「RockPath」カテゴリーアーカイブ

閉ざされた渓谷、メディーサ

2月の終わり
休む予定が外を見ると快晴。昼過ぎ、居ても立っても居られなくなり出向く。

目指すは渓谷の岩脈。奥に丁度良いハングを見つけていた。

ウェイブ状ハング、中央が綺麗に割れている。生憎下地は清流、冬にやるには酷で暑い時期にやろうと考えていた。夏まで待ちきれず。

倒木を投げ込み下地を作れば何とかなるだろう、なんて軽く考えていたが周囲に材料少なく……
仕方なく枯れた竹を。

着地スペースは確保できたものの、果たして落下の衝撃に耐えれるのだろうか?
落ちた衝撃で貫通して川まで行かないだろうか。。。?

落ちたくない。

いざ真下から観察。すると磨かれたクラック以外のホールドは存在せず。諦めてジャミングを。
川の音が聞こえる。切実に落ちたくない。本気でオンサイトを狙った。

手も足もしっかりジャムを決め身体を引き上げていく。リップを覗くと、ここにもホールドはない。続くクラックにラップを決めようとするが無理。仕方なくここもジャムを。ハング面を抜けると綺麗にマントルが返せる並びに。一安心し、終わりのスラブを歩く。

メデューサ 初登

完璧なラインだった、あまりの完璧さに三度登った。

課題こそ少ないもののアップで登った上流の壁も磨かれた岩質が実に 良い。
閉ざされた渓谷の少しだけ陽の当たるその場所は、隠された楽園のようだった。周辺の岩と合わせていずれ公開したい。

3月9日 離島にて渡鳥 三段

3月9日

沖縄での仕事を無事終えた翌日、飛行機がとびたつ時間まで少しだけ余裕があったので離島の岩に連れて行ってもらった。

プライベートビーチ的なそのエリアは海も環境も純粋に綺麗。

浜の入口にはオシャレな高台が。
オシャレな人らが様々なアングルで写真を撮っていた。

浜を歩くと、どこまでも続く巨大なルーフ壁が見えた。

 

各々、登れそうなラインを見つけて登る。滞在限度は約2時間。私の目当ては「渡鳥 三段」。実は前日、沖縄の友人に教えてもらっていた。それらしい壁を探す。

巨大なルーフが一旦途切れ、少し開けた場所に出る。脇にすっきりした前傾した壁、これだ!

潮位的に波が高ければ取り付けないと聞いていたが、ひとまず大丈夫そうだ。

見上げると…どう考えても厳しいホールド並び。そしてきっとシャープ。実際やりはじめはあまりのエグさに取り付いた事を後悔。早期に決めねばやばいことを察した。

そしてこの日、決めところを見誤らずしっかりと登ることができた。

超前傾壁。そこには最低限のホールドしかなく、形状を最大限駆使してシーケンスを組み立てる。

ホールドがシャープで長くはトライできない緊張感。登れてよかった。

それからは疲れ気味の身体を癒すべくまったりと浜辺で過ごす。
名残惜しくも14時撤収。

仕事メインとはいえ充実の数日間。終始ガイドいただいた枝村さん、一緒にワチャワチャ付き合ってくれたタクミくんに最大限の感謝を。また!

3月6日夕刻 具志頭にて

テンション高めで助手席から降りる。海を見ると大勢の人が。一瞬クライマーかと思ったがどうやら違うようだ。水際で遊ぶ家族やカップル、子どもから大人まで。

そういえば日曜日だった。

3月7日 夕方 具志頭

開放的な海辺に生える巨大なキノコ状の岩。発達したホールド、琉球石灰岩といえど人気課題はもうテーピングは不要。

ウサギ岩、アラウンドザコーナーシリーズを駆け抜けた。実はラインがよくわかっていなかったのでみんなでセッションできて良かった。

アラウンド・ザ・コーナーⅢ 二段

その後、ずっとやりたかったナーベーラー三段 。
ホールドが極めてシャープ、下手したら即効で指皮終わりそうだ。慎重に形作る。

早急に決めたかったが明瞭なシーケンスが見当たらず、色々できそうでかなり悩んだ。意を決してシーケンスを決める、そして狙う。一発で登りきりたかったが、リップ取りで失敗。そのトライで見事に指皮を裂いた。諦めきれず続けようともがいたが、裂けたところが激しく痛み敗退を決めた。

