三段)とする。
日暮れまじかだったので、アプローチの途中の岩でへばりついていたボブを拾い、撤収。

ぽ城を攻める

1.8 thu
エリア偵察二日目。この日もまたコンディジョンは最悪。
仕方なく登りは諦め、深く探ることに。

大体全容はわかったが、思っていたほど素晴らしいエリアではなかった。
帰り道、対岸に車が見える。
そして都合の良い事に、水の上を跨ぎ対岸に繋がる倒木を見つけた。
こいつの上を通れれば、すぐに車に戻れる。
倒木ごと落ちそうだとは感じたが2,3歩進めてしまったので、調子に乗って歩み続ける。

真ん中あたりまで進んだところで倒木が回転する。
丁度川のど真ん中だ。
回避方法が閃くわけもなく、成すすべなく川に落ちた。
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一回落ちればもう吹っ切れてしまい、
川の中を歩いて帰ると車までは非常に近かった。

とっとと着替えてエリア移動。

向かった先は、久々のぽ城。
目当ては、従来から狙っていたものの先延ばしになっていたproject。

この日は冴え渡り、
すぐさまmoveがばれた。

すぐに繋がると思っていたものの、そこから思いの外苦戦し、敗退かもしれないと思い始めた頃に完登する事ができた。

ルーフの中央から始め出口に向かうラインで、先日登ったバルスパズルv12の逆走ヴァージョン。
星のない世界 改とした。
グレードはよくわからない。ルーフ最奥から始めるぽ城の集大成が出来れば、このラインは不要のものになるので形式だったグレードはつけないでおこうと思うが、v11あたりだろうか。

その後軽く完全版のmoveをバラし終了。
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動画。

1.11 sun
ぽ城の集大成にいよいよ本気で向き合うことに。
出発前、外の空気を感じ、岩のコンディションは最高だろう事はわかった。
ただ、連日の岩で指皮が回復しきれてなかった。
狙えて三便であろう。

到着して、慎重にアップしmoveを確認。
前回の好感触が嘘のように身体が動かない。
よくよく考えたら最近休んでいない。

狙うクライミングを放置しすぎ感覚が研ぎ澄まされていなかった。
こんな状態で太刀打ちできる相手ではなく……

それでも、折られたメンタルを立て直し、やれることはやろうと決めて、
いつものルーチンを始める。

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予定の三便を終える。
良いトライもあり体力はまだ余っているが、この状況で登れる見込みはほぼ無い。

動きを身体に染み込ませることを目的に更に3便出してこの日は終わった。

一度、体力指皮を万全に整えて来なければ、
今の能力で勝負になるのか判断し難い。1月末に出直そう。

ジップロック!セット勉強会2周目

前回のラリーグラスカップで一周目が終わったので、
今回2周目の勉強会。

いつものイセッキ、山p、
そして新たにmonoのナカムさんとカズマさんの2人を加え、ジップロックでスタート。
状況がわからないであろう中、万全な環境を用意してもらった……。
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今回はメンバーと環境が変わったので、基本に忠実に、
ということで一周目のjoyでやった内容で行う。
まずは情報の共有。

あらかじめ事前にみんなで話し合えていたので、かなり順調にスタート。

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午前中に15本のセットは終わり、昼飯に恒例のラーメンを食べてから試登。

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試登は最強女子さありさんにも加わってもらった。

流石にいつもより本数が多いので、
話し合いの時間がかかる。

ただ、それはとても大切な時間、
妥協したくない。
(あとで話を聞くと後半、私は朽ちてたようです( ̄▽ ̄)、すみません)

カズマさんの絶妙な距離感と、ナカムさんのカキコミから重心を預けていく動きがとても刺激的であった。

仕上げは常設課題においての、それぞれが考えるセオリーを当てはめていく。

気づけば丁度道場の時間に終了。
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広いスペースを空けてもらい、がっつり準備して頂いたカズマさんに感謝。
そしてナカムさんも、熱い心で臨んでいただき嬉しく思った。
……私の不十分で適当な説明を行動でフォローしてくれたイセッキ山p、本当にありがとう。

道場で沢山の人の登りを見たかったが、打ち上げを入れていたため断念。
時間が合わずずっと保留状態になっていた一周目の打ち上げをこの日の深夜に西新で。

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どうせクライミングについて永遠話していたのだろうけど、酒が入ると覚えているはずもなく……。
とりあえず二人にはとても感謝せないかんなぁ、と思ったことだけは覚えている。

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課題は数週間残っているようなので、ぜひともお試しあれ。
初段付近もかなり充実しているのでエキスパートでも楽しめると思います。
またフィジカルに影響しない高グレードも幾つかあり、中級者も打てば対応出来るはず。