「RockPath」カテゴリーアーカイブ

三つの巨石movie(2018-2020)

動画データがiPhoneの容量を圧迫してきたので少し整理。
毎度、岩場の記録はカテゴリーが同じものをひとつにしてアップしようと心がけてきたけど、今回は若干の無理やり感…

「既存エリアで登った中のそこそこでかい岩」というカテゴリーで。

①八面山 月は叢雲華は風 v8〜10 初登平嶋元氏

初登時期までは聞いてないけど相当前。噂には聞きずっと気になっていたものの、やや遠いので行き出せず。2018年12月、仕事で元さんとご一緒させてもらい、飲みの席でこの岩の話になった。となると速攻行くでしょ!
1年半前の2018年12月25日、バタバタバタバタ用事を済ませて時刻は14時。あまりの時間のなさに行くか迷った記憶が。。。
まぁ、こんなとき、だいたい行きますよね。

②万の葉 v11(三段) 初登

登る前にも登った後にも縁を感じた一本。人との繋がりに感謝。いつの日かこのエリアが公開されるのを気長に私も待ちたいと。
ランディングが相当悪く、かなり痺れた記憶がある。約一年前 2019年7月初登

③菅岳 NoName v9?(二段)

菅岳、2003年あたりに流行ったような記憶が。。。トポ上すべての課題を登ったことだけは覚えている。
トポにないこの岩自体登ったのか登っていないのか、側面は登ったような気がする。。。
そんな感じで、うっすら残されたクラシックなエリア。

掃除にかなりてこずったが、それなりに素敵な課題が登れた。

以上、3本の動画

菅岳 No Nome

福岡県南のエリア、菅岳。
時の流れの中埋もれたエリアの一つ。(実はネット上にトポもある。)
大昔、トポ上全ての課題を登ってからは行くこともなくなった。

/////
春が過ぎ、とうとうCovid19が地方にも広がりだす。行動も少し考えるようになる。
丁度その頃知人から菅岳の話を聞く。案外涼しく人もまずいない、今時素敵じゃないか!と。

5月28日
菅岳に出向く。当たり前だけど、人の気配は全くない。岩にはチョーク痕がチラホラと。多くはないだろうけどクライマーは来ている。

エリア奥のハイボールを見上げた。

20代前半の頃、たしかに見上げた記憶がある。けれど登ったかどうかは覚えていない。登ったとしてもどこをどう登ったか。。。当時、やまかずさんがどこかのラインに突っ込んでいき、4級だか3級にしたような、、違う岩だったような。ようは一切記憶にない。

とりあえず、いろいろやってみる。一番素敵なダブルカンテのラインはかなりやばい。そこをやる前に、その右の凹角を登る。こちらも、高さや岩の脆さ的に相当やばかったが、とりあえず4級か3級だと思う。リップからさき、積もった土がスリッピーで20分程度もたついてしまった。

車に戻る。ロープを準備し、掃除からやることに。リップに溜まった土、岩に引っ掛かった倒木、絡まる蔦、体重かけたら簡単に吹っ飛ぶフレーク…ひとつひとつ厄介で、かなりの時間を要した。

14時、ようやくクライミング再開。

見た目通りの内容、永遠コンプレッション(挟み込み)が続く。

せっかくのハイボール、新しい腰付チョークバックの使用感を確認したかったのだけれど、片手を離したら力の均衡が崩れ落ちる。コンプレッション系において、手を離すときは次のホールドを一瞬で狙うとき。よってチョークアップテストは厳しい。。。

ということで、地面でチョークバックの使用感を確認。これってジムでもできるような。。。?

さて、この日の登攀内容はというと
時間との勝負となった。

18時にはjoyの店番に戻りたい。

ハイボール、しかも後半核心のラインをやる際に時間的制限はかなりのプレッシャーとなる。
呼吸が整い指先の汗がひくタイミング、前腕のダメージがトライ可能なまで回復するタイミング、
そんなものが、焦ると若干狂い出す。

しょうもないミスが続き、時間ギリギリまでもつれ込んだ。

菅岳 ハイボールダブルカンテ NoName

右に逃げると易しくなるが、今回登った直登でのムーブグレードはv8/9(二段)くらいだろいか。ランディングが斜面ということもあり、後半パートの精神力削られる感じが何とも言えないが、シーケンス自体はとても面白く岩はかなり良い。

クラシックもいくつか再登したかったが完全なる時間切れ。またの機会に。

LonelyNightMagicSpell 初登

難しい岩を登れる季節が終わった。
それでも、ハードなクライミングがしたいという気持ちが強かった。

空白の4月、そして5月前半。
今年はこの季節に珍しく程よい気温が続き、岩を想う時間が長かった。

/////

5月25日
新たなprojectを探しに出る、来季のために。ついでに難しい岩に挑戦できればラッキーだ。

まず最初の狙いは玖珠川上釣のハイボール。過去一度だけやろうとするも、その時はランディングの悪さにビビリ突っ込めず。
今回はマットを二枚運び挑戦してみることに。

たるい棚にヒールで乗り込み、次の一手を探る。足がすっぽ抜けそうで怖い。ヒールが残って上半身から落ちるのも怖い。

前回やった際はmoveを起こし闇雲に次の一手を探ろうといたが、今回は明確なターゲットホールドを決めた。ひとまずリップ手前にカチが見えているのでそいつを狙うことに。

