「RockPath」カテゴリーアーカイブ

繊月の如く

2014年初登 「繊月の如く」再訪

激流の奇跡。
三日月状に抉られた壁の中、クライマーのみ通ることのできる一筋の道筋。


その壁に存在するのは一本のラインのみ。
それ以外は弱点はおろか可能性すら存在しない。
可能となるそのラインは完璧で、マントルを返すまでずっと一定の強度が続く。
高さも傾斜もあるので、後半部での足切れによる振られ落ちやマントル落ちは正直避けたい…。

下地は浅瀬、力量分だけ砂を運びマットを敷いて登ればいい。どれだけ埋めようとも一雨きたら、全て流される。

そんな環境もある種奇跡かもしれない。

二段が安定して登れれば問題ないだろうが、マントルは明瞭なホールドがなくかなりプレッシャーとなる。

今回は20分くらいかけて砂を運び、取り付きにマットを敷けるように。
上で落ちてもランディングは岩盤ではなく浅瀬だ、何とかなる。
実際は仲間共々落ちる事なく済んだ。
もちろんそれなりに準備万端に、意を決して。


2014年は色々もがいた。その中で出来た課題の中には、もしかしたらこのクオリティのやつが埋もれているかもしれない。

度々聞かれるオススメの課題…
真っ先に思い浮かぶのはどれかと考えたら、
大体の場合が実はこいつだった。

…ただ記憶も曖昧だし、2014年の忙しさの中で慌ただしく登ったこともあり無責任な事も言えないので口に出せずにいた。

改めてやってみて、記憶は確かだった。
気になる人は一足先に連絡もらえたらと思う。

唐泊 水瓶ハングホールド欠損(アクアリウスエスケープ2018/7/16)

2012年公開、
福岡市のボルダリングエリア唐泊。

ホールド欠損情報更新です。

ひとまず唐泊トポリンク⬇︎

福岡市西海岸 唐泊 ボルダリングエリアトポ 2016版

7月16日
奥のエリアのメインボルダー 水瓶ハングにて。
アクアリウスV6のエスケープラインV4の上部、アンダーガバが大きく欠損。

上部のアンダーホールド欠損は重大事故になる事が多い傾向ですが、写真を見る限りマット位置良好で怪我はないようです。
トポにも記載してますが唐泊は岩が脆く、みなさま引き続き「クライミングにおいての良識の範囲内」で安全に楽しんで行けたらと思います。

またこのラインをアクアリウスのバリエーション扱いに記載しているのはやはりホールドが脆い事もあっての判断ですので、できれば正規ラインをオススメします。

※youtubeやsns上にエスケープラインをアクアリウスとして登っている動画もいくつかあります。危険な方向への誘導となりますので訂正頂けたら幸いです。(そもそも私の想いを込めたアクアリウスというラインではないので。。。)

最後に、
先駆者のラインや私が気持ちを込めたラインをやってくれるのはとても嬉しいです。

獅子岩「Denebola V10」

7/10(wed)
隙間時間を見つけて、閉店後ナイト。

向かうは獅子岩、
この時期やれる課題も少ないのでかなり迷った。

狙いは4月にmoveができたレグルスのダイレクトプロジェクト。
アップは店(joywall久留米店)で終わらせていたので速攻取り付く。

…1時間経過、
4月に出来たことが出来ない。

動き方を変えながら色々試すがどれもダメ。故障後、まだ復帰しきれていないのか?
数値自体はぼちぼち戻っているのだが…。

岩が多少湿気ていたことや湿度が85%を超えていたのも原因の一つかもしれない。
諦める。

移動しようにも中途半端な時間だったので、仕方なくレグルスのlow startをやる。
核心となるシビアなランジ前に3手加わる。
負荷はそこまで上がらないがその3手が微妙なプレッシャーに。