久々に勝負時を逃した。

陽はまだ落ちず。
奥で登るチームメンバーに合流しようろと海辺を歩く。ところどころでローカルが登っていた。せっかくなので面白そうなところでまぜてもらい適当に登った。

いつ来ても癒される海、具志頭。
もしかしたら、この海なら私とて登らずに1日過ごせるかもしれない。

 

 

沖縄 奥武山セット

この冬、相変わらずコロナの影響を受けていた。
ボルダリングをはじめようという人は少なく、出張予定も変更が続く。

楽しみにしていた「めじろんカップ」も出張4日前に中止の連絡。予想していたことなのだけど、ギリギリだったのでそれなりに落胆した。

Joyの営業案内と予定組み直し……
そんな矢先、枝村さんが沖縄での仕事をふってきてくれた。

奥武山公園
ボルダリング壁のメンテナンスとホールド配列の変更。余裕があればセットといった内容。

3月7〜8日で仕事。

公共ということでそこまで内容にふれなくともよいと思うので、日記用にざっと。

ホールド外しと配置変更、壁やホールドのダメージチェック、処理できるところは処理、折れたビスや痛んだボルトの対処などがメイン。合わせてグレードテープ4本ずつ、セッター二人でセット。
課題本数が多いので、課題群のバランス的にいくつかは締める余裕もあり。みっちりと。好きなホールドもあり、せっかくなので空間を意識できるように。

セット期間は酷い雨だった。ということで〆に掃除。ありがたいタイミングでの仕事依頼だった。

ドン・コルレオーネ

3月3日

渓流を歩く。掃除された無数の岩を見て、この日素敵なクライミングが出来ることを確信した。

休憩しながら登りはじめる準備をしていると…

「次、中流見にいきますよ」
「ん?(まだ在るの?)」

魅力的な小岩を横目にしばらく歩くと巨石が見えた。どうやら目当ての岩らしい。

山手から裏にまわると…
なんとも立派なハングが。

最も格好良い攻撃的なカンテライン、よく見るとまさかの弱点。これはやばい。完全なる一目惚れだった。

その後も幾つかの巨石を案内いただき、再び拠点へ。


久々の長距離運転で少し疲れた。ゆっくりと工藤さんが登った上流の課題で遊ぶ。

「フォーレンツリー v4」はとても良く、熟練度問わず全てのクライマーに愛されるであろう。

私が登っている間、工藤さんも1本初登。
時間の経過は早いもので、気付けばすでに15時30分。このまま上流で過ごしてもよかったが…どうしてもあの巨石が気になる。

ということで工藤さんと相談し中流へ。


水面に反射した光が巨石に刺さる。
日暮れまであとどれほどか?

大雑把に倒木を投げ込みランディングをつくる。すぐさまトライ開始。

ハング面は想像以上にダイナミックで強度高め。見栄えのする岩の格好良いライン、さらには動きも良いってなると……これはもう完璧。

登りたい。
上部の掃除をすべきリップにまわり込むが植生激しく拒まれた。仕方なくラインを見下す、まぁ何とかなるだろう。

意を決す、いざ行かん。そのトライでしっかり登ることができた。

リップ付近がドロドロで、その一点除けば至高の課題と言える。ということでいずれ掃除したい。

ドン・コルレオーネ ungraded

日暮れまでもう少し時間がありはしたものの、早めに地元のジムに辿り着きたかったので再訪を誓い撤収。工藤さん、案内ありがとう!

【動画】
フォーレンツリー 2級 ぺ(fa工藤)
ジャジャ丸ジャンプ 初/二段 ぺfa
ガマバックん 初段 工藤fa
なまず太夫 二段 ぺfa
ドン・コルレオーネ ぺfa