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一反木綿

2月の終わり、
随分久々に山奥のルーフへ。

アプローチが長過ぎる割にコンディションがいつも悪く、出向くのが躊躇われる。

この日はほぼ完璧なコンディション。
特にトラブルもなく、目的のprojectにほぼ全ての体力を費やすことが出来た。

一応バラしでは全moveは出来た。シーズン中の完成は間に合わないと思うが、あと何度か通いもう少しだけ進めておきたい。その後、一個くらいは登っておきたかったので別のエリアに行ったが、そのエリア全ての岩が濡れていた…。

3月1日
前日しっかり雨が降ってはいたものの風も強く、何とかなりそうな気がしたので再来。

目的のproject、仮称ダンジョン正面は乾いてみえた。
早速取り付く。前半は良かったが後半のキーホールドが全く保持できない。岩が脆くその部分だけ内側から染み出しているのだろう。moveはバレているので深追いせず。コンディションの良い日にやる事にした。

仕方なくここの最強projectをやり、核心部のmove精度だけ上げておいた。

その後側面は乾いていたので、放置projectをやる。
来た日は大体3回程度やる。
やるはいいものの中間部を突破するイメージがわかず、すぐやめる。

イメージがわかないラインをやることは滅多にないので、攻め方もよくわからない。
この日もすぐやめるつもりで開始。

とりあえず凹角に入り込みごにょごにょやっていると、突然凹角形状がアンダーホールドとして効いた。
そのまま見えた右の方のカチにクロス。

思ったより掛りが良い。というかこんな場所のホールドを使うなんてイメージすらしていなかった。

少しテンパったがその後、数手進め顕著なガバに辿り着く。
上を見上げると残り15m。

もちろんトップアウトはしないつもりで取り付いた。
ここで終わりだ。

無事地面に着地し、終了。

壁の中で行うボルダリング、
とあるラインの途中にあるガバマッチで終わる遊び。

どうしてこんな中途半端なものに夢中になれるのか、ふと疑問に思ったがそもそも岩登り自体夢中になる理由なんてたいしたものじゃないから、考えるのをやめた。

遠くからの見た目で
名は一反木綿、グレードはV10。

ちなみにできる気配などなく、突然出来てしまったので動画はリピートトライのもの。
天気の優れない日々が続く中、苦しまみれながら一本登れてとりあえず満足。

濡れたカンテ

それなりに酒を飲んだ翌朝、雨はまだ降っていなかった。
岩へ出向く。
着くと地面は濡れており岩も湿気ていた。

とはいえ触れない程ではないので、前回適当に掃除していた岩をやる。

リップ付近、持ちどころがイマイチはっきりせずさらに組み合わせも難解でシーケンスがわかるまでかなり時間がかかった。
上部がわかったところで下をやるが、悪い!とりあえず本気で悪い!!
v9程度のつもりでやりはじめたがこの湿気で勝負になる岩ではなかった。

コンディションものだとはわかっていたが、どうにかなると思い取り付いた。
どうにもならず。
最近岩の上に立ってなかったので登りたかったが…。

雨も降り出し撤退。登り足りなかったので登れる岩を探す。
いくつか登れたものの濡れた岩に思いっきり指皮消耗、
今年はイマイチコンディションが合わない。

奥の塔

雪残る2月8日。

近場の岩塔へ。
昨年梅雨前にボルト打ちを終えたはいいもののトライしていなかった奥の岩塔。
仲間はその横のラインをやる。

私のやろうとしているラインは下部1/4までリングボルトが打たれていた。

上まで続いていないところを読むに、いつの時代の誰かがフリーの可能性を見てやろうとしたのだろうか?クライミング歴40年以上の仲間に聞いても、何用のリングボルトなのか読み取れなかった。
そのラインはとても厳しく、リングボルトの続く一番傾斜の緩いセクションすらV5近くの難解なシーケンスを要求された。
核心は8m付近、前回全く保持できなかったホールドのような穴が今回は一瞬だけ保持でき、かろうじてmoveは出来た。
上部はやっていないが多分大丈夫であろう。

正午過ぎまでの短い時間のトライではあったが、全容はわかった。

傾斜が緩いので、指先のフリクション勝負になるであろう。
ということはシーズンオフまであまり時間がない。

DrogoPlasma V10

2/1
パラつく雪。とりあえず岩に出向くと吹雪になる。
道中徐々に景色が雪国へと変わっていく。
目的のエリアには明らかにたどり着けない。ということで予定変更。

河原のエリアなら陽が当たれば登れるかもと行ってみたものの…。

湿度が高すぎ待つだけ無駄な事がわかった。
ということで結局いつものフエコドーム。

前回登った辻ノ長歌の右抜け、
カワセミV6からHuecoPlasma V8/9に抜けるラインを。


アップで適当にバラす。

核心のカンテどめが苦しい。春夏秋冬や辻ノ詩v12はこのカンテどめが6手目にくるが、カワセミスタートだとどれだけ手数を省いても9手目にくるのでプレッシャーが増す。

一便目、ダメージを受けながらもとりあえず核心のカンテどめまで到達したので、適当に一手出すとなんととまってしまった。後半まったく覚えてなかったのでかなりアタフタしてしまったが、無事に成功。

成功してみると、思ったよりゲーム性の高い課題であることに気づいた。
Drago plasma V10

その後仲間と合流。
と、その前に駐車位置の変更を書いておきたい。

前回の記事か紙面で新たにできた公園の前の駐車を勧めたが、そこはどうもコミュニティバスの周回場になったようで、丁度散歩に来ていた方に聞いたが、今は前までのように横付けした方が良いようだ。
また、周回スペースではなくその端(要は奥)は大丈夫な模様。配慮してもらえたらと思う。
またこのエリア、雨でも登れるということはチョークが全く落ちない。ということでティックマークの利用は最小限に、また出来る限りのブラッシングをお願いしたい。

仲間と合流してからは特に登るでもなくダラダラして過ごした。

百年の夜明けと三隈川の今

昨年夏に登った百年の夜明け。

今はまた三隈川に沈んでいる。
詳しい情報はRockClimbing誌006号に書かせてもらったので、もし機会があれば読んでもらえたらと

昨年11月初めに下流にあるゲートの調整室も復旧し、三隈川の水量も人の管理下に戻った。
当時、数人しか触られないまま沈んだその岩を少しだけ名残惜しくも思った。

先日、いつも通り岩場帰りの夕方三隈川脇を通ったところ、見慣れた光景が目に入る。

災害前、当たり前のように見ていた学生らボート部の練習。
夕陽の美しさも相俟ってその光景が胸打った。

岩登りなどどこでも出来る。
変わらぬ日々に感謝するとともに、二度と夜明岩が出てくる事のないよう願った。

ちなみに三隈川は九州屈指の練習場所で、そこで練習するボート部は全国的に見てもかなり優秀らしい。