「RockPath」カテゴリーアーカイブ

5/31 カナリア v11 三段+

被ったフェイスのハイボール。左端に一本のライン、碧の同盟。中央の可能性とはなぜか向き合っていなかった。

5月30日

Kさんたちから連絡がある、リップ付近のガレガレの浮石を落としたと。

動画を見てドン引きした。想像を大幅に上回る範囲が浮いていたようで、かなり激しく落ちていた。(k夫婦ありがとう!)

状況が変わったということで気になるのはラインの可能性。どうも中央にガバが出てきたらしい。

もしや新たなラインができるのではないか?!

 

翌日、早速出向く。

冬でもなく春でもない空気。

春はまだ緑も薄く陽も入る。乾いた地面を歩くと聞こえてくる葉っぱがパリパリと砕ける音がとても心地よかった。

今回は緑の世界が広がっていた。初夏の空気。緑が濃くなるとこんなにも陽が入らなくなるのかと少し驚いた。

緑の世界の中で相変わらずの存在感を示す巨石。

スタートの棚からリップのガバにランジできれば格好良いラインができるのでは?そんな期待も、対峙した瞬間不可能だと悟った。

ランディングも悪いがそれが原因ではなく、そもそもリップまでが物理的に遠すぎる。

見た瞬間諦めたものの、そもそも碧の同盟の左、ようはフェイスのど真ん中に弱点を感じた。

軽く掃除をしやってみる。すると、ラインになっていることがわかった。

こんな素晴らしいラインを見逃していたとは…。

一見、というより一握りしてもホールドと認識できないようなアンダーを効かせにいく。

壁の形状がいい仕事をした。身体を引き上げたら効いてくる。

足を棚まであげれな何とかなるだろうと思っていたが、どうしても上がらず。

随分時間をかけ、何とか足上げシーケンスはわかったが実はそこからが核心。

アンダーを完全に効かせるためには つま先、腰、上半身を順番に整える必要があり、その行程が実に渋い。

そして全てを整えないと届かない位置にある次のホールド。なんとよく出来ているんだ。

その一手、この日成功すると思っていなかったが、ちゃんと集中すれば捉えることができた。そのまま完登。

スタンドスタートでv10(三段)くらいだろうか。内容、風貌ともにすごくいいのだけれど、下地がかなり悪い。

せっかくなので来シーズンのために、完全体である左下sdsをやってみた。

流石に手数が多くなると指先がぬめる。良い時期にやればいいかと構えてみたものの、やれる範囲で頑張ろうとトライ。

核心部、着地で吹っ飛ばない程度の体勢が整えば、気持ち入れて一手出してみようと。

その瞬間が訪れ、一手出してみる。何と捉えてしまった。

カナリア v11(三段+)

今回は条件が悪い割に本当に良く出来た。

15時すぎ、まだ時間はあるが流石に疲れた。kさん夫婦がまったり整備していたコダマの森で軽く登り撤収を決めた。

コダマノヘヤ v7(初段)

大分出張(サニーサイドにてセットとレッスン)

ポップな見た目に関わらず、案外グッとくるもの多めに仕上がったと思います?

先週末は大分のボルダリングジム「サニーサイド」にて3面のホールドチェンジとマンスリー課題の依頼を果たしてきました!

セッターはサニー勢と福岡のジムスタッフ マムアツ!マムアツさんによる躍動的なmoving系に合わせ、私も隙間を狙っていけたと思います?

客観的に見て、なんだか面白い並びなので、満遍なく楽しんでもらえたら幸いです。

セットと同時に…

夜は出張大人レッスン3回目(4回目?)ということで、ポジションの先の話、直線の動きに踏み込みました。

握り込む(重心を保持軸に預ける)

溜める(動き出す準備)

身体で引く(放射せずセンター(体軸、正中線)を整える)

留める

ポジションの作り方も多種多様ですが、大まかに且つ勝手にパーキングポジションニュートラルポジションを分けてます。

パーキングポジションは関節がロックされた状態での静止とし、レスト時やムービングが必要にならない一手には有効ですが動き出しで狂う状態。(※腰がすでに捻れた状態や膝が内、外に入った状態)

ニュートラルはいつでもどこでも動き出せる状態での静止。

今回は直線運動に入る回なのでニュートラルの話にはじまり、最初に書いた流れ(溜める)(身体で引く)(ホールディング時留める)で進行。

課題は

  • F壁 茶ホールド6級/ オレンジホールド 5級 /水色ホールド4級
  • マンスリー22番、23番、27番、30番

6級からありますので、反復練習の初歩として

ホールドを離した際、ホールドをキャッチした際の腰(身体重心)にブレがないかだけでも意識できると良いかなと思います!

 

これらの課題は3点支持が効かないと思うので、やり込む皆様の身体に効いてくれるはず!!!

6級からあるので、中級入りたての方もぜひに技術練習開始を✨レッスンリピーターの方々に聞いてみてもいいかと!

