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絶望岩完登祝い

先日登った生涯のproject,
絶望岩エトピリカ。

その完登祝いを仲間にして貰った。

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嬉しさを共有できる仲間がいて、
喜びを祝ってくれる友がいて、
本当に幸せだ。

やり残したことを消化するために、もう少し強くなろう。
さて、トレーニング再開だ。

OBA合宿

先週末は中止になったOBAイベントに参加。

中止になっても、主催者の好意で案内頂いたのです。

土曜日、前日の雨を見越しゆっくり目の出発。
現地にて片島さん達と合流。
岩場をフィールドに置く古いクライマーと会うと落ち着く。

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まずは旧水門エリアの大ハング。土に埋もれていた巨石は
見事に綺麗になっており、
地元のクライマーに愛されていることがわかった。

ちなみに今は奥岳山と呼ばれている、
一体どこやねん、と開拓者は自ら突っ込んでいた。

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この日も素晴らしいラインが一本完成。
一級(v6)らしい。
みんなもハイボールを果敢に攻めていた。ボブは高さよりもmoveの強度にやられていたが…。

その後クーチ谷でこうたきさん達と合流。
何故か前回来た時よりもコンディションの良い美しきハング、
昔愛した課題にみんな打ち込んでいた。
こういう光景を見ると嬉しくなる。

モチヴェーション枯れ気味の私も、片島さんのproject tryに触発されシューズを取りに戻り、少しだけ登った。
やっぱり楽しい。

結局日暮れまで登り、1日を終えた。
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夜は適当に温泉と飯を済ませ、片島さんの好意に甘え、片島さん宅にて飲み会に参加しそのまま宿泊。
酒が入っていたので何を話したか覚えていないが、誰もついてこれない昔話やローカル話しを永遠繰り広げみんなに申し訳なかったと反省。

翌朝、天気は快晴。まったりと準備をし、昼に来る雨を見越し30分早めに出発。

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自宅にこんな壁があるなんて羨ましすぎる。
そして何より素敵なコンセプトの間取りと建築物。
建築を勉強していた身として少し衝撃を受けた。
田代工務店、すげぇな。。。
片島さん一家には世話になりっぱなしで本当に感謝感謝。

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10時前にエリア到着。
雨雲レーダーでは10:30に降り出す予報。
ダッシュで、4級と火ぐるまを登り、片島さんが名前忘却した高難度を触り始めた頃、雨が降り出す。
30分程度粘ったが他の人達がズボ濡れになってきていたので撤収。

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まぁ、なんやかんや絶望的な予報のなかで、岩に触れただけでも良かったと思う。
〜大分のみなさん、雨の中お世話になりました。久々に会えた人も初めて会った人もあまり話せなかったけど参加できてよかったです。〜

だらだらと撤退。
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絶望岩シーズン初日、二日目

2014年11月
今年初となる絶望岩のトライ。
(13年分の経過は一つ前の記事参照)

久々のトライ、決意までのラストシーズンなので負荷の確認が目標。あわよくばmoveをばらすこと。

後半は昨年バラした。
今回は核心部の確認。
どうしても繋がらない手順。

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(写真は昨年のトライ動画から)
このクロスが出来ればバラした後半のmoveに繋がるのだが…
一時間打ち込みの末、不可能だと分かった。

フックを解除し、足を送ってからクロスを試し見ることに。
いざ、トライ。すると最中に全く別のシーケンスが閃いた。moveを起こそうとするが怖すぎて一旦降りる。

核心部の可能性が見えた。

上部のシーケンスも影響しそうなので、一旦上部を組立て直す。
上手く辻褄があった。

後はもう、核心の足送りからの一手をバラすことに集中。
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一度だけ足送りに成功したが、次の一手が捨て身になった。
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あえなく落ちる。
修正すべき点は明らかで、足を送った際の踏み込みが甘かった。それが修正できれば手が出せる。
はっきりと分かっていた…
しかしその後、足送りが一度も成功せずに時間切れ……。

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ロープウェイの最後の便が着いたら、駐車場のゲートが閉まる。
その最後の便を駐車場で眺めているその瞬間、何処にもぶつけようのない、とてつもなく悔しい気持ちになった。

敗退。

エリアから20分の位置にある実家に泊まり、翌朝再びトライすることを決める。
この時はまだ疲労などあるなんて、思いもしなかった。

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眠そうな犬の声で起きようとするが、一瞬戸惑った。
筋疲労で起き上がれない…。
早朝からいきなり凹むことになった。

それでも、やるべき事に集中すべく、朝のルーチンをこなし、岩場へと向かう。

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数年前の水害の後、造られた砂防ダムの周辺ももう落ち着いた。それ程長い間、ここに来続けているのだろう。
あとどれくらい通うことになるんだろうか。

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私はこのエリアの木漏れ陽がとても好きだ。

アップを済ませ集中する。体力的に長くはトライできない。
数便でmoveを解決することを目標とする。
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ここまで集中したのは初めてかもしれない。

