「ジムと登術」カテゴリーアーカイブ

負傷とセットと龍体案内

12.6
疲労がたまっていたので朝ゆっくり目で岩へ。
着くと仲間がすでに作業していた。
私も周辺整備をした後、前回やり残したハイボールをやる事に。

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翌日、仲間のジムのセットが入っていたので怪我だけは出来ず、珍しく慎重にトライした。
後半のランジもギリギリ足を残せそうな安定姿勢を見つけた。
次の便で思い切ってみようと決め、レストに入る。

休憩しようと荷物置きの広場に戻る途中、
踏み込んだ石棚が崩れ、一番上の石と一緒に落ちる。
大した段差ではないが、甲が落ちた先の石に当たる。その上に落ちてきた棚が荷重をかけ一瞬動けなくなった。

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とりあえず上の石を退かして足を抜いてシューズを脱ぐ。
幸い捻った感じはなかったので安心。柔軟性のある左足で良かった。
暫くしてシューズを履く。すると激痛が走る。

一瞬なんのことかわからず硬直。
少し考えて、甲を打撲したことが分かった。
すぐさま翌日セット予定のジム店長に連絡。
その後、初めての体験でどうしたらいいのかわからず、ぼっとしていたら2時間が過ぎた。

帰ろう、そう決めてダラダラ撤収準備をしてjoyに帰った。

12.7
他所でセット。
とりあえず動かなければ作業は出来るので、一面独占させてもらい手伝いを付けてもらい、主要ナット穴分のホールド全付けと7級から5級までを7本。
あとは違う壁でラインセット、3級、1級、二段を作って終了。

思ったより作業になり、安心した。
ちなみに前日にコンペがあり、その課題はスタッフの真心によりまだ結構残されている。
今日もきっと店長がしっかりとセットしていることであろう。

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12.8
店open前に岩へ。今日は関東からの来客案内。
わざわざ私に合わせてくれ滞在を伸ばしてくれたので、足をひきづってでも行こうと決めていたが、そこそこ歩けるまでには回復した。
場所は久留米に拠点を移して最初に公開したエリア、龍体山へ。
週末は度々来ていたが、平日に来たのは久々。
人の居ない龍体も中々良いものだ。
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午前中と短い時間ではあったが、乾いた岩を案内できて本当に良かった。
写真は 何故か公開し忘れていた 冬香 v3
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室井登喜男氏による講習会

先週土曜日は、室井登喜男氏による講習会でした。

スラブと垂壁に7課題作っていただき、時間よりみんなでセッション。
レクチャーもして頂きました。

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2級 垂壁オレンジホールド
1級 凹角ホワイトホールド
初段 垂壁紫ホールド

この3本は未だ完登が出ていません。今夜でも私も挑戦したいと思います。

その後、室井氏自身初のクライミング史講習ということで資料まで準備頂きました。
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岩を、其の儘に登るという魅力……
クライミング発祥の話を交えながら進行していきました。

‘それ’を登ってみたいという動機
自然の岩をそのまま受け入れ登る。

時代と共にテクノロジーも進み、
新たな挑戦と引き換えに妥協点として生まれたピトン、ナチュプロ、ラップボルト、ハングドック、マット~
これらは楽をするために生まれたのではないということ…………

講習内容を全て紹介するのは無理があるのでひとつだけ。
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ボルダラーにより、一般的に使われるマット。
単にそれは、自身の安全のために使われるのではない。
ボルダリングというスタイルの中で、当事者にその道具が必要だと判断され使われる。
(安全のみを追求したスタイルであれば、’それ’を登るのもっと適した手段がある。)

クライミングの魅力とは
自身の力で克服すること。
その魅力は、まさにクライミングのはじまりから何も変わらない。

登りたい岩があって、自身でどう登るか考える。
ボルダリングというスタイルを選ぶのも自分自身。
どう攻めるか、どういうスタイルを選ぶかも自分自身。

当たり前なことかもしれないけれど、
岩登りについてもう一度振り返ってみるのも良いかもしれない。
振り返ってみて、もし同じスタイルだったとしても、
そうやって行った岩登りには、深みと自身の信念が加わる。
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話は結び、その後は新しい課題をまったりと登ったり、
だらだらとアルコールを摂取したりして夜は更けて行きました。

