「RockPath」カテゴリーアーカイブ

安全祈願と地の安泰、2025

2025年
クライマーの安全祈願と、この遊びを容認してくれている地に根付いた方々の幸福を願い。


1月6日

我がホームゲレンデ竜体山は霊山でもある。ということで年始の挨拶を。麓の寺院と山奥の神宮を巡る。

小雨降り続く山の空気も嫌いじゃない。これだけ通ってもまだ見てない一面を持つ里山。いつも通りまた気が向いた時にふらっと来よう。

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夕暮れ前、裸足でフレッシュな岩を。雨音聞きながら岩肌と湿気た苔を最大限感じる。時折ホールドが吹っ飛びながらもいくつかかの岩の上に立てた。

2025年、良い初登りであり良い1日だった。

スティンキー再び欠損

再びスティンキーのホールドが欠けた。

と書きつつも私は今広島で確認できていない。「昨日(4/6)壁からフレークがなくなり地面に転がっているのを発見した」という連絡をもらい取り急ぎアップした次第だ。いつからこうなっているか、実際何がどうなったかはわからない。


2019年にも一度かけている、今一度書くなら、グルーイング(接着剤で補強)されていた浮いたフレークが今回さらに吹っ飛んだと想像される。

stinkyという名の由来は、クラックからはみ出た接着剤。ということで、stinkyがstinkyじゃなくなってしまった。初登は2002だったと思う。

今回の変化は写真を見る限り流石にグレードアップする気がする。欠損前はスティンキーv6、スティンキーダイレクトv8。はたしてどうか?私は現在広島出張真っ只中ですぐには確認できない。もし登られた方は一報ほしい。

グレードに変化がない場合は、続報は略させてもらいます。皆様よろしくお願いします。

菊池プレオープンと瘤鯛

〈 菊池ボルダー第一エリアプレオープン 〉

山の至る所に石の群集が点在している菊池ボルダー。
2025年12月末、とうとう駐車スペース脇の第一エリアがプレオープンとなった。

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エリア公開とは、公開したその瞬間から友人以外のクライマーも多く訪れることとなる。そのシミュレーションを、ということでプレオープンという形となった。
(オープンまではトポを持っている方以外入山禁止)


12月29日/プレオープン初日

正式オープンは大々的にイベントをみんなでやろうと話していたけれど、プレオープンはまったりフリーセッション。駐車場で主宰やすさんがトポを配布しながらエリアの注意事項を説明しあとは各々やりたい岩目がけ入山するという流れ。

この日は熊本時代にお世話になったクライミング先輩方や遠方の友人らとあえた。

昼過ぎには地主さんも出向いてくれ話を聞かせてもらった。地の人にも受け入れてもらえているのは開拓者一同もこの地を愛しているからだろう。

 

久々第一エリアということで特にprojectがあるわけではなかったので皆に混じり私も登っていなかった課題を満喫した。


12月30日/プレオープン2日目

優雅に拠点で珈琲飲んでたら、気付けばみんなエリア入りしていた。

「真実の口」のキーホールドとなるフレークが吹っ飛びそうだと報告を受け、確認がてら全体重をかけると簡単に吹っ飛んだ。おかげで初登時のmoveは出来なくなった。名の由来となった上部のポケットをしっかりと保持しなければ登れない。グレードアップ。

その後、ずっとやろうと思いながらも機会がなかったアポゼロ側面大トラバースプロジェクトをやってみる。

前半は一手一手フルスパンムーブが続くもののよくできており楽しい感じ。
問題は後半、真実の口への導入パートが予想外に悪くムーブを作るのに大苦戦した。

日暮れギリギリで後半パートが登れた。岩がコブダイに見えるとコータが呟いたので、名はそのまま「コブダイ」に。三段くらいだと思う。

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2024年、良い登りで〆ることができた。

白蓮華

ボルダリングにおいて私の思う理想の岩の理想のライン。
「強点を辿る」
そういうもののひとつの終着点に王手が掛かっていた12月はじめ。タイミング悪く勝負はお預けとなっていた。


12月23日

気を逃した影響大きく感触は相当悪かった。

出張の連続で指皮もボロボロ。チャンスは少ないと思いはじめから全力で挑んだ。するといきなり全てがうまく行き登りきることができた。好きすぎて通い続けた日々が功を制したのか、後半パートは無我で身体が動いてくれた。

– 白蓮花 /四段以上 –

登る気で来ていたが登れると思っていなかった。
長い時間余韻に浸ったあと、好課題になると見込んでいたいくつかのラインを登った。

ネズミ道

ラッタのsdsから岩の隙間をワイド的に登る。ハンドジャムが気持ち悪く、見込み通り良い感じだった。

Blues

白面のlow start。というより後にできただけでこちらがむしろ自然なスタートだと思う。終始バランス崩しそうな…繊細なポジションが要求される。

 

動画/白蓮華

 

 

 

 

由布山麓、久遠の美とハンナ

広い草原に一個だけしかない岩。

高校卒業してすぐに登った「久遠の美」は当時にしてよく登ったと思う。

昔は物足りなく感じていたが、今思えばむしろ良い。

広大な大地にシンボルとなる岩が一つ。
それぞれの面に特徴的な一本がある。
何より結構デカい。

この岩が好きで、帰省の際特にやりたい岩がないときは決まってここに立ち寄った。

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見上げるだけでテンション上がるホールドのない綺麗なフェイス。
ある日、たるい両カンテを抑え込めばラインになるのでは?とうっすら空想描き2019年秋に実現。

ハンナ /2019年11月初登

10数年存在を認識できなかったものが、いざ全てのピースが揃った時点で明瞭に浮かび上がる不思議。登れてわかるその質の高さ。身近にこんなパーフェクトラインが残っていたとは。

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昨秋も見上げた正面のフェイス。
未知、そして未登ではなくなった今、訪れる理由がひとつなくなったわけだけど…だからといって行かなくなるわけではないんだなと。この地が大好きなんだと思う。地元の大事な岩。