ランジ周辺を入念にチェック後、繋げに入る。
案の定、ランジで落ちまくったがかろうじて登りきった。


Denebola V10
内容自体は面白いと思うが、ラインとしてはレグルスの方がわかりやすい。

撤収。
帰り、少しだけ玖珠川のエリア変化を確認。
相変わらず結構変化しており、再整備の必要なのは明らか。
梅雨明けもしたことだし状況把握だけでもしておかねば…。

やりたい事が多過ぎる。

岡山出張「クライミングスペースリズム!」

7月9日
随分前から依頼を頂いていた岡山のクライミングスペースリズムにてセットのお仕事!
何とか現場に向かうことができました。

昨年12月に初めて依頼を頂き、今回で2回目。
まずは前回の課題の評価を確認、比較的うまく機能したようで一安心。
そんな話をしていると大阪より今回のセットスタッフが到着!

実は全く聞いておらず、まさかのTeamLuvrock(*´∇`*)
関西方面のクライマーは誰もが知っているクライミングジムLuvrock。
私も行ってみたいジムの一つでした。

Luvrockメンバー、lismメンバー、全体でざっくり打ち合わせをしいざセットスタート!
内容はホールドカラー合わせのラインセット、テープも貼るのでホールドカラーの気遣いはそこまで必要なく、量質ともに求められる依頼内容。

初日の午前中終わりに再度試登込みの打ち合わせ!それぞれが作った課題でグレード感や精度、感覚の共有を済ませ後はひたすらセットからの試登を二日間繰り返しました!!

5級〜二段まで60本、8級まで合わせると90本以上になっていたようです。
しかも全てメンバーで試登済み!(それでこの本数はかなり早いような(*´∇`*))
ということで全体バランスをそれぞれが把握しながらセットしているので、1本1本というよりは各グレード層で一つのシステムが出来ているように思います。

なので遊び方の提案として、
時間がある方は優しめのグレードから漫然なく取り付いて味わってもらえると幸いです♪

その中でもし「こいつは!」ってやつが発見できたら、
その1本に焦点を合わせるのも、セッターチームとしては嬉しい限りです。

メンバーそれぞれが
基本的なクライミングを中心に、
どんなタイプの課題も作成でき、
その中でバランスを取りながらやっていたので、

私が暴走しても何とかなるや!
という衝動にかられましたが、、
何とか抑えて本数を用意致しました。
(冒険はしてませんが、引き出しの中で攻めてます( ̄▽ ̄))
ぜひともこれら課題を遊んで見てください。

お仕事で行ったのに、温かいご飯からお酒まで…
何から何までお世話になりました。
セッターチーム、スタッフ皆さんに感謝!

蠢く星屑

6月17日(日)閉店後
定休日に予定が入っていたので、夜活決行。

鬱蒼とした夏の森に日没後入る気になれず、林道沿いの岩へ。
少し遠出となったが、そこそこ涼しく良い選択であったと思う。

かつて無謀な挑戦だと感じ放棄していた道筋、
前回ふらっと寄った時に何となく行けそうな気がした。

いざ取り付く。
ホールドが一切無いパートも、形状をうまく使い体勢を固めると離陸出来た。
その後の一手は一旦放置し、次のリップランジを試す。

暫くやり込み、無事成功。

この一手でV9程度はある気がする。
出来たところで核心をやろうと思ったがどうも眠い。
ライトを落して、少し休む事に。

暗闇に目が慣れた頃、点滅する無数の虫に囲まれている事に気付いた。
薄緑色の点が私と岩を囲むよう至る所でチカチカしている。

「蛍か!」

思えばここは蛍の出没条件が揃っているではないか。
はじめは薄気味悪い無数の光と気持ち悪い虫にたじろいだが、慣れれば幻想的とでも言えようか。

気分転換にはなったが、体力は回復せず。
Projectは諦め、脇のラインを登る。

ホールド自体は良いが向きが悪く足場も悪い。
見込み違いの悪さで嵌りかけたが
もう早く気持ちよく帰りたかったので、ねじ伏せる。

蠢く星屑 V8

車に戻った瞬間豪雨。
蛍もみれたしもう満足。