翌日、岩場にて
室井登喜男氏は自身のスタイルで、新たなラインを登りました。
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極めてランディングの悪い岩のなかに在る、組み合わせのあわないホールド。
その難解なパズルを素早く解き、落ちれないクライミングを無事成功させる。

名は 剣
難易度は二段(V9)

講習の体現がここに。

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4日間、ありがとうございました。
動画を貼っておきます。

絵を描くこと

絵を描くことは好き、
でもデザインは嫌いだった。

何となく工業に進んだ高校時代、
最初はデザインに進もうと思っていた。

説明会で出された翌日が提出期限の宿題。
内容は不透明水性絵具をつかってグラデーションを作るというもの。
本来は嫌いではない作業、ただmotivationが上がらなかった。
重い荷物を持って帰って、紙の上に定規を置いて絵具を付けた筆で線を並べる、それが信じられないほどの苦痛であった。
結局提出日の朝、フリーハンドで丁寧に線を引き15分程度で終わらせて提出。
過去のことながらこの行為は酷すぎるし残念な感じだ。

デザインはそれきり。

〜作業時間が20時間を超えた深夜、というより早朝、デザインから逃げた過去を思い出した。

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8周年感謝祭先日、早朝からholdを全て外す。
正午前からセット開始、ノルマは35本。
セット経験があれば分かると思うが、正直しんどいノルマだ。
ただ、年に一回はこういうセットをやっとかないと駄目になりそうな気がして決意。

何よりも勝手知ってるこの環境は、自身の本来の底力が試せる気がした。

昼からパラパラと仲間が手伝いに来てくれた。

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作業開始から15時間かった23:00、流石に遅いので仲間を帰し、単身作業に入る。
形は大まかに出来ていたが完成した課題数は15本。
ここからが本番だ。
翌日のopen、即ちイベント開始まで残り12時間。

普段は課題はもとより一つ一つのholdの機能性を考えながらセットする。
思えば普段、自分なりに意匠を凝らしていたのだろう。

今回はそんな余裕なかった。

開始前にまっさらな壁を見たとき脳裏に過ぎったイメージを、そのまま大胆に再現することに終始集中した。

29:00 終了。
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朦朧とした中で思い出す。

デザインは嫌いだけど、絵を描くのは好きだったな……と。
テープ貼りなどの残務が終わったのは30:30。
もう早く寝たかった。

色々考えることをやめ、残り僅かな開店準備時間まで眠った。

そして無事open,沢山の人に来店頂いた。
その話は散々私やスタッフが書き尽くしたので今回は略そう。

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課題に関しては評判が良かったと思う。

今回はキャンバスが大きすぎたことで、意匠を凝らすことを諦めたのが良かった。
他人、納期、コンセプトを微かに意識しつつ、
絵を描けたのだと思う。

一年分の経験を十分に発揮出来た。
…ただ、今後はこの感覚でのセットはやめよう。
今回はたまたま上手くいき、共感頂ける人が多かったから良かったものの、
課題は本来、意匠してつくることが基本なはずだ。

そしてどちらかというなら私は、システム作りや意匠の方が本来得意だ。
好きなことを好きなようにやらせてもらったこの環境に感謝するとともに、
今年も感性を磨ける環境に身を置きたい。

もしデザインに進んでいたら、また違うスキルが身についていたのだろうか。

まぁ、後悔など微塵もないが。

花火と総会とbbq

先週の話。

とある夜のこと、
外に怪しい気配が。わかるかな…自動販売機の上。

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そう……

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8/5は350年以上の歴史を持つ久留米水天宮の花火大会。
頭だけ見える花火、たまに見える大きな花火。
この時期のちょっとした楽しみの一つです。

また、別のとある夜。
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麒麟一番搾りのビールサーバーがわずか40分で空になる暑さ。
それでも夜は長かった。

昼、仲間たちは岩場整備。
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夕方には開拓ミーティング。
そんな夜だから、余計話も長くなる。

