「RockPath」カテゴリーアーカイブ

不完全体

このでかいルーフを端から端までどうにか繋げないだろうか?

当初から夢見て度々ルーフ内を観察。
スーパーセルのリップとフュージョンの間のトンネルをいかに貫通させるか?

夢見ていたもののトライするまではなかった。

昨年末、案内のため久々に訪れる。そして暇つぶしに少しだけやる。するとまさかのシーケンス発見。可能性を感じた。
となるとすぐにでもやるのかと思いきや、我ながら目標に忙しく中々足を運べず。

気付けば3月に。
気温も一気に上がりprojectはもう駄目。ということで来季のために再訪を決めた。

3月3日

何とそのまま登りきることができた。

不完全体 v12/13

ブランクだと思っていたルーフが貫通した。

となると最奥の「スーパーセルv10」から出口となる「セルデビジョン」まで繋げたくなる。
来季の楽しみだ。それまでに力をワンランク引き上げておきたい。

辺境再訪と中岳

太陽も頂点へ昇り詰めた頃、山深い渓谷へ降りる。すでにワチャワチャとセッションがはじまっていた。相変わらず美しい渓谷。

4月7日

サニーサイドでの仕事の翌日、大分のホテルで目を覚ます。あまりの疲労に寝過ごしてしまった。
慌ててKudoさんらの待つ山奥へ。

このエリアに来るのは2度目。前回は2月末。課題は大幅に増え、岩も綺麗になり、鬱蒼といていたアプローチも快適に。

せっかくなので最新課題の多い「子分岩」で遊ばせてもらう。

小ぶりな岩…と書こうとしたが、周囲の岩がデカすぎ感覚が麻痺しているだけで十分なサイズの岩。どの課題も一癖ありそれがまた良い。

粗方味わったところで、子分岩の正面を残念そうに眺めるKudoさん。どうもそこには良いホールドがあったらしくトライ中に欠損、ラインが消滅したとのこと。

よくみると、ホールドはまだある。一丁やってみることに。20分近く粘ったが離陸で精一杯。見兼ねたKudoさんもいざ取り付くと…なんとホールド発見。

固定観念の塊である私はこういうことをよくやる。

私もやってみる。すると困難だった離陸も容易に、動きも起こしやすい。しばらくして登ることができた。

舞空藤 v10(三段) 初登

吹っ飛んでいくKudoさんが印象的だった。

時刻は15時過ぎ。良い時間だ、周囲の岩で軽く遊び終了。

 

朝はきつかったものの次第に回復してきて今は元気。というよりそもそも私は朝に弱いんだった。

ということで前回教えてもらった中岳ボルダーへ。

見上げるとやはり良い岩。陽はまだ持ちそうなのでやる。ハング中央の2本を登ったが、どちらも極めて良いラインだった。キーホールドの消滅により内容が大幅に変化しているようだが今の状態でもかなり良い課題だと思う。

灯 欠損前v8(初/二段) と 西門の昧爽 v10(三段)

今の状態であれば同程度の体感。

岩から降り不意にマットに寝そべると睡魔が。どうやら疲れているようだ。陽も落ちたことだし名残り惜しいが撤収を決めた。

サニーサイド編【出張大人レッスン振り返り用】

大分出張!!!でした。
セットの話はjoyのブログでチラッと書いたのでレッスンおさらい用に要点を。
参加者の方で不明な点、不安な点が出てきた際は気軽に一報くださいませ?

「大人レッスン」

今回は2部制

1部「新規クラス」

反復練習のススメ
Training時の要点をふりしぼるなら…

動作前にちゃんとポジションをつくる意識
止める際にセンターをはっきりつくる意識

この意識を普段の練習に付加してもらえるよう。

________項目_________

①トレーニングとゲーム
②重心軌跡を知る▶︎重心移動をコントロール
③伴い、身体をうまく扱う(センターをつくる)
④下半身から動きを見直す

つま先:イン/ニュートラル/アウト
膝の角度と重心の流れ:着地の影響

⑤上半身から動きを見直す
センター(正中線)のオン/オフ

2部「いつもの方々」

長い人でもう4回目?短い人で2回目くらい?
そんな感じのクラスです。

だいぶ進んで来たので……テーマはとうとう実践。
ニュートラルの先に。

溜めの局面
動きの局面
止めの局面

実際の本気課題で色々なパターンの実践と使い分けを

困難かつ限界近くの一手を解析するための考え方や登りの相性を実際やっていきました。

参加者それぞれ特色ある登りで、グループワークならではの展開で今後につながる話ができたのではないかと思っております。

特に、ここまで続けた方々だからこそ二次元の動作パターン、もしくは直線のパターンのどちらかはパッと対応しやすいのではないかと思います。


日々のトレーニングに微かでも役に立ててもらえたら幸いです。

 

