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竜体山グレード改定2021年2月

竜体山のグレード改定案のお知らせです。

竜体山は皆様の数値的目標になっているラインも多く、本来は2008年前後に初登された(した)課題(以下クラシック課題と記載)の改定も行いたいところですが、今回は触れずに話を進めます。

※安定しない安山岩という特性上、クラシックラインは10数年の月日の中ホールド欠損も多く、グレーディングした当時より明らかにやさしくなっているメジャー課題が多く存在します。

今回は触れませんが、他の課題と比べやさしめだとクライマー自身で体感しつつ、うまい具合に数値を使ってほしいと思います。

人気になっているものは、甘めの数値というだけでなく内容自体も素敵なものが多いと思います。いつかのグレードダウンを恐れず、明るい気持ちで取り組んでいただければ、開拓者として幸いです。

クラシック改定実施する際は根拠を明確にしつつ、いろんな意見をまとめ行いたいと思います。どちらにせよ早急性はなく、新型コロナが落ち着くまでは動きません。

今回は近年追加した2本の課題です。

★昇竜岩 まほろば

昇竜岩 正面 「まほろば」 2019年12月初登。

最上部でのプレッシャーのかかるmoveは同エリアのv8と比べ明らかに1グレードは難しい…高さからくるプレッシャーをグレーディングに加味したくなかったので、当時v9にしたように思います。

その時は下部のmoveの悪さとマニアックさを完全に考慮し忘れていました。1年間、それなりにはトライいただいたようで様々な話をききました。よくよく思えば下部だけでv10はあるように思います。

色々考えv12(四段)を再提示したいと思います。

竜体山遊歩道エリアで真っ先に現れるシンボル的な岩、威圧的かつ特徴的内容、しかも爽快な最上部。

このエリアで最も素晴らしいラインだと思います。そして竜体山の公開されたエリアでは実質最難になります。

★原田フェイス 「龍の門 」

龍の門 2020年11月初登 v11→v12

今季、あまり遠出ができない方多くの方がクラシックラインのひとつ、heavenly days v12をやっていたようです。

その合間にこちらもトライされていたようで…色々と注意の必要な岩ではありますが、真っ向勝負な内容が潔い素敵ラインかと。

※注意事項は過去の記事を参照

 

グレード改定について

グレードとはコミュニケーションのツールとしても有効なものなので、だからこそ出来る限り適正なグレーディングをしたいと考えています。

私自身初登時にしっかりできればいいのだろうけど、なかなか難しいもので…失敗も多いです。

3人以上の完登者がいる場合、それぞれ意見をいただければ安定しやすいのは明らかで…少しだけ他人任せ感漂っていますが、再登者の意見も加味しつつ落ち着かせたいと思っております。

終わりに

ブラックボール下地がいじられたりと、ちょこちょこと変化(人為的)しているという話を聞きますが、それぞれ詳しい情報が入ったら更新したいと思います。

引き続き、新型コロナウイルス要警戒にてよろしくお願いします?

2/4 ヨダカ(Big-Zam 雪解け雨水凍る)

2月4日

朝、雨が降っていた。どうするか迷ったけど昼には晴れる予報、マジェスティに行ってみることに。

エリアに着く頃、ようやく雨はやんだ。遠くの見晴らしが良い場所でkさんが作業しているのが見えた。私の目的地からは遠いので挨拶はしていない。それでもなぜか少し安心した。

お互い辺境で何をやっているんだろう。

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マジェスティ、もしかしたら乾くかもしれないと期待していたものの、岩を見てすぐに諦めた。

凍った雨水が岩にこびりついていた。これは駄目だ。

トライはできそうにないのでロープに下がり側面を掃除してみることに。正面以上に高さがある。

掃除を進めていくと、2本ラインにはなっていることはわかった。

どちらも7m付近(最上部)が核心、ランディングは極めて悪い。多分だけどそこだけでv10は超えてくるように感じた。

私がトライできる範囲を超えている。これは放置を決めた。思った以上に時間がかかり、気付けば撤収1時間前。

以前、AYAさんが掃除してくれていた舟岩をやる。

スタート付近の形状が複雑でなかなかスタートを決めきれずにいたけど、外傾した棚にへばりつくよう離陸をし、反対向いて見えない方向にデッドをするという摩訶不思議なmoveで解決できた。

その後もリップランジまでトリッキーな構成が続くラインとなった。

Big-Zam v9/10(二/三段)