では大分のみなさま、よきクライミングを〜

 

 

 

湯ノ釣トポ 改訂5版(2021年版)

再版について

2019年 RockClimbing誌にて再発表(改訂4版)させてもらった湯ノ釣。2020年の大豪雨の際、多大なる変化が起きたもののアクセス情報等は変わらず。よって再発表しなくてもいいかと思っていましたが、情報を聞かれることが増えたので今一度しっかりとまとめ直すことに。

豪雨から

豪雨の影響凄まじく、桜の時エリアは完全消滅。メインとなるレディクレアも消失、鳥返しや火喰い鳥は低くなりました。当時はエリア自体の存在価値はもうないんじゃないかと思って落胆。

同年秋、知人が来店してくれた際、今でも十分楽しめると言ってくれ、その一言で再編しようと決めます。

追加したもの

前回は再発表を見送った旧道側も今回載せています。川を越えねばならずアクセスは厄介だけど中級者に良いv2〜5が多くあります。

また、山側にも未発表のものや新しい課題をいくつか追加。

鳥返しの岩に関しては、北九州のグループが数日かけ復旧してくれ、当時の課題を楽しめます。火喰い鳥やコウノトリv6はオススメ。

なので、低くなった状態の情報と過去の情報の両方をトポに記載。好きな方をどうぞ。

トポについて

湯ノ釣トポ / 1,200-

トポ料金はトポ作成諸経費を除いた金額をこの地のために使いたいと思います(今は復興支援金)。使用した際はどのように使ったか報告します。

そのためjoywall会計ではなく田嶋店番時に販売(JoywallRockNavi主宰として)。注意事項等は全て記載したので特に補足説明はありませんがエリアは常に変化するので、その際に最新情報をお伝えできたらと。

案外夏前でも涼しかったりするので、緊急事態宣言、そして梅雨が明けた頃にまったり楽しんでもらえたら幸いです。

 

湯ノ釣 山側 追加課題

湯ノ釣2019年 再編時の課題

湯ノ釣クラシックでのオススメ、案外知られていない「コウノトリ v6」

湯ノ釣 旧 道側再編2021年

 

黒いトゥネーリ

川のほとりにある長閑な公園。

散歩する夫婦、藤の花を見るために来たであろう若い人たち。夕方になると近所の子どもたちで賑やかになる。

その対岸にぽつりぽつりと在る4つの岩。

少し前までは苔むしていたようだが、luige氏の地道な作業により今は快適に登ることができる。

4月26日

岩の隙間に潜り込みマットを敷く。
そして一つ一つmoveを探る、私が整備した岩ではないのでそれこそ大切に。

時折寝転び休んでみる。あまりの心地よさにこのまま昼寝したくなる。

夕方、至福の時間も終わりを迎えた。

黒いトゥネーリ v11(三段+) 初登

スタートの体勢はluigeくん初登のザ・タービュレンスと同じ位置にしようとも考えたけど、ルーフ側に進行する場合、足先行スタートでノーダメージで抜けることができ、それだとあまりに不自然な形になるので、あえてカンテとポケットコンプレッションでのスタートにしている。ルーフ抜け間際、支えている右の石に触れないよう避けながら動かねばならないのもちょっとしたスパイスになっている。

開拓者の熱量感じられるラインなだけに、成っていて本当に良かったと思う。テクニカルかつパワーも要求されるライン。ルーフ好きにはたまらないだろう。

 

 

 

4/12 ヨダカ(ロマンティカと碧の同盟)

ようやく乾いたマジェスティに出迎えられた。

4月12日   よだかに戻る。

年末年始は雪で閉ざされアクセス不能。春前、雪が溶けると次は染み出し。トライすらできない日が続く。

諦めて春を待つことに。このエリアはどこよりも気温が低い。きっと春からやりはじめても遅くはないと。

山に入ると湿気を感じた。少しだけ緊張。歩くこと20分、岩は乾いていた。

ようやく、ようやくトライできる。

アップを済ませ取り付いてみる。

「修羅になれv11(三段+)」で下部の核心は把握していたので未知なる上部へ。といっても掃除の段階でホールドは把握していた。

いざ突入してみると、、、想像以上にホールドが悪い。

今日登ることを諦め、身体を馴染ませておこうとトライを重ねる。

昼過ぎ、フェイスの入口でいきなり重心が上がり凹角に突入。一歩スメアをあげるともう戻れない。

心が折れ、一旦降りる。

掃除で見た限り十分登れる範囲。でも突っ込む勇気がなかった。今日はやめようかと思ったが、どちらにせよ下部で十分ダメージを受けているのでしばらく休まなければならない。

休憩した後もし気持ちが回復していればやろうと決めた。

13:05 無事に登ることができた。

凹角に入りスメアをあげるとき、スメアを効かせ手を伸ばすとき、どこかがスリップしそうで緊張した。

ロマンティカ 初登

グレードはよくわからない。下部はv11くらいだと思うがフェイスから先が冷静に判断できない。

何にせよこのエリアで最も素晴らしい1本だと思うので、そういうものとして定着してほしいと思う。

時間が余ったのでクールダウンに、初日キクリンさんに教えてもらったフェイスへ。v7くらいだろうから丁度良いだろうと考えていたら、随分悪かった。

掛かりが良いと思っていたクラックがとりあえず悪い。

2本指ガスから動こうとすると肩がぶち壊れそうで一回降りる。

気の抜けた状態でやる岩じゃないことを悟り出直すことにした。

 

4月15日再訪

キクリンさんも昼過ぎから合流。私は昼前からやっていたものの、問題の一手がとまらず意気消沈していた。

周辺の岩を一緒にやりながら、ダラダラとトライしてみる。集中力も全然なかったのでぼちぼち違う岩をやろうかとしていたところで、その1手がとまった。

どうしようか迷ったが動く方の手足を順に進め、結果、何やかんや噛み合い登りきることができた。想像とは全く違うデタラメなmoveで登れた。

碧の同盟 v10(三段)

課題に合わせて上手く動くことができなかった…身体がぶち壊れる前に登れて良かった。

その後、キクリンさんと時間までいくつか初登し、時間になったところで撤収。

メインの岩のメインのラインは終わったけれど開拓はまだまだ続く……。

今日もお世話になりました。