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JoyFest、人とジム

JoyFest恒例24時間セット。


数年ぶりのJoyFest。
徹夜セットが本当につらい。
今年はやるのか?どうなのか?悩んでいたけれど。

色々良いタイミングだったのでやることに。ただし徹夜は嫌だ。

今回は徹夜を避けるべく事前に準備。
ホールド外しも洗いも前日の夜に綺麗に終えた。

あとは2面のホールドチェンジ、20課題のセット。
10本8時間としても日を跨がずしっかり終えることができるだろう。

という見込み。

余裕があるというのはある種恐ろしいもので…セットに於いて年々色々なものが見えてくるようになり、妥協できない点も増える。

結果…セット開始から20時間、気付けば夜が明けていた。
少しでも仮眠すべく31時(翌7時)、布団に入る。

3月18日(土)11時 JoyFestスタート!

開店直後からみんな来店してくれ…
心も身体もきつかったけど、わちゃわちゃクライミングしている姿や語り合う姿が見られ、やっぱりよかったなとも思えた。

夜は関東から来てくれたゲストによる講習会、私も刺激になった。
そしてこの日はゆっくり就寝。

3月19日(日)二日目

初日同様、多くの人が来てくれた。
閉店後は遠方の仲間たち交えクライミング談義を。

寝不足が続くがこのままヒスイ公開イベントに続く。

 

JoyFestご来店のみなさま、またイベントお手伝いいただいたみなさまにスペシャルな感謝を。


課題、そして環境がクライマーを育てると思っています。

課題作成においての理想は「登るだけで成長できる課題」を揃えること。ですが、今の私にはそれはできません(もちろん努めていますが)。

環境は主客一体。みなさまと共に。課題がありそれをどう取り組むか。

楽に流されず一登の質をみんなで高める空気感(落ち方も含め)は私一人では作れません。

その瞬間の楽しいと同等にそういうものを大切にしてくれている利用者の方々に感謝しております。てことで、今後ともよろしくお願いします。

 

 

ラプソディ

ゾウネルラLowProject。
昨年秋にスタンドで登れ、下部も淀みなくできる。

本来ならここで勝負をかけるところだが、今季の最優先は公開迫るヒスイのproject。春にまわした。


山深いよだかの森。雪は溶け日ももう長い。

3月6日

よだかの森を歩く。いつもならシャクシャクと枯葉が鳴るのだけど、今日はぬかるみ地面がジュクジュクと呻く。森は少し湿気ていた。

岩も少し黒い。
それでもゾウネルラの核心の一手は容易にとまった。

「いけるぞ」と意気込み下部をやる。すると全然ダメ。

右脚が疲れていた。思えば最近右ヒールが課題が多くダメージが残っていたのだろう。1月の怪我も響いていると思う。

できはするけど今日ではない、そんな感覚だった。
名残惜しいが機を改めることに。


日はまだ長い。
せっかくなのでエリア中腹にある船岩のprojectへ。
随分前に王手かかっていたが、えぐめのカチとリスキーな上部に怖気付き目を逸らしていた。

山を上がる。
相変わらず自然豊かな渓谷で、目に入る全てが美しい。

シーケンスを変えて少し恐怖が和らいだ。
カチを保持し続ける、昔なら選ばない選択肢。今季はカチ保持の調子が良い。


下部も以前より好感触、これは近々登れそうな気がする。
せっかくなので日没まで本気で攻める。

辺りが暗くなりはじめた頃、登ることに成功した。

ラプソディ v12

まさか登れると思っていなかった。少し呆気にとられたがそんなものなのかもしれない。できる時にはできる。

余韻に浸る間もなく闇が迫る、森も深く夜が近い。
すぐに下山を開始した。

思わぬ成果があったもののゾウネルラは何も進展していない。
暑くなる前にチャンスがあればもう一度対峙したい。

 

捻挫

酷い捻挫をした。
治ればすぐに忘れるだろう、その前に記録を。岩登りの話はまた。


4月3日
西の果ての新たな岩を紹介してもらう。
夕方、〆にハードなハングに着手。

脆い砂岩質、次々に砕けていくキーホールド。
残されたホールドではどうラインをとってもv10は下らないだろう。

最上部、岩ころが重なりできた高座の上で強烈な一手を狙う。

悪いランディングで力みすぎてしまったのか、大丈夫だと思っていたアンダーがブロック状に剥がれ後ろに吹き飛ばされる。

一瞬のこと

右の岩狙って右腕で受身、落下の流れを変え着地点を目視。
勢い余ってマット外にとばされている。丁度岩が突き出ていたので、最初に接地した左足で踏ん張り粘る。辛うじて背中の強打は避けることができたが脇腹を打つ。

しばらくうずくまりダメージを確認。

脇が痛いが多分軽症。
問題は左足。思いきり石を蹴って勢いの方向を変えたのでどうか。


ダメだ、全然回復してこない。
シンプルに捻挫。この日のクライミングは諦め処置をした後テーピングで固定。撤収することを決めた。


これだけ脆いのにブロックごと剥がれるという計算ができていなかった。
傲慢になっていたのだと思う。

岩に対峙するというのはこういうことだ。

過去の実績や経験は、その瞬間において何の役にも立たない。
どれだけ準備してようとも、自身をどう動かすかはその瞬間の自身に委ねられる。

色々と余計なものを零にし感性研ぎ澄ますこと。
そういうものができていなかった。

反省、
ということで回復に努める。

開拓の合間に「火ノ鳥 」

ヒスイ公開に向け活動していく中、
雨が多く整備や作業しかできない日が続いた。

そんな時は決まって孔雀岩のハングに寄り道。

雨でもそれなりに遊ばせてくれるこの岩。
面一の格好良いハングの最奥にザ・スタートホールドなガバがあり、そこからエグめのカチを握り紅羽孔雀に繋げる。

いくら雨上がりとはいえ数日やると身体も馴染む。
晴れた日を狙ってこようと思うようになった。


迎えた2月16日、三日間の晴れ続き。
ヒスイ開拓に向かう前に寄り、予定通り1時間で登りきることができた。

火ノ鳥 v13 初登

核心のmoveがボディにくる。

他のproject用にフルオポジットのトレーニングしていたのが良かったのか、コンディションがよかっただけなのか…思っていたほど身体にこなかった。ちょっとだけ物足りない。

その後、ヒスイの整備に戻る。

ヒスイ公開に向け

年明け、ヒスイボルダーの公開日が決まった。
9年前のメサ公開日と同じ3月21日。
いよいよだ。


1月後半

雪が降り続けエリアは閉ざされた。10年に一度の雪らしい。奇しくも9年前のメサ公開前も大雪で1ヶ月丸々入れない日が続いた。偶然とは思えない。


2月中旬

主要メンバー揃って現場に出向いた。
グレードの確認とともに話し合い、これまで放置していた岩もちゃんとやることを決定。作業量が大幅に増えた。

トポの印刷依頼は3月頭。時間がない。


できる限り見守っていようと思っていたけどさすがの最終局面。放置していた岩をやると決定した一端は私にもあるので動きはじめる。

雨上がりの日にざっと掃除を済ませ、とある晴れた日に下から順にまわった。

「ノボルベカラズ」

ガバを頼りに豪快に強傾斜を駆け抜ける好課題。ただしどのガバも吹っ飛びそうなくらいに脆い。だからこの名を。

「巨いなる黄昏」

メインクラスの巨石、中央ライン。ザ・垂壁な内容がとても好印象でスケールもあるので痺れる。ただしかなり脆い。

他もいくつかいい課題ができたがまたそのうち。
公開準備は続く。