1便目は普通に足送りで失敗。

2便目、足送りに成功した。
昨日の教訓を活かし、共に3年を過ごしたTeam510をねじ込む。
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そして解決していない一手出し、上手く捉えた。
後半部はよく覚えていないがとりあえず上手くいったようで、
気づけば岩の上に座っていた。
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完登。
座ったまま、暫く湧き上がる感情を待ってみたが…
「何も感じない…」
そう分かってからは、すぐに取り付きに降りた。

たんたんと、荷物を片付け、山を上がり、こないだ消化し損ねたprojectをやるが全く出来ず一便でやめる。
生涯の目標が終わった。
もう別に難しい課題を攻める練習をしなくてもいいし、トレーニングもやめていいんだ。

気持ちが切れた。

すぐに帰り支度をし、
山を下る。

必ず通る絶望岩を通り過ぎる。

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背に、
木漏れ陽のあたる絶望岩を感じた。
振り向くと、
それはとても美しく
その瞬間、涙がこみ上げてきた。

さようなら、
生涯の目標よ。

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帰り、目をつけていた高原のボルダーに寄ったが景色を眺めただけで一度も靴を履くことなく終わった。
本当に気持ちの良い場所だ。

〜絶望岩、名を エトピリカ とする。
由来は前の記事に書いた通りエンディングである。

今回のラインはあくまでエスケープラインでありもっと素晴らしい課題は出来るであろう。

ただ、それらを完成させる気力は今の私に無い。この岩を初めて見上げた時の絶望感、そしてかすかな希望を現実のものにできただけで満足である。

すべての事象に感謝したい。

絶望岩の昔話

少し昔話をしよう。
15年前のこと、
葉加瀬太郎のエトピリカをバックに岩壁を登る平山ユージ氏の映像が、今尚鮮明に脳裏に焼きついている。

絶望岩との出逢いはそれから1年後のこと、私が17歳のときだった。

以来、情熱大陸という番組のエンディングに流れるエトピリカを聞くたびにこの岩が頭をよぎるようになった。

そう、これは私の生涯の目標の話。
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絶望岩と名付けたのは、私と同じクライミング歴であるローカルの向井氏。

高さ、傾斜、ホールドの乏しさ、そしてランディングの悪さから、そう名付けたようだが私は納得いかなかった。
「いや、登れるし…」
と。
ただ、そのナンセンスな名前も、通っているうちに馴染んでしまった。image

実際に取り付いたのは2007年、24歳の時でjoyをオープンする半年前。

取り付いて初めて悪さを体感した。
…これは死ぬまでに登れるだろうか?生涯の課題、身体や技術がmaxとなる32歳までにやらねば。
と、勝手に決め、それからは追い込むために周りにも公言した。

2009/7/3
ブログ記事 私の一番大切なmotivetion より引用
climbingをはじめてすぐの頃、そのいわと出会った。
以来その岩は
ずっと
ずっと
私にmotivetionを与えてくれた。
強くなるための理由がここに在り続けた。

2012/9/25
北部九州の大水害、鶴見岳も例外ではなかった。
岩場の周辺で重機が忙しく動いてるのが見えた。いても経ってもいられず本気で走った。
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森の中に入り、走るのをやめる。
圧倒的な存在感で、遠くからでも変わらず在ることが確認できた。
その日は、脱力してしまい全く勝負にならず敗退。

2013/4/15
法事で実家に帰る。その合間に取り付き、後半のmoveが一つ解決。トップアウトへの希望が見えた。
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2013/5/13
後半からやる。はじめてトップアウトに成功した。
ブログ引用
「11年間頭の片隅にあった景色を現実に見ることができた。」
…ただ、核心は手も足も出ず、一向に可能性は見えない。すでに30歳を超えた。

2014/4
いい加減腰を据えてやらねばと、
大分でのセットの仕事を終え翌日にトライしようと調整。
しかし、岩は濡れており、夕方まで待っても乾かず。
ブログ引用
「帰り道に横目で見た憧れは、まだ濡れていた。いつまで俺を拒むのだ。」
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…そして、2014年の秋、31歳、決意まで最後のシーズンに入る。

四季岩

四季岩
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この日は当初より目をつけていたラインを完成させた。
ボルト打ちを終わらせ、クリーニング後完登。
ラインは比較的素晴らしいと思う。
ただ、着手から2日かかってしまった。

グレードは5.11c,このグレードでも完成まで結構な時間を費やした。
慣れてないから余計、大変。

とりあえず、自己満足の記念動画となってしまったがどうぞ。

http://youtu.be/RvHYJJ_YTjo

思った以上にやさしく、時間が余ったのでボブがタージィv5の瞬殺劇を見せてくれるということで竜体遊歩道エリアに寄る。
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予告通り、瞬殺劇ご観れたので良かった。成長したものだ。

紅葉が綺麗な1日であった。