Art of life v13/kefka project

よく通った。
時に仲間と、時にゲストと。その度に想入れ深まる。

エリア公開後も変わらず通い続けた。
最奥のproject「RedNoah」をやるために。

2020年
未解決はあと1moveだった。春が終わり秋を待つ。

その夏、一回の豪雨で全てが消えた。

7月
北部九州大豪雨………

ようやく晴れた日、纏わり付く熱気を払うよう河原を駆けた。どこまで行っても見覚えのある岩がない。息が乱れた。

Red Noahは?

高台に上がる。ドキッとした。いつもなら探さずともわかる圧倒的な存在感、そんなものが消えた。
近付いても確認できない、在った場所に着いたはずなのに無い。

位置情報が間違っているのか?あのでかい岩が動いたのか?どこに?混乱した。下流に進み国道が見えた。存在する全ての岩が消失したことを実感した時、立ち尽くすしかなかった。

荒れた岸、流れの轟音、鬱陶しい蝉の鳴き声
今尚も鮮明に思い出せる。

【Kafka project】

秋になり再びゆっくり通いはじめる。
ある日、崖に止まった巨石の前で随分長い時間佇んだ。

当時Red Noahの消失感は強く、無意識にその変わりを探していたように思う。

対称的なその岩。

今は無き、風の通る開放的な場所にドンとあり崇高的な存在感。
在るのは、崖が覆う閉塞感と相俟りどことなく漂うラスボス感。

次の春に着手、したかったのだけど乾きが非常に悪くトライすら難攻。季節が終わる。

Red Noah

Kafka project

2021年秋

着いて衝撃。横に巨大な岩が出現。風が止まりさらに乾きが悪くなっていた。完全に乾く日など来るのだろうか?足が遠のく。

2022年2月7日

小岩を登ろうとマットに掃除道具を詰め込み出向く。ふとラスボスを見上げると…何と白い。
突然のベストコンディションに遭遇。
思わずトライ。結果ダメだった。最終局面が相変わらず怖い。それでも突破口は見えた。


【Art of life v13】

2月10日
登れることを切に願い、登ることができた。
小雨降る中でのトライ、状態は良いと言い難い。それでも心は今だと言っていた。

100課題以上が消失したこの地にできた新しい課題。

消失したどの課題よりも素晴らしい一本だと思う。
過去登ってきた素晴らしき課題に並ぶほどの質だと思う。

登れてよかったと思う、だけど…少し切ない。

Art of life

限界値を押し上げてくれ、
素晴らしい岩、
素晴らしいラインを

そんなものを求めやり続けたRed Noah。

その代わりになるかもと思い、見上げたある秋の日。素晴らしい岩、素晴らしいラインというには十分すぎるが……。
少しだけ物足りなかった。

グレードはv13だと思う。

やらねばならないことはまだたくさんある。通おうと思う。またいつの日か賑わいを取り戻すよう。もう少し。

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