「RockPath」カテゴリーアーカイブ

分解|メソッド(ブラックダイアモンド)

[ ブラックダイヤモンド メソッド / 陽太使用 ]

2023から使用していたらしいメソッド、分解用にと提供してくれました。

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派手なスペックではないことが、むしろ好印象のオールラウンドシューズ。

とても快適な足入れと履き心地、それに見合った程よい剛性とダウントウ。エッジも踏めるのに足裏の感覚もありコントロールしやすい。シューズを構成するパーツは少ないのに使い込んでも性能の落ちない秘訣を紐解く。


ヒールカップは3D形成されたパーツで剛性も程よくもシューズもヘタレにくい

スリングショットは母子球手前まで伸びている

足底をサポートするパーツというよりはシューズの剛性を保つパーツか

シャンクは程よい硬さ(薄さ)のハーフ

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一つ一つのパーツはソフトでしなやか。ただシャンクの程よい剛性とパーツの噛み合い方が絶妙で、その全てが組み合わさって、捩れ剛性もありエッジの際も踏み負けないバランスの良いシューズに仕上がっているのだと思う。

Black silk

ー 由布山麓にて ー

5月のある日の隙間時間に。ふらっとするには丁度良い丘。

朝夕は特に気持ちが良い。
いつも通りカントリーロードとその周辺を軽く登り、今回はちょっと奥まで足を運ぶ。

8年近く前に取り付いたもののランディングが渋すぎ突っ込みきれずにいた斜面の岩へ。改めて岩を見上げその後地面を見る。ダイナミックな一手がやや不安だが着地面は必要最低限ある。

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保持心地良いカチからランジで凹みを狙う。インカットしていれば思い切っていける。果たして?

掛かり具合を確認するために着地面を超えない範囲で攻め、何度目かのトライで凹みにヒット。奥はインカットしているが思ったより距離がある。ポイントを外すか距離が足りなければ下の斜面に転がるだろう。

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駄目なら次回ゆっくりやろうとリラックスしてトライしたのが逆に良かった。

BLACK SILK 二段

アプローチすら気持ち良い最高の場所で最高のムーブを起こさせてくれるライン。まさかこんな良い登りができると思っていなかった、大満足で街へ戻る。

ジョバンニへと

ー  序章

美しいよだかの森のメインロック。
最初にできたのはその中央。

「 カンパネルラ 三段 /2020年夏 」

その後も執拗に通い、最後のライン「よだかの星 四段/2020年10月」ができた。これでメインロックは完結…そう思っていた。

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森の奥へ進む日々の中で眺めるメインロック、どうもカンパネルラと市蔵の間2mのブランクが「成っているのでは?」という疑念が沸いた。一見ホールドはない、けれど形状の噛み合わせが良くうまく押さえ込めばなんとか姿勢を保てるんじゃないか?


ー 触れる

ある日、ビッグプロジェクト群のトライの合間にやってみる。案の定全くできない…だけど不可能ではない。仮称「 ゾウネルラproject 」とし気長にやることにした。

※ゾウネルラ▶︎市蔵のスタートからカンパネルラの方向に行くので

2021年1月

全ムーブがバレさらにはラストのランジまで入れた。問題はその一手で狙い先のガバは遥か遠く…心を折るには十分な距離だった。


 

ー 小さなもの、大きな森

 

2024年春が終わった。今季も結局ゾウネルラと向き合わなかった。

挑戦から逃げている弱い自分、そして妙な責任感を自覚し来季こそは向き合うと決めた。来季のために少しでも、と森に向かう。

5月初頭

後ろ向きのモチベーションを抱え重い気持ちで森に入る。

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変わらず森は美しく。数歩進んだだけでネガティブなもの全てが吹っ飛んだ。

はやりこの森は別格だ。壮大なスケールの美しさ、エリアに入ればその地に見合う巨石群。そんなものを前にし自己のちっぽけさを思い出し明るい気持ちになれた。

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山深く実は涼しいよだかの森。

初日は雨上がりながら感触良く、晴れた日であれば勝負になりそうな気がして梅雨前線が活発のなる前にやり込もうと決めた。


ー その瞬間のために

通うこと3日目

ずっと落ち続けている最後のランジ。実はあわよくば止まるのではないかと思わせてくれるくらい進展していた。

“ ガバを捉える “ その瞬間が今日なのか次回なのか来季なのか。近い日なのか遠い日なのか。

その瞬間のために、一登のために準備と集中を怠らず、トライの時間を迎えたら一挙手一投足焦らず着実に力強く動く。

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目の前の一瞬に集中していたら思ったよりも早く期待していた時を迎えることができた。ガバを掴んだその瞬間、最高にテンションが上がると共に気持ちの糸も切れた。それでももう落ちない。


ー ジョバンニへと。そして。

ゾウネルラpは完成し名をジョバンニとした。グレードはよくわからない。登れたトライは全ムーブが完璧で負荷を感じなかった。それでも強度は高く四段以上はあるだろう。

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散歩しながら見上げた岩にまだまだやりたいラインが見えた。流石にもう暑い、秋にまた。

ココペリ(広島)ユースレッスン2024夏

広島県(福山)ココペリにて
ー 中国地方 ユースレッスン

中学生以下を対象にユースレッスン、ココペリ店頭での告知のみでしたが広島、岡山、島根から参加いただきました。

少しだけ振り返り。深くは書けませんので詳しくは参加者か店主まで!