北風と太陽/月華ライン図

3月28日 第三戦

箭山のハングの後は月華の岩へ。

道中、溜池の岩が気になり皆を呼びとめた。少しだけやってみることに。

ランディングは濁った浅瀬、流石にロープを張ろうとリップまわり込んだがイバラが酷く大苦戦。二人がかりで何とか突破し軽く掃除。大幅に時間ロスした。

私はロープを持っていなかったのでヨータが下がる。どうも想定より悪いらしい。棍詰めてやらねばどうにもならないそうでこの日のトライは諦めた。そんな頃ローカルジム「EASY」のオーナーヨッタケさんも合流。

16時過ぎ、ようやく本題。月華の右カンテ。

フェイス中央の顕著な弱点をダイレクトに通る「月は叢雲花に風 三段(平嶋元初登)」に対し、一見登れるかわからない露出したカンテ。

日暮れが近く早々に取り付く。

核心はカンテからフェイス中のガスに入るパート。

4パターンほどの可能性を感じ順に試す。ヨータは早い段階でシーケンスを絞っていた、そして突然核心をとめた。

上部も悪いかと思われたが、気合い感じとれる登りでそのまま登りきった。私もその次のトライで登る。呆気ない終わりに二人唖然とした。

北風と太陽 暫定三段 (初登 片山陽太)

下部が難解でテクニカル。その分わかってしまえが強度は感じず登りやすくも感じた。もしかしたら二段くらいかもしれない。月華の真っ向勝負な感じと相待ってむしろ良い感じかと。

今回このラインを見上げた際うっすら着手痕を感じたので、やっていそうなクライマーに連絡しつつ一応snsでの呼びかけることに。

とはいえ内心ここに取り付く物好きなどどれほどいようか?なんて思っていた。

いざ蓋を開けてみると…予想を遥かに超えた数の連絡が。
「おおお!!!」
ほんのり感動した。

その後しばらく待ったが登ったという話は聞かないのでおそらく初登だと思う。

あえて強点をつきランジを決めた「箭山ジャンプ」
可能性の確認にロープを出した「溜池の岩」
明瞭なラインに不明瞭なシーケンス「北風と太陽」

岩を前に
どう初め
どう進め
何を求め
どう終わらすか

終始そんなことを考えさせられた1日だった。
楽しかった。

と思ったが…朝一projectにド敗退かましていたことを思い出し微妙な気持ちに。。。
忘れ去ろう。


北風と太陽のライン図

箭山ジャンプ

3月上旬のとある雨の日、長い間出来なかった一手が突然とまった。生憎、リップが濡れていたため登ることは出来なかったものの
「これは登れる」
そんな感覚が強く残る。

それ以来、いつ登りに行けるかタイミングを見計らっていた。


3月28日 昼過ぎより八面集合。
早起きをし、集合前に寄り道をしチャチャッと登ってしまうことに。

朝起きて指先を見ると…まだ赤く、節を曲げれば軽く痛む。ハードなセットの疲労が癒えていない。どことなく感じる倦怠感。

それでも行く。ダメだとわかってても、極稀に良いこともある。ホールドに触れるとすでに痛い。それでも離陸、やはり痛い。

核心は初手、そこされ頑張れれば乗り切れるかもと1時間だけやる。

そして、可能性など感じることもなく指先裂けて終わり。
ダメだと感じ普通にダメだった。

薬局で軟膏を買い集合場所である八面を目指す。

 

八面山
年始に公開した箭山のハング。

集合時間に少し遅れて岩に着くと、すでにコニタンがへばりついていた。

私と同じ頃に着いたヨータと空身で箭山ハングの右側を観察。
「格好良いランジ決まりそう、ここ」
「マットがないと辛いね」
なんて話しているうちに、コニタンが目当てのラインを登りきった。

ここでの目的が達成されたのでエリア移動することに。車までマットを運ぶのを手伝う。

マットを担ぎ気付く。
「ん?というかマットあるならできるんじゃない???」
そう思い立ち、箭山右端をやる。

ランディングがそこそこ悪く、マット一枚だと少し緊張したが爽快に登ることができた。

「箭山ジャンプ」

グレードはよくわからないがv5〜6くらいだと思う。

月華の岩へ……
(続く)

ーーーーー
箭山のハング「右のライン図」