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愛しのローラ

…瀬戸際の勝負であった。
ここまで追い込まれた中での完登はいつぶりであろうか。
最近の勝負は、苦しい程に追い込まれた時、堪えきれず落ちていた。
勝機を逃したトライの後、日を改めフレッシュな状態での完登、それが当たり前となっていた。

思い返せば、
この感覚、この疲労感は18歳の頃の沖縄のPMA 5.13a/b完登時以来、無かった。
…そう、あの時は核心最後のガバをつかんだ時点でパンプアウトしており、その後の5.11程度のセクションが非常につらく、5m程度のランナウトしてる中、カチで次のクリップをする余裕すらなく、ひたすら終了点の大ガバを目指した。
普段なら何ともないセクションがどれほど長く感じたことか……
ガバに手を出す時、一瞬でどれだけ強く
とまってくれ と願った事か。

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May.7
天気は晴れ。最高気温は26度の予報。今シーズン最後のトライを覚悟していた。
10時に岩場に着く。コンディションは良い。
ただ、日差しが強い…気温が上がるのは明らかで、早めに決着をつけたかった。
さらに言えば、まだ一昨日ダメージを受けた指皮が回復しきっておらず最初の数便が勝負だと考えていた。
そう、一昨日ですでに4日、この日で5日やっていることになる。

アップで籠絡(ロウラク)。今やっているprojectは籠絡の延長版。
左からトラバースし、最後にぽが初登した籠絡v7に繋げる。

正直あまり感触は良くなかった。
疲労が残っている。
ただ、アップ後の一便目の感触が非常に良く、気持ちを持ち治せた。

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2便目、前半は完璧、二つ目に核心足ブラの前に汗ばむ左手を一回はたくことに成功、
次のフットジャムを決めるのに少し余裕が出来た。
時間をかけて決めたフットジャムのお陰で、最大の核心である籠絡のスタートでの右手と左手の入れ替えが完璧に決まった。
勝機を感じた。

一番嫌だった籠絡の2手目、初めてとまった。

そこまで行けばそのままねじ伏せれる、
少なくともその次の手を出すまでは、そんな思い込みを疑いもしなかった。

籠絡の中間部、普段なら休めるポイントに来て、初めて疲労を自覚した。
片手を離す余裕がない…

油断していたので自動化も甘い。
思い返せは朝一やったアップで嫌な感触を覚えたのも籠絡の中間部であった。

そこからはひたすら落ちないでくれと願いながら、一手一手際どいmoveを重ねた。

左手で最後のリップを狙う時、右手はもう完全にワークアウトしていた。
落ちると思いながら出した左手は、起動修正し、右手の僅か下の棚に何故か収まっていた。
少し身体が安定した。
…これは初登者が使ったmoveだなと、こんな余裕がない時に何故か思い出す。

右手の力は残っていないが、リップはただ左手を伸ばせば届く位置に来ていた。

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落ちないでくれ。

そう願って出した一手は、予定通り止まっていた。
足はきれたが耐えた。
マントルまでくれば、疲労は関係なくなる。

リップの上に立った。

瞬間的に喜びがこみ上げてきたのはいつぶりだろう…
この感覚はいつ以来であろうか…

興奮したままに仲間の元に戻り、休む。

出し切ったようで、すぐに吐き気に襲われた。

〜課題名は籠絡(ロウラク)のエクステンションなので
愛しのローラ とする。
グレードはv12。苦しみは過去最上級だが、気温と20手という手数(今の私の貧弱な持久力)を考えればやや甘いくらいかもしれない。

1時間休んだ後、
終わり際に毎回手をつけていた道筋も完成させ、MammaMia v10とした。
クオリティはMammaMiaの方が良い。

その後も5本程度課題を作成し撤退。
今シーズン最後のプッシュとなった。

ゴールデンウィーク

ゴールデンウィーク、
様々な再来があった。

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和歌山から犬とともに。

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関西から、旧友や
山口から教え子が。

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一日は一緒に岩に行くことが出来た。
この日を一番楽しみにしていた仲間は、前日のあまりに楽しい飲み会ではっちゃけすぎ二日酔いで午後から合流……

tak以外は特に成果なく終わったが、それでも充実した日々であり最高のゴールデンウィークであった。

自身の登りはメインprojectのmove精度が大幅に増し、
いつもついでにやっているprojectも王手まで攻めれた。

乞うご期待。

依頼とシューズ

Apr.28
人工壁での仕事依頼。

昼過ぎに現場に着いて作業。どちらにせよ雨が降っており岩は登れないのでのんびりと過ごした。

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脚立を持ってくれば良かった。連れと一時間程度の作業。

その後、岩に忘れたシューズを取りに行く。
20140429-160952.jpg可哀想に…3回くらいしか履いてなかったのに。岩場初おろしで紛失するなんて。

まったりと過ごし帰還。
現在シューズ乾燥中。

開拓光景

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Apr.27
雨の予報であったが降らないと判断し開拓へ。
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私は今日もprojectをやるつもりで来た。
とりあえずupに手前の岩を整備。みんなで完成させた課題で遊び本題。

3時間近く打ち込み敗退。
20手近く続くスローピーな棚…指先のぬめりを耐えれる気温ではなかった。
ただ、この状態でも勝負できるシーケンス探るべく試行錯誤した結果、かなり安定させることが出来た。最終的にパンプアウトして敗退してしまったが、25度を超えない限りはまだトライ出来る可能性を感じた。
冬にやればいいだけのことなのだろうけど…。

その後、憂さを晴らすべく側面を一本登る。
飛び鉋v8 動画参照。
小鹿田焼などに入れられる焼物の模様、
飛び鉋に似た美しい筋が特徴的。

呆気なく終わったため、この岩で最後にやろうと思っていたラインに取り付く。
すると想像しいたものより遥かに易しく勝負になっていた。
時間切れで完全にmoveをばらすことは出来なかったが、少なくとも核心はこなせた。

次回に期待。

ジゴ坊エリア

帰り、こないだ紹介してもらったエリアに再び行ってみる。
今の状態では人里の生活に干渉し、かつ複数の私有地を通らねばならないため、前回は開拓不能と判断。

今回は遠目に見えた林道と航空写真を頼りにクリの車を無謀に走らせ、林道と思われる悪路を突き進んだ。

すると奇跡が起きた。

林道は倒木により、途中で塞がっていたが、この道がエリアに繋がっていると信じていた二人は、気付けば車を置いて走りだしていた。

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15:50エリア到着。
予定終了時間16:00。
無理やり一本登り切ったが、相当質の高い課題ができた。

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気円斬

16:05流石に撤収。
気円斬に敗退したクリをクリリンに改名し終了。
登ったらクリに戻る。