「RockPath」カテゴリーアーカイブ

ビレイヤーの記録

May.19
八面中部の岩壁にて…
ビレイの記録をfacebookより転記。

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tak、シェイク完登。

何かを達成した人を見て、初めて何も言葉が出てこなかった。
自分のクライミングで泣いたことも無いのに、他人のクライミングで感動して泣きそうになった。

5年前、私もfainal missionをやり始め、二人とも登れば良い肉を食べに行こうと約束した。

その約束もようやく果たせる。

終了点の横にあるガバに指が掛かった暫く後、沈黙の空間に、もの凄い風が吹き抜けた。

こんな風を感じれるなら、もう少し早く付き合ってやれば良かった。

以上。

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5年前、
fainal missionに取り付き、そのあたりにtakも開始。
ただ私は運良く同年冬に完登、それからは中々訪れなくなっていた。

takはビレイヤを確保することに難航、故障も重なり年に数度のトライしか出来ていない状況であった。
去年は私と行った一回のみ。
今年こそはと意気込んでいたことだろう。

ただ、時すでに達しており、
実力はシェイクの強度を上回るものとなっていた。
現にシェイク以上の岩も登っている。

今年二日目の挑戦で見事に達成。

これは難度の問題ではない、
想い入れの話だ。
岩の上で感じた時間は、とても長く大切なものとなったであろう。
上を見上げる私にとっても貴重な時間であった。

私含む全てのビレイヤに感動を与えた完登。
近日動画もupされると思う、時間のある方は見てやって欲しい。

はじまりも終わりも、
運良くビレイが出来て良かった。

おめでとう。

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日帰り 日之影

以下、完全なる登攀記録です。
May.18
日帰りで日之影。久々開拓ではないクライミング。
気温も高めで狙うクライミングは出来ないと判断し、せっかくの遠出なのでみんな沢山の課題を触ることを目的に。

まずは最上流エリア。
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適当にアップして、まずは恰好良い岩に散らばるポケットを大きい動きで繋げる道筋、スワローテイルv11を。
これは幸先良く一撃。ただ、取り付く前何度かmoveを起こしたのでflashではない。

その後、みんなもう少し遊んでいたので数年前やったドンキーコングv11のルーフのみを試してみる。流石に上達を感じた。

移動、次はエンドゾーン。
まずはmax pain v10。これは直ぐに登れたが、マキシマムペインで即小指の皮が裂け終了。

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その後、対岸に見えるハングが気になり渡渉。
それが綾波の岩であった。

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綺麗に被ったボコボコの岩にポケットが散らばる面白い形状の岩。

ここでミナミv12にはまる…
沢山触る予定が、いつも通り打ち込みモードに入ってしまった。moveも辛うじてばれ、繋げトライに入ったころには一時間が経過していた。
それでもやり続け、疲労累積。最初の数便のリップタッチを境に、到達高度がぐんぐん落ち…最後は三手目が全く届かなくなり終了。

指皮も体力も完全に終了、そしてすでに15時過ぎ…まだまだ行きたい岩があるのに……。

いつも通りやってしまった…。

とりあえず、あと一つまわることにしたのは石棚エリア。傑作と言われるblackswanを見たかった。

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岩は魅力的、ボルダリングというジャンルを象徴される課題であった。
次回のために、20分程度トライをしmoveを粗方つくり終了。

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16:30、本来なら撤収時間であったが途中見た明日吐露に一目惚れ。
全くチェックしていなかったがこれは素晴らしい。

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慌ただしく登り、一日の幕を下ろす。
帰りの四時間の運転は地獄であったが充実した一日であった。

今回みんな登りに夢中で動画データが殆ど残っていない…
とりあえずぽのデータより、
スワローテイルと明日吐露。

シーズンオフ

先週末は飲みからの岩場。

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岩場でみんなが健全に過ごすために…

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初心者に、
少しでも多くのことを感じてもらえたら…
少しでも伝わるように…

岩場常連組の仲間たちにこの日少しでも多く登れるように、先に登っておくよう言ったつもりであったが。
気付けば去年育ったメンバーも一緒に聞いていた。

先日様々な話をしていたので、
背中越しに彼らの想いを感じた。

いつか私がそこに立てるように、
少しだけ期待して。
今回いつもより熱く説明したのは、彼らのため。

若者ひとりは山に夢中であった。

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さて、私のクライミング。
密かに狙っていたproject。

夕方に開拓中エリアへ移動。
エリアに入った瞬間、希望を失った。

空間的に日差しで暖められた熱が、エリア一帯に篭っている。
一応真っ先にprojectの様子を確認。
核心のholdに触れる。
まったく持てる気がしない…たかだか数歩歩いただけで汗ばむ空間。

