「RockPath」カテゴリーアーカイブ

女王ペリカン

1月下旬、大寒波。
白いキャンバスに線を引くよう主要道路のみ雪が払われた。

1月25日

国道沿いの河原へ。
陽の当たるエリアはタイミング悪く工事中。
少し歩くが一本入り込んだエリアへ。


夏に感じた可能性を確かめに。

三角形のハング。
極めて丸いカチを右手で保持し、信用ならない左のシワに踏み込みランジ。
狙い先も含め全てがすっぽ抜けそうで…夏にやるラインじゃなかった。

リベンジ、はいいのだけどそういうものを雪解け滑る今やるのもどうか、とは思う。


結局、陽が差し湿気払われた頃にその一手はとまった。

Queen pelican v11/三段+

運良く成功しただけでリピートできる自信は全くない。
時間は有り余っていたが、陽の入るこの岩だけが良く他一面雪。エリアを移動した。

 

ケルベロス v10

ある雪の日の帰りに
ある雨の日の帰りに

本題として取り組むことはなく、ずっとラインに成らず。

ある岩を登った日の帰り、力は残っておりようやく成った。
小ぶりながらシーケンスが複雑で良いルーフ。
解析する時間は至福であった。


「ケルベロス v10」
2023年12月14日 初登

#joywallrocknavi
#climbing #bouldering
#被験者クラブ ケルベロス▶︎zerott(東京粉末)

Mudrock

下部をダイナミックにこなし上部へ。
バルジ状のスラブはホールドが乏しくしっかりとハイステップ。

内容は素晴らしいのだけど、
岩ではなく硬い泥。

[ 💎マドロック 右/左 ]

12月31日

大雨で断念した2023年の登り納め。
昼過ぎまで降り続く雨に落胆しふて寝を決める。

夕方、晴れ間が見えた。
散歩がてら大昔登られていた橋の下のハングを見に行く。


雨量自体は少なかったのか、普段川のランディングは陸に。
ずっと登れていなかったハングの中央を登る。

マドロック(右/左)

1時間ほどで日暮れ。良い登り納めをすることができた。
近場の良い遊び場所、ではあるけれど過去トップ5に入る脆さで人には勧めにくい。

グレーディング「Vと段級」

[ グレードの話 ]

グレーディングする際は基本的にVグレードを用いている。
これには私なりに意味をもってのこと。

ー前提ー

※グレードは正確であった方が良いと思っている。
※ライン内に於いて一番やさしいシーケンスでグレーディングするべきだと考えている。その意味でやさしいニューベータが見つかった場合、グレードダウンをすべきだということ
※ハイボールや精神的ストレスがかかる場合も、極力ムーブグレードで設定すべきだと考えている。

Vグレードを使い出して10年以上経つが私自身別にVグレードに愛着があるわけではない。別にフレンチでも良い訳だけど、当時フレンチよりはVの方が浸透しているという理由でVを選んだ。

「なぜ級段ではないのか?」

私なりの換算表

見て貰えばわかる通り、級段だと1級以上幅が広い。
ある初登をした際、思い浮かぶ三段より難しいとしても四段をつけることができない。
なぜなら思い浮かぶ三段がv10なのかv11なのかで四段(v12)になるかが変わる。

その意味でvやフレンチだと限界値に於いてもグレーディングしやすい。

「時折段級を使う理由」

私がそのエリアでの主動開拓者でない場合、そのエリアを愛してきた人のグレーディングシステムに合わせてグレーディングしている。
そのエリアが元々級段でグレーディングしているエリアであれば私もそれに準ずる。


グレードはコミュニケーションツールだと思っている。

もし円滑にコミュニケーションがとれ、
利用者それぞれが自己目標を数値ではないところに設定できるのなら、グレードはいらないと思っている。

昔は「 グレードなんてなくなればいいのに」と思っていたけれど、今はグレードのある世界の文化もおもしろいと思うようになった。

といえど グレーディングが必要のない世界線も見てみたくはある。

おわり。

稲妻カチと天道虫

稲妻カチをガスで入りマッチ、
その後のmoveがよく分からず放置すること10年。

[ カナブンロック左面 ]

傾斜のある綺麗なフェイス、ずっと成っているとは思っていた。


横を向き外傾した稲妻カチから、どうしても身体が左に入ってこない。
昨年春、ふとトライしてみると有効な重心位置がわかる

2023年12月25日
天道虫 v13 初登


限界を超えたラインだと思い放置していた。
あの頃、シーケンスを発見することを諦めず根気強く通い込んでおけば「旬」だったのだろう…と少しだけしんみりした。


最後のラインが終わったのでその周囲を登り返しトポを整理した。その後日暮れまで一山歩き、新たな岩脈を発見。

また。