joyが福岡市内にあった頃、一人我武者羅にトレーニングしている学生がいた。
その我武者羅な行為は、どう考えても効率的だと思えなかった。
でも、嫌いじゃなかった。
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2月24日
6時起床、私にとっては早起き過ぎる…
6時30分に迎えに来てくれるとのことだったので頑張って起きた。
この日はこうちゃんが今やっている岩を案内してくれるとのことで。
楽をさせてもらっている旅。ここまでくると、感謝を越え申し訳なくなってくる。
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助手席でダラダラと過ごした後は、広大な海の脇に似つかわしいガレた浜を歩く。
岩の規模は、とても良かった。
岩自体はそこそこ脆いが、経験の範囲内。登られ出したら安定することだろう。
ランディングが悪く、リスクはある。初動開拓はかなり大変だと思う。
SNSで知る今のこうちゃんに似合っていた。
こうちゃんがprojectをやっている間、私も勝手にラインを見出す。こうちゃんのレスト中にマットを借りてトライをする。
そして1本登れた。
御殿手(ウドゥンディ) 初登
強度の高い1手が続く、私好みの道筋が登れた。グレードはv10(三段)以上だと思う。その地を愛する再登者が確定させてもらえたらと。
陽がもろに当たりだしたところで、影のできる岩へ。私はこうちゃん初登の
YYZ v10(三段)
をトライする。
まずランディングの悪さにドン引きした。
そして、トライしてわかる上部の悪さ…。このヘタレ果てたマットでよく登ったな。。。
正直やめようかと思った。
核心だろう下部をやる。するとバレてしまう。
ライン、岩としては素晴らしい。下部は落ち方のコントロールと想像はしやすい。問題は上部、落ちるとすれば指先・つま先のスリップ、もしくはホールド欠損、コントロール外のフォールになるだろう。
マットを上部に合わせ、一度やってみた。
内心冷や冷やしながらも、登りきることに成功。
こうちゃんはこのラインの初登を成し遂げたのか…。
あの学生がこんなラインを初登するようになったのか。
何故だかわからないが
岩の上でどうしょうもなく嬉しくなり少し泣きそうになった。
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それなりに良い登りができたところで私は昼寝をしようと、ベストスポットを探す。
すると一人クライマーがやってきた。よくもまぁこんなところにソロで来るなと思っていたら、前日の飲み会か何かでこうちゃんが呼びかけていたらしい。そのこうちゃんは声をかけたこと自体覚えておらず…酔い潰れていたのだろう。
こうちゃんはやはりこうちゃんだった。。。
しばらくして、私も登りたくなってきたので道中見かけた格好良い壁をやらせてもらった。
キーホールドが2度ほど吹っ飛んだが、無事登ることができた。
琉風(ルフウ) ungraded
格好良い壁の格好良いラインではあるが、ホールドがあまりに不安定過ぎるので今はグレーディングを避けたいと思う。
結局、日暮れまでがっつりと登った。
こうちゃんには感謝しかない。
辺境の海を後にした。
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あの日、私は横に立つこの青年の姿を想像していたのだろうか。
動画は沖縄day1-3
Day1 Noah
Day2 辺境の海
Day3 最高の海