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福山出張「広島ユースレッスンとセット」

4月16〜18日
広島県福山にあるボルダリングジム「ココペリ」にてお仕事。

ルートセットでのお呼ばれは2年前からで半年に一度ペース、さらに昨年秋からは広島県のユースたちのレッスンも開始。
毎回刺激的で、私にとって本当に有難い仕事の一つ。

初日は広島で活躍するユースたちのレッスン。
前回は「自身のクライミングの自己評価の仕方」をやったので、今回は自身のクライミングとどう向き合ってきたかチェック。
事前アンケートで今の思考を確認、私もそれぞれの能力の判断材料が欲しかったので課題を準備しそれらをどう取り組むかチェック。

県代表男子クラスともなると準備も必死。

夕方から21時あたりまでレッスン。

福山女子たちは、もはやほぼ個性データが揃っていたので進捗状況確認。2人とも良い感じで進展はしていたものの傾向変わらず。より一層深みにはまる事を願い…。
男子たちはそれぞれに課題があり、ほぼミーディングで終わった。具体案の提供までは入れなかったが、根本は自身出来る範囲で伝えれたと思うので、化学反応を期待して。面白い選手揃いで今後楽しみである。

2日目、3日目は西のレジェンド稲垣氏とコロシヤ、ココペリ軍団でセット。

ラインセットで91本!
8級から三段まで…

いつも思うが相変わらず課題数がやばい。。
いつか普通に登りに行きたいと思う。

といったところで、刺激的な三日間であった。
広島、福山の方々に深く感謝。

櫓ノ門初登、第2登

日に日に気温が上がる、トライできる日は残り僅かであろう。
万全を期してトライすべく一週間調整していた。

4月1日、櫓project3日目。

3トライ目で人差し指の先が裂けた。終わった…。

後味悪すぎるので、先日クリムが登ったフェイス中央の「刃武 v10」をやる。
5分程度トライ、親指の皮が一気にはげ流血……。

最悪だ、期待していた1日が無残にも僅か30分経たずに終わってしまった。
マットの上でうずくまっていても仕方ないのでmove強度の低い岩をやることにした。

エリアを少し移動し、嶺霜のあるエリア入口にある巨石を。見栄えはいいが岩の上にあるためそこそこ威圧される。

着地を確認しつつ一手一手進める。足もだいぶ回復していたのである程度着地はでき、比較的安心して攻める事が出来た。

名を「櫓ノ門」とする。
岩も格好良いし内容も詰まっているがあえてグレードをつけない。見た目通りの強度であり、見た目通りのやばさである。

時間はあったが指が痛いのでこの日はここで終わる。


4月7日、昼は濡れたルーフに沈みその近くの岩をいくつか登る。(至近距離v10の記事参照)
その日の夜、遠方からクライマーが来ていたので近くで合流し櫓の岩へ。

早速入口の「櫓ノ門」をやってくれた。

瞬登。シーケンス組み立てさっくり突破するのは流石。
登っているのを下から見ていると、それなりにやばくピリッとしていていい感じだと思った。人気にはならなそうな課題だ。
その後bobが初登した「嶺霜 v7(初段)」や「感傷主義low v9/10(二/三段)」もやってくれ、その間に私もバリエーションを。


↑嶺霜

↑感傷主義


バリエーションとはいえそこそこ顕著なラインで面白い。ほぼ残っていない指皮酷使しつつも楽しむ事が出来た。
とても心地の良い夜だった。

乾かない岩と

4月4日
晴れの日が続いたので意気揚々に山奥のルーフの岩へ。
乾いている状態を一度も見たことがないルーフ、結局その日も染み出していた。
一週間晴れても駄目なのか。

いつも通り、駄目元でprojectをやったが当然駄目。

乾いてそうな側面をやったが乾いていなかった。

長いアプローチを帰る。そういえば満開の桜が綺麗だった。

4月8日
さらに4日間晴れが続いた、もう大丈夫だろうと再訪。結果、岩はいつもと何ら変わらず…。

長いアプローチをただ帰るのも面白くないので手前の岩を触る。v7程度だと思っていたが、いざ取り付くと離陸出来ない。

そもそも右手出すか左手出すか決めきれず悩む。交互にやり続けたが若干左の方が感触いい気がしたので左に決めた。気合いで数便やり、初手がとまった。

2手目もかなり強度はあったが成功。上部はv4程度だが、下地が切れ落ちているので落ちれない。やや刺激的ではあったが問題なく登る事が出来た。

至近距離 v9(二段)
やっている最中はv10あたりに感じたが正味2手でv10は大袈裟だろう。

長いアプローチを仕方なく帰る…。
まだ時間があったので移動し、河原へ。

ハング左面をやろうと思ったがあまりのプレッシャーに躊躇、まず先に右面のツバキ v10のバリエーションpをやる。するとツバキ自体のmove解析に体力、時間ともに削られ終了。。。