ジムであれば、このトリッキーさは面白がられるように思う。

少し時間は余ったが、コンディションも良くないので撤収を決めた。

ヨダカ(マジェスティの岩)

2020年10月

エリア集大成「よだかの星」を登った後も、岩は無数に残っており公開に向け余韻的開拓は続く。

入口付近に在るヨダカの岩。次第に奥へと活動を進めた。とある日、レストを兼ね散歩していた時のこと。最奥に巨石を発見した。

果たしてボルダーとしてやれるのだろうか?どうにせよ新たな可能性に心を奪われた。

11月末

 

巨石をどう抜けるか出口を探す。まずは一本右側面に弱点を見た。掃除後ハングの出口右端にあるガバから登ってみた。そこそこ悪く高さもあり、それなりにプレッシャーを感じた。

Your Majesty
デシマルであればピンとくるけど、ボルダーグレードはよくわからないので保留。

12月10日

前回、抜け方は決めたのでハングから繋げてみる。moveはすぐにできたものの中間部アンダーからの一手が強烈。
そこを成功させても移動距離が長く(アンダーから先16手)ひとつミスが起これば耐えられないだろう。現に一度落ちた。

Good-night,Your Majesty v11(三/四段)

ひとつのラインが完成。

もしかしたら、この巨石ひとつも課題が出来ないかもしれないとも思っていたので少しだけ安心した。
次は一番格好良い正面抜けを試してみようと、時間いっぱい使い掃除を終わらせた。

この日は撤収。またすぐにトライしに来れると思っていたけれど…

12月中旬

 

九州では珍しいほど雪が降った。ヨダカへのアクセスが出来なくなった。
雪はすぐに溶けるだろうと思いきや、定期的に大雪が続く。

そのままヨダカは雪に包まれる。

1月28日

kさんから雪解けを聞き、ヨダカに戻る。この日はリップが濡れていたものの、2月からはトライできそうだ。

 

CB(腰付チョークバック)大口できました

たびたび話してきた久留米の特産品である織物、久留米絣でできたチョークバック。(じゃらし工房)

昨年梅雨前に完成したCB(腰付チョークバック)、その大口ができました。

〈左が大口、右が通常〉

昨年11月くらいからちょこちょことバージョンアップさせてきました。2月くらいから販売予定です。

従来のものより入口が大きく、また底も広くなっています。また、底辺に収納がついていますのでぐらつきをコントロールしたい際などは重りで調整できます。もちろんテーピングなどを入れてても良いと思います!

通常の腰付チョークバックとして使う際や、掌の大きさが平均的な場合はオリジナルをお勧めします。

掌が大きい方はもちろん、ガバッとストレスなく突っ込みたい方や ボルダーも兼用して使う方などにお勧めです。

シンプルにシューズとチョークバックだけで登りたい際にも丁度いいサイズだと思います。

基本的にはCBオリジナルを生産していくと思いますが、大口もたまに在庫したいと思っています。

大口を希望される方は、じゃらし工房か私田嶋まで連絡いただければ希望の生地で作成依頼を出したいと思います!

CB  無地3999 柄物4999

CB (大口) 無地4200 柄物5200

 

 

1/21岩(ゴーヤケイブ)

数年前の雨上がり、ビチョビチョの石灰岩のルーフを見た。
「どう登るか」イメージは湧かなかったもののやれば何かになるだろう、そんな印象を残す。

1月21日
ぶちの案内で再訪。パリパリの石灰岩が待っていた。前回見た際と全く印象が違う、様々なラインが見えた。まったりひとつずつやっていく。

夕方、気付けば頭に過った描いた全てのラインを登っていた。

まずは右側面の弱点顕著なフェイス。アップでやるにはやややりすぎだったが、石灰岩のスリッピーなフットホールドが「らしく」て良かった。

白い世界 v5(1/2級)

次にどうにかトップアウトできないかと可能性を探り、左に弱点を見出した。

そのまま右側面からアーチを通り左側面にトップアウト。

Monochrome v8(初/二段)

そして最後にメインディッシュのルーフ。

ぶち命名 shadow of the day


前半(ルーフ帯)でミスすると谷底まで落ちるのでグレードをつけるのはやめたいと思う。

夕方、元さんが1時間だけ参戦。まったり過ごしつついくつかの課題を登り、日暮れ前みんな一緒に撤収。

良い時間だった。ぶちありがとう、元さんまた。