言葉にはしていたが、初めて季節の終わりを自覚した。

何故だか物凄い空虚感を感じる。
もしかしたら初めてかもしれない。
絶好調の状態でシーズンオフに入ることが……

殆ど大きな故障のない我であるが、
ほんの数回の故障は全てシーズンの終わりと共にであった。
仕事が立て込んでいる状態での不調からのオフと合わせると、今年は稀な状態。

さて、
どうしたことか。

仕方なくトレーニング期に入るしかないのであろうか。
ただ、レスト期を踏まなくて良い分、期間が長くとれそうである。

進もう。

愛しのローラ

…瀬戸際の勝負であった。
ここまで追い込まれた中での完登はいつぶりであろうか。
最近の勝負は、苦しい程に追い込まれた時、堪えきれず落ちていた。
勝機を逃したトライの後、日を改めフレッシュな状態での完登、それが当たり前となっていた。

思い返せば、
この感覚、この疲労感は18歳の頃の沖縄のPMA 5.13a/b完登時以来、無かった。
…そう、あの時は核心最後のガバをつかんだ時点でパンプアウトしており、その後の5.11程度のセクションが非常につらく、5m程度のランナウトしてる中、カチで次のクリップをする余裕すらなく、ひたすら終了点の大ガバを目指した。
普段なら何ともないセクションがどれほど長く感じたことか……
ガバに手を出す時、一瞬でどれだけ強く
とまってくれ と願った事か。

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May.7
天気は晴れ。最高気温は26度の予報。今シーズン最後のトライを覚悟していた。
10時に岩場に着く。コンディションは良い。
ただ、日差しが強い…気温が上がるのは明らかで、早めに決着をつけたかった。
さらに言えば、まだ一昨日ダメージを受けた指皮が回復しきっておらず最初の数便が勝負だと考えていた。
そう、一昨日ですでに4日、この日で5日やっていることになる。

アップで籠絡(ロウラク)。今やっているprojectは籠絡の延長版。
左からトラバースし、最後にぽが初登した籠絡v7に繋げる。

正直あまり感触は良くなかった。
疲労が残っている。
ただ、アップ後の一便目の感触が非常に良く、気持ちを持ち治せた。

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2便目、前半は完璧、二つ目に核心足ブラの前に汗ばむ左手を一回はたくことに成功、
次のフットジャムを決めるのに少し余裕が出来た。
時間をかけて決めたフットジャムのお陰で、最大の核心である籠絡のスタートでの右手と左手の入れ替えが完璧に決まった。
勝機を感じた。

一番嫌だった籠絡の2手目、初めてとまった。

そこまで行けばそのままねじ伏せれる、
少なくともその次の手を出すまでは、そんな思い込みを疑いもしなかった。

籠絡の中間部、普段なら休めるポイントに来て、初めて疲労を自覚した。
片手を離す余裕がない…

油断していたので自動化も甘い。
思い返せは朝一やったアップで嫌な感触を覚えたのも籠絡の中間部であった。

そこからはひたすら落ちないでくれと願いながら、一手一手際どいmoveを重ねた。

左手で最後のリップを狙う時、右手はもう完全にワークアウトしていた。
落ちると思いながら出した左手は、起動修正し、右手の僅か下の棚に何故か収まっていた。
少し身体が安定した。
…これは初登者が使ったmoveだなと、こんな余裕がない時に何故か思い出す。

右手の力は残っていないが、リップはただ左手を伸ばせば届く位置に来ていた。

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落ちないでくれ。

そう願って出した一手は、予定通り止まっていた。
足はきれたが耐えた。
マントルまでくれば、疲労は関係なくなる。

リップの上に立った。

瞬間的に喜びがこみ上げてきたのはいつぶりだろう…
この感覚はいつ以来であろうか…

興奮したままに仲間の元に戻り、休む。

出し切ったようで、すぐに吐き気に襲われた。

〜課題名は籠絡(ロウラク)のエクステンションなので
愛しのローラ とする。
グレードはv12。苦しみは過去最上級だが、気温と20手という手数(今の私の貧弱な持久力)を考えればやや甘いくらいかもしれない。

1時間休んだ後、
終わり際に毎回手をつけていた道筋も完成させ、MammaMia v10とした。
クオリティはMammaMiaの方が良い。

その後も5本程度課題を作成し撤退。
今シーズン最後のプッシュとなった。

ゴールデンウィーク

ゴールデンウィーク、
様々な再来があった。

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和歌山から犬とともに。

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関西から、旧友や
山口から教え子が。

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一日は一緒に岩に行くことが出来た。
この日を一番楽しみにしていた仲間は、前日のあまりに楽しい飲み会ではっちゃけすぎ二日酔いで午後から合流……

tak以外は特に成果なく終わったが、それでも充実した日々であり最高のゴールデンウィークであった。

自身の登りはメインprojectのmove精度が大幅に増し、
いつもついでにやっているprojectも王手まで攻めれた。

乞うご期待。