ツバキ初登は2015年、当時も頑張っていたんだな思った。
そういえば、桜はほぼ散り可愛い緑が。春ももう終わる。

コヤ竹林にて

3月28日、まったりとコヤへ。

当初荒れ果てたエリア周辺も、いつもと変わらず綺麗に手入れされていた。
子どもら置いて地元の人に挨拶に行ったが今日も不在。

私も軽く登り、竹林へ。
手頃なやつをみんなで遊び、改めてグレード確認。天気も良く花見もでき、心地良い朝を過ごすことができた。

午後から、joyにて子どもらはトレーニング。


3月28日
関東のクライマーと共に。夜、酷い雨が降ったようで岩は濡れていた。乾きは良いのでそこらで適当に遊び、目的の岩へ。

王蟲 (グレード未確定)

実はこの3日前、岩で酷い落ち方をし歩くのもかなりきつかった。
(勿忘の記事参照)
登れるのか?そもそもシューズ履けるのか?
そんな不安はあったが、1日過ごしてみて大丈夫な事が分かった。

帰り際、クリムが登ったK岩のグレード確認。

Moveを作るまで少しかかったが、聞いていたとおりv8(初/二段)だと思う。小さな岩の割に濃い課題であった。
18時より、店番が入っていたので少し早めに撤収。

〜道中、いつも周辺整備をしてくれている地元の方とすれ違った。しっかり挨拶したかったが、車でのすれ違いであったためほとんど話せず。「今日もたのしんだかぇ〜」と声をかけてくれた。感謝しかない。
積み重ねよう。

そして勿忘(黒い風dp2日目)

3月25日
ランジする覚悟を決めて「黒い風dp」へ。

ランジまでの導入は前回完全に自動化していたので完璧。
軽くとびはじめ着地の仕方を探った。

気持ちも動きも準備が整ったところで、本気でいく。
右手のカチを離したら相当吹っ飛び。そこだけは注意し、あとは思い切りとび!

1便目、リップ手前まで来た。一呼吸し、いざとばん!
勇気を振り絞り思い切り!!

右手がきれた!その瞬間、左手がリップにどれだけ掛かろうとも落ちる事は分かっていたので着地に備える。
準備が早かったためか、
「やばい」
そう感じて1秒近くあった気がする。

真下にはマットがないガレ場。どの石に落ちるか決め、つま先か踵か迷う。そして踵を選択。

衝撃は思ったほど強くなかったがその光景が強烈すぎて、やってしまったないう感覚が未だ抜けない。

シューズは案外簡単に脱げた。踵が痛むもののやばくはなさそうで、ひとまず安心。完璧に決めたつもりだが、捻った気もするのでテーピングで補助する事に。

暫く待ってみたが大丈夫そう。今日を逃すと今期、メンタル的にやれない気がした。再開する。

マット位置は変えたのでもう大丈夫、だけどリミッターが入り何便かは飛び出せずにいた。その間もあえてクライムダウンせずとび降りてみて着地確認。

30分くらい使い馴染ませる。大丈夫、いざ本気でとぶ。案の定吹っ飛んだがマット位置完璧で何とかなった。

時間はあるのでゆっくり攻めた。しばらくして、右手カチが異常にしっくりはまる便がくる。
スタティックに出そう、ということでリップ手前膨らみに左手を伸ばす。

思いのほか、体勢が保てていた。
実はトライ初期に試し、あまりに捨て身っぷりで早々に捨てたシーケンス。成功したときのためにその後の足位置や組み立ても頭には入っている。何と、そのまま自動的に身体が動いてくれトップアウトすることが出来た。

勿忘 v11ー12(三段-四段)
突然登ることができた。

思えば、とぼうと思った地点から4手も増え、結局とばず終い。ブランクに感じていた箇所は全然ブランクじゃなかったという事だ。傾斜120度あたりの可能性を知った。何より怪我なく登る事が出来て良かった。

しばらく休憩し、長いアプローチを帰る。道中、登れる前は何ともなかった足の痛みを感じた。
※3月29日現在、踵の痛みと両足首のわずかな違和感(捻挫)は残るものの順調。


この岩は野下さんが初めてjoywallに来てくれた時に教えてくれた岩だったよう記憶している。その時は、林道の駐車場で前歯を折る失態を犯しあまり良い印象はなかったが、繰り返し通うにつれ、今は訪れる度に安らぎを感じる。

3月29日は野下さんの命日である。