落ちたくない箇所の攻め方を学んだのだと思う。狙いを明確にすることで、目標とする動きや落ち方鮮明になる。すると、恐怖心も和らぐ。

試しにやってみた1便目、早くもその一手がとまった。リップへ。想像していたよりもたるい。一回降りることに。マットにジャンプする。衝撃は軽い。万が一ここで落ちても、大丈夫そうだ。

裏から周り、リップを掃除する。ホールドはないが、形状をうまく効かすことができると思った。しばらく休む。
その間にも気温はどんどん上がる。日差しも強く、岩は熱くなる。

はじめは秋に登れれば良いと考えていたが、目の前に登れそうな岩があれば、無意識に完登を意識する。
雲が出てきた。やる。

リップから先、形状がうまく効かすことができず少し焦ったが、何とか予定のmoveが決まり、無事にトップアウトに成功。早くも登れてしまった。

LonlyNightMagicSpell グレードはよくわからない。けれど間違いなく良い岩良いラインだと思う。

素晴らしい体験をすることはできたけど、秋の目標は見つからなかった。
時刻は15時。
時間はまだある、もう少し彷徨うことにした。

湯釣ルーフ 動画と課題とアクセス

先にアップした湯釣ルーフの登攀日記。
湯釣ルーフ周辺には特に良い岩はなく主だった課題は鬱金、ザクロ、ドグママグマの3本のみ。

それでも、ルーフのクライミングは面白く存在意義はあると思います。

湯釣ルーフの記憶 movie

ドグママグマv8
ザクロ v11
鬱金 v12

駐車位置等は既存のエリア、山側と同じです。
(メインエリアとなる山側のトポは昨年RockClimbing誌012で再公開。アクセス、エリア的に非クライマーと接触することはほぼほぼないと思います。平日であれば昼休み涼みにきた作業者に、駐車スペースで出会う可能性くらいかと)

誌面をチェックしてもらえたらと、さらに誌面購入してもらえたらとても嬉しいです!

湯釣上流のマニアックな情報については、以下リンクにて開拓協力金徴収のもと利用いただけたらと思います。こちらにもアクセス情報や課題情報、アプローチ、注意事項、鬱金のランディングについて記載しています。

湯釣上流ルーフ トポ

https://note.com/2020joywall/n/n2aa53bc11f20

安全に楽しんでもらえたら幸いです。

鬱金 v12/四段

今季(今となっては前季だけど)最大目標、RedNoah project。

3月に入りそれなりに通ったもののどうも勝負にならず、不完全燃焼に終わること度々。
そんな日は決まって天象ルーフに寄り、ずっと放置していたprojectをやった。

3月24日
高まる気温に終わりを感じ、今季のRedNoah挑戦を諦めることにした。

そしてターゲット変更。
まずは天象ルーフ側面。2015年時点ではまったく勝負にならず放置。

ザクロ v11(三/四段)

v11は幾分と前に到達していたグレードだけど、moveを解析する力や1手における突破力は今の方が遥かに良い。登れてみて思うは、過去もう少し頑張ればよかったのだと思う。


ちょこちょこやっていた天象のロースタート。

2015年初登の天象、ホールド欠損によりガバが出現し易しくなったわけだが、お陰でロースタートの可能性もうまれる。
メインprojectに見切りをつけたことだし、せっかくなので勝負してみようと。

最終チェックにmoveを確認。
すると…
キーホールドのガバが吹っ飛んだ。

相当難解なパズルを解きここまで仕上げたが、全て台無しだ。
妙なクロス、足送りのタイミング、しっくりこないジャム…
キーホールドがなくなったことで完成したはずの奇妙なパズルは跡形もなく崩れさった。

全てが台無しになり、次に出来上がったのは、パズルと呼べるような複雑なものではなく、完全なる真っ向勝。数度の足ブラをいかに耐えるか、かなりシンプルなシーケンス。

この日、繋げきれるほどの余力は残っていなかった。

4月6日 再訪
流石に体力あると全然感触が違った。moveを確認し、しばらくレスト。
そしていざ。

足ブラのフラレに耐えきれず…

川に落ちる。シューズがビシャビシャだ。実は5年前、天象をやった時も川に落ちた。その時の教訓が活き、フックの効くシューズをもう一足持ってきていた。

気を取り直して次の便、無事登りきることができた。

二度目の足ブラは結構ギリギリだった。むしろ前半ミスが続き、なぜ耐えれたかわからないくらいキツかった。後半パートもよく覚えておらず、
終始落ちるかもしれないと思いながら、川に落ちたくないなと思いながら前進。結果でいえば落ちることなく進むことができ岩の上へ。

鬱金 v12/四段

岩質はあまり良くないが、傾斜に見合った激しいmoveは極めて良い。ルーフ好きは是非トライしてもらえたらと。

一応この岩で登りたかった全てのラインが終わった。あと一本projectはあるがまたそのうちでよい。

湯釣上流に位置するルーフ
主要な課題はドグママグマ/ザクロ/鬱金の3本しかないが、どれも内容は濃いと思う。
アクセスと課題情報は次の記事にあげたい。