1限目 「現代クライミングの解析と古典」

初参加の子たちの緊張解しと理解のきっかけをつくるために…いきなりコーディネーション課題!

Basicの局面|整▶︎溜▶︎動▶︎止
Coordination|整▶︎溜▶︎動▶︎動▶︎…▶︎止

解析のコツは動作中の軸をどうつくるか考える。

立位支持軸と基本軸を中心に(これを古典とする)

解析後は局面の後ろから練習


2限目 「古典、軸という考え」

 

1限目で軸の導入をしたので、いざ本題「古典」。応用するにもまず基本から。


3限目 「個別クリニック」

以下、要望があった個別の振り返り用です。練習方法の原理を残しておきます。誰がどこに該当するか!?

❶グループでのコーディネーション練習
❷事前アンケート結果の印象通り円動作超特化|直線の動きを早急に覚えたい。技は技として保管しくことでポテンシャルは引き上がる。
❸強度が要求されるとき(外傾したホールドの出現や2点支持での動作)無意識にいなしてしまい力を出さない。うまさが要因でもあるが保持から逃げないこと、力を出すこと。
❹グループによる軸の理解を深める
❺前回の課題だった体幹をいかすための動き、その前のトレーニング。引き続き継続すべし!
❻成長による感覚のズレは今回までにうまく対処。次へ▶︎ポジションの甘さが目立つ。しっかり留めてホールドを迎える意識と練習。やさしい課題だけでなくグレードを上げようとも無意識にできるようなるまで。
❼スタビリティ特化型|踵がおちきりシフトウェイトがうまくいかなかった前回から大幅改善、次へ▶︎飛び込む動きの際シューズ選定により技術習得に弊害。できればシューズを変えたい。。良くも悪くもシューズにより姿勢は変化する。

他振り返りの見逃しもあるかもしれないので熱があるうちに気軽に気軽に気軽に連絡くださいませ!

#joywall #ジムと登術
#福岡 #久留米
#climbing #bouldering
#クライミング #ボルダリング

 

情景、植生と夜空と人

5月13日 |巨石探検道での活動日

園長さんの計らいで植生に詳しいサントウさんに山を案内していただける日。
集合時間は14時だったのでそれまでエリア整備を。

朝まで続いた雨のせいで巨石探検道は厳しく、今回も奥の細道へ。


初めて山に入った時から気になっていた巨石、ラスボス的威圧感を放つ存在。果たしてラインは成っているのか?濡れてて取り付きこそできなかったものの無事掃除を終えた。



14時よりサントウさんの後ろをついていく。

*岩場周辺の小さな生態系
*食せる身近な植物たち。
*毒のあるものや環境に害のあるもの。
*希少な植生や環境
*蝶パーク構想。
*アサギマダラの生態と食草。
*イスノキとミツバチとサントウさん。
*この地の岩質
*六郷満山と探検道

いろんな話題を予定の倍の時間を使って聞かせてくれた。この地ならではの面白いエピソードもたくさんあるので機が熟した時に紹介したい。


夕方からは地元の方からジビエのバーベキューを振る舞ってもらった。人見知り発動したものの良い時間だった。

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市営宿泊施設ができる以前(1991年)、

観光/地域活性事業の一環で、六郷満山巡路であった荒れた古参道を再整備(1987年)。出来上がったその遊歩道は「巨石探検道」と名付けられた。

巨石探検道、クライマーにとってこれほどワクワクする名前があろうか?
その命名者が…まさかの、目の前にいる市の担当の方だった。

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暗闇の中、見上げると星が綺麗。
人里の明かりが一切入ってこない山の上。

食後、星空案内人に連れられ広場へ。そこには管理棟横の天体観測所から転がしてきた大型望遠鏡が設置されており私らは案内されるがまま夜空を覗いた。なんて贅沢な時間なのだろうか。

生態、環境、歴史、営み、夜空
この地に塗れた1日、幸せな気分で床に就いた。

 


5月14日
少し早起きをして店番前に2時間だけ岩へ。

ラスボス的巨石と対峙する。短い時間ではあったけれどこの地に恋焦がれる対象ができた瞬間だった。

[ ホトケノザ project ]

*巨石探検道、および奥の細道は現在公開調整中です。気長にお待ちくださいませ。