「RockPath」カテゴリーアーカイブ

ヒガシノモリ「金字塔」

雨上がりの月曜日、岩はどこも乾きそうにない。

ダメもとヨータに連絡すると
「ヒガシノモリは運次第ですね」
と返ってきた。


ちょっとよく意味がわからなかった。


3月27日

ヨータに案内され、ひと山登る。
案の定地面も森もビチャビチャ。運ってなんなんだろう。

目についたやつどれでもどうぞと言われたけど、全部ビチャビチャ。
偵察がてらもうひと山歩くことにした。

探索を終え拠点に戻るとすでに夕方。次回のためにロープに下がり巨石の掃除。
しばらくすると一番高く格好良いど真ん中にラインが存在することがわかった。

これは登りたい…。
流石にベチャベチャだったので容易ではないけれど。

魅力的なライン。悩んだ結果トライすることに。
下部の核心を突破後は危ない場面もなく無事登りきることができた。

金字塔 【菖蒲】

巨石中央の聳え立つカンテライン。ランディングも悪く終始緊張する。


ほっと一息つきたいところだけど時間がない、日暮れが近い。急足で山を降りた。

悠久 【桜】

※ヒガシノモリは独自のグレード花札式。

 

 

 

 

ココペリユースレッスン

子どものクライミング。

登れていない課題を取り組む以外で何をしたらいいのか?
大人のトレーニングとどう違うのか?

子どものトレーニング、ベースの話。

 

ココペリユースレッスン


4月の出張は…
広島県福山
そう、ココペリです!!!

4月19日(水)

夕方、子どもたちの学校終わりに
ユースレッスン

おなじみのココペリでしたが…今世代のユースレッスンは初。

初回ということで
基本的な座学と各項目の基礎的な実践。

振り返り用に項目を。
過去の受講者の家族の方も、今一度復習に!
(脱線は略)

ーーー【座学】

●世代ごとのレディネス(準備と環境)判断項目

小学生高学年と中学生、年代は数歳差だと思いますが発育の過程で大切にしたいことは変わります。さらには成長には差が生じるので皆が一様に同じタイミングで同じトレーニングをすべきとも言えません。さらに言えば個性も存在します。どのタイミングで何をすべきか、その判断材料と知識を。

軽めの実践と座学(陸でのコーディネーション/壁での姿勢作りと故障の説明)
各世代のトレーニング優先順位
今後の成長過程で陥りやすいやすい流れと対処の考え方

ーーー【実践とチェック】

●足腰のフィジカルチェックと姿勢とダイナミックストレッチ

運動歴、クライミング時の癖、普段の姿勢で動きの運動パターンに癖が出ます。それは大人に於いても。その影響で得手不得手が出るのですが、それらを理解しコントロールするために自己分析を。

縦横無尽に満遍なく動ける姿勢➡︎ニュートラルの考え方
ニュートラルをとるために足腰をつくる
壁の中で意識する
➡︎
ポジションをつくる
➡︎
局面をつくる(1moveのコマ数を増やす)

ーーー【応用】

コーディネーションの考え方
攻略ではなく発達のために


それぞれが純粋にクライミング能力も高く、
無意識に良い動きができる。その先へ。

易しい課題では無意識にできていたものを限界値でも意識的に出す。
するとしっかりとよくなる。

いろいろと話しましたが、

練習の1日の流れをつくり、
練習の中でその世代に応じたトレーニングを加えていくこと。
そしてどの世代もクライミングの基礎となるものの練習をしていけたらと思います。

 

 

みんな良いクライミング!!!
このまま純粋なクライミング能力と個性を強くもち発展していけることを期待しています!

 

 

 

 

翡翠

3月のヒスイ公開にむけ

慌ただしく進んでいた公開準備も、段取りが決まってからは順調に進んだ。
雪、そして雨の影響でprojectの解決だけが残された。

トポの入稿は3月上旬。
このままでは流石に間に合わない。苦肉の策だが当日までには登れる見込みで名とグレードをつけることとなった。


やるしかない。

そんなプレッシャーのなか、まず先に「瑠璃ノ坏」の完全体が栗崎により完成。
その後「巨いなる黄昏(田嶋)」「スモーキーアゲート(ボブ)」などができていく。

そして、1本のビッグラインが残った。エリアの名が付いているproject「翡翠」。見込みではv11。

グレードだけ見れば、通えばいつか登れる範疇。だけど実際は違った。自身これまで避けてきた要素が1手に詰まっている。

「えぐいカチ」
「壁との距離を空けれない動き」

無対策では勝負にならないこと明らか。2月は上記2点を集中的にトレーニング。キーホールドの保持感はクマクリンプに近く、体幹トレもそれ用に組み替える。


3月終盤、時間がない。
いよいよ対峙。
チャンスは三日間。13日、16日、そして公開前日の20日。

3月13日

長雨のせいでしっとりするホールド。深追いはせず、後日に活かすべく練習。
トライしはじめに相性の悪さを実感する。もしかしたら達していないかもしれない。


ここで諦めるわけにはいかない。やれるだけやる。夕方、少しだけ感触がよくなってきた。深追いを決める。

16日のトライに支障は出そうだけど、今何か掴んでおかねばまたリセットされそうな気がした。
勝負は20日に。


練習感覚で跳び続けたある瞬間、
ふと、ランジがとまった。
捉えた瞬間何が起こったのか分からず。

[ 翡翠  初登 ]

通えば出来るなんて絶対にない一手。
そういうものにどう向き合うか。

逃げ道をつくらず挑めたのは良い経験になった。
とはいえ、次に活かすことはもうないだろう。今後もやりたい岩をやる。


やりたい岩をやる。
えぐいカチ、そして壁との距離をあけれない動き。そういうものも面白いと感じれるようになった今、やりたい岩が少しだけ増えた。

これで、公開に向けた大きな準備は終わった。
あとは整えつつ当日を待つだけだ。

 

 

 

 

 

カナブン

ずっとできそうな気はしていたけど、手頃すぎるこの岩はいつも後回し。5年は過ぎた。

2023/3/9(Thu)

ブランクセクションの一手は、読み通りマニアックなヒールフックで解決することができた。
後半は「燃える親分」パート、落ちはするけど大丈夫。

せっかくなのでスタンドパートで登った。

カナブン v10

最後に下部パートの確認。来季の楽しみが増えた。
けれども手頃過ぎるこの岩、果たして。

雛壇岩

ー雛壇の岩の2課題の記録ー

足の裏の傷口が中々癒えず。

2月3日

耐えかねて近場の岩へ。開拓しているIさんも同行してくれた。
道中目に入る沢中のバルジの中央を。

雛壇 二段 初登

斜面に留まる石ころたちはまさしく。

左面も面白そう、次回。


3月16日

まとまった時間がとれず。
こんな時、30分圏内にエリアがあるのはありがたい。

左面を。

「もしかしたら不可能かも」なんて思っていたけど、何とかmoveは作れ一安心。
その後は予想外に苦戦したものの登ることができた。

左近ノ桜 三段+ 初登

少しだけ時間が余ったので次回のためにトラバースをバラす。
すると案外できてしまい、一応繋げてみることに。
最難だと思い気が抜けていた。

核心突破、したものの気が緩んでおり後半パートで凡ミスしてフォール。

登りきりたくなってしまい、時間ギリギリまで休憩し最終トライしたがダメ。
全快できるインターバルではなかった。

また近々。近いし。


今回登った2本はどちらもパワフルな下部からはじまり、激渋な上部に入っていく。バルジらしいギャップが面白い。

整備いただいたIさんに感謝。