まとまりそうにないので、時間系列で羅列する。
2.27 sat
イベント前夜祭参加前に温泉に行きたいと、前日からうちに泊まっている若者が言い出したので、joyの最寄りの温泉に放置し、私はいつも行っている珈琲豆屋で時間を潰す。幸せな一時であった。
夕方、この日仕事だったテラコを拾い現地へ向かう。
今回公開されるエリアは過去通い詰めた尾平の少し手前。
流石に通い慣れた道、ストレスなく竹田まで車を走らせ、時間があったので定食屋で飯を済ます。
20時過ぎ、宿泊場所兼前夜祭会場、奥嶽茶屋に到着。
名前は立派だが、実際は小学校跡地の体育館である。
それでも、手が行き届いており、比較的綺麗であった。
さらに言えば、きっとOBAスタッフがしっかりと準備していたのであろう。
組織力の強さを感じた。
さて、着いて早々私は絡まれた。
いきなり日本酒と唐揚げを勧められた。
明らかに罠である赤い物体のついた唐揚げを、後の結末がわかっていながら食べなければならない。
断ればいいって?
こんな愉快な仲間や先人達の意向を断れるはずがない。
食べた瞬間、後悔した。
からすぎる、こいつら馬鹿じゃないだろうか、こんなものを人に勧めて……。
仕方なくもったコップに入った日本酒で誤魔化した。
人が来るたびに同じ光景を繰り返していく人たち、飽きないんだろうか。
そもそも酒が入り過ぎていて、覚えてないのかもしれない。
人の波が落ち着けば急にクライミングの真面目な話に戻る。
一体スイッチはどこにあるのだろう。謎でしかない。
関東からの来客や、先人、師匠らに色々話を聞きたかったがそんな状態ではなかった。
そもそも先人らも率先して、悪ふざけをしている。
本当に九州って素晴らしいと思う。
沢山椅子は空いているのにあえて隣に座るあたり、よほど私のことが好きなのであろう。
速攻注がれる酒、イベントの終わりを実感した。
頑張った綱登りも、隣で全裸になった此奴のせいできっとお蔵入りであろう。
挙げ句の果てには、寝床のマットへも割り込んでくる始末。
何を言っても聞かないので寝ることにした。
2.28 イベント当日。
酒の弱い私にとって二日酔いは仕方ないとして、まさかの寝不足…枕が変わるだけで寝れないのに……。
10:00開始
尾平開拓時代、私も何度か訪れている。
あまりに鬱蒼としているロケーションに当時ヘルズゲートと名付けたのだが、光景は様変わりしていた。
開かれた広場、快適なアプローチ、そして何よりも課題達についたチョークが熱い想いを伝達させた。
ふらふらだったがやはり岩を見るとテンションが上がる。
一本登っては立ち眩みに耐え、回復したらまた登る。
それを繰り返した。
昼飯前、一旦回復したがご飯を食べたら眠たくなってくる。
岩の上でふらつき落ちかけたところでその日にクライミングをやめることにした。
閉会まで寝る。
15:00 終了
決勝集計、高難度は一切触ってないが登りたいやつを片っ端から登りまくった結果、決勝に行けることが分かった。
幸いのもこの頃には全快。
課題も一番やりたかったフェニックスの下部、チキンv8。
motivetionフルでホールド偵察あり、他人の登り観察なしのぷちフラッシュスタイル。
九州勢は全員、思いっきりmoveを間違えたままつっこみ落ちるなか、プロクライマーは一撃。
最高に盛り上がったことであろう。
16:30 閉会式
沢山の関係者と話し、その節々で明るい苦労話を聞いた。
こうやってエリアを公開し、みんなの交流の場をつくり、ベクトルを一つの方向へ向かわせることの素晴らしさ、そして意義を改めて感じさせてもらった。
無事終了後、車の移動があるため速攻で帰らなければならない。
ということでそそくさと撤収。
(〜OBAのみなさま、参加者のみなさま、協賛のみなさま、ありがとうございました。)
帰りの道中、決勝と決勝後合わせて2度だけ触ったチキン、完全体のフェニックスがずっと脳裏を過っていた。
エリアで最もおいしい一本を封印されるなんて……
フラストレーションがピークに達した。
ただ、想えばちょうど良かったのかもしれない。
絶望岩達成後、3度あった休日も岩に行かずにダラダラと過ごしていた。
岩やクライミングに対しての気持ちが完全にきれていたのだ。
そんな暗礁に乗り上げた気持ちを、吹き飛ばしてくれたのはこのエリアの魅力的な岩と開拓者の熱意。
この日ここに来て、この場を感じれて、本当に良かったと思う。
20:30 無事久留米到着、解散。
着くなり休日である翌日の天気予報を確認。
これはとても無意味な確認で、
見たところで悪天であろうが、結局行く事には変わりない。