翌日はみんなきつかったであろう。
夏はまだ続く。

展示会、東京にて

この業界、まだまだマイナーなので九州では展示会が行われない。
ということで、展示会と気になるスポット巡り。

(初日)
午前中のゆったりとした便で羽田に降りる。
こないだ改装してもらった大工兼クライマーが先に入っていたので、どこかで合流すべくメールだけ入れて京急線に移動。

移動中、先ほど連絡した彼からよくわからない返事が返ってくる。
意味が分からぬまま言われた場所に移動すると、そこには車が用意されていた。しかも知名度の相当高い女性クライマーが運転手。

なんてvip待遇なんだろう。
苦手な人混みを気にせず行きたいところに行ける。
ありがたい限りだ。

一番の目的、mabooは15時からの営業なので、時間が有り余ると思いきや、素晴らしいナビにより場所がよくわからないが、どっかのアウトドアモールへ。
鳥栖のアウトレットモールみたいなものであろうか。

そのテナントの中に、数々のクライミング商品が販売されているというレアな環境。
道具の手に入りにくい地方にあれば、とっても面白いが。
そのテナント群を抜けたところに、ぽこんとクライミングジムがある。

とりあえず目を引くために丁度良い大きさなのだろう。
その中には不思議な間取りのボルダリングジムが広がっている。
興味を持った人がジムの情報を集めて出向くのではなく、買い物に来た人がクライミングに興味を持ってクライミングジムを探すという新しいスタイルなのか。

15:00 待望のmaboo!!!
はえーよ、とみつおさんに言われる。

裏手に工房があり、いつもお世話になっている職人さんに挨拶に。
これまた以前お世話になった卸の方とお会いすることができた。


気になる作品は…現物を楽しんで欲しいので秘密。期待を!
見合うセットが出来るよう私も頑張ろう。

その後登ったり話を聞いたりして、閉店まで過ごす。

素敵なスペース、アイスコーヒーを頂きました…写真は小川さんからパクる。。
mabooでは沢山の人と再会、
hoahoaの小川さんも何故かいつも会うのは外出時。
ついでにこないだまで久留米にいた若者とも。

話は尽きず、ファミレス閉店時間まで。

有益な情報、〜得たものはかならずjoyにて還元します〜

夜はみつおさんに泊めていただく。
何から何まで、本当に感謝の一言……。

(二日目)
みつおさんと、もう一人かなりコアなクライマーと合流し、展示会場へ。
駅を降りた店で、昨日案内してもらった2人と合流。

どうしても行きたい場所があったので、途中お世話になったみつおさん達に挨拶し別れる。
後で合流予定だったのが、私のミスで出来なかった…すんません。

その後は、大工とカオリンのスーパーナビのおかげで順調に進み、
時間ギリギリで日程を終える。

気になるものも盛り沢山。
(新しいものに詳しい皆様はその情報が気になることでしょう、ここには書けないのでこっそり聞いてください。)
ただそれ以上に、いつもお世話になってるメーカーの方に、直接話を聞かせてもらえたことが本当に良かった。ありがたい話も多々あり、結果的にさらにお世話になってしまった。
人相の悪いメーカーもあったが、それはお互い様なんだろうか。

丸一日かかるとは思わなかったので、へとへと。
案内人の方々はとても元気で、どうやら登りに行くようなので見学がてら着いていった。

ここでは、ジムオーナー数グループ?来ていて、
中には国体に出ていた時に面識出来た方も居て、面白かった。

昨日のopen-closeで来た全身筋肉痛の心地良さで、今日は登らずとも良いかなと思っていたが、途中よりスイッチが入る。
帰ってからは、出張で溜まった事務仕事の消化で終われることが容易に想像できるので、move数を稼ぐべく、反省なしサーキット。

その場では完全にへとへとになり終了……
後で分かったが、体力の追い込みしただけで筋肉的な追い込みが甘く、1日で回復してしまった。慣れない地でトレーニングは難しい。

予定通り品川のホテルにて就寝。

(三日目)
今日は単身。自分で考えないといけない分時間はかかったが幾つか行きたいところに行け、収穫は沢山あった。

今回の出張はしたいことがまた増えた。
とりあえずゆっくり整理したい。

夕方には店に戻る。
みなさん、本当にありがとうございました。

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