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百年の夜明けと三隈川の今

昨年夏に登った百年の夜明け。

今はまた三隈川に沈んでいる。
詳しい情報はRockClimbing誌006号に書かせてもらったので、もし機会があれば読んでもらえたらと

昨年11月初めに下流にあるゲートの調整室も復旧し、三隈川の水量も人の管理下に戻った。
当時、数人しか触られないまま沈んだその岩を少しだけ名残惜しくも思った。

先日、いつも通り岩場帰りの夕方三隈川脇を通ったところ、見慣れた光景が目に入る。

災害前、当たり前のように見ていた学生らボート部の練習。
夕陽の美しさも相俟ってその光景が胸打った。

岩登りなどどこでも出来る。
変わらぬ日々に感謝するとともに、二度と夜明岩が出てくる事のないよう願った。

ちなみに三隈川は九州屈指の練習場所で、そこで練習するボート部は全国的に見てもかなり優秀らしい。

Super Magical Slot V10

1月29日

雪が舞う中岩へ。というより予報よりも天気が悪い…。
路面ぐしゃぐしゃ、目的の岩もびちゃびちゃ。

仕方なく掃除だけ済ませた。
掃除しながらも指が悴む。
とても寒く、流れる水すら凍っていた。

掃除が終わった頃、小雪が吹雪になる。このまま帰るのも馬鹿らしいのでMagical slotのロースタートをやる。
バラしで問題のスロットにデッドしたら無抵抗に落ちる。
濡れ過ぎ……とりあえずタオル詰め込む。湿気が多少引くまで下部のmoveを作り繋げに入る。

この難易度は実に楽しい!
ストレスを感じる事なくトライし、暫くして無事登れた。

リップが濡れ過ぎてて落ちるかと思ったが…。

SuperMagicalSlot V10

その後、半乾きの一刀両断岩を冷やかし撤収。
実に楽しい。

OzRoof’ave maria V14’

OzRoofについてはこれまで散々書き尽くしたので、今回はもうやめておく。

snsや店頭では報告させてもらったが、1月26日に登ることが出来た。
通算34日、本当に長かった。

特にここ1ヶ月はかなり苦しんだ。

思えば昨年12月、最後の日のトライがその後のプレッシャーを肥大させた。
閉店後ナイトのこと、

アップ後すぐのトライで、核心を抜け後半パート最後の一手でマットにかすったが一応成功。
正直、それが登りにどの程度影響したかはもうわからない。
そのまま続け、登れてしまった。

降りてきて暫く悩んだ。1時間程度経っただろうか…。
もう一度登ることにした。
これまでで最も難しいクライミングに挑戦しているなか、やはりありえない。

次の便も非常に良く、核心突破し後半パート最後の一手ギリギリ決めきれないところまで。
その後、指皮が裂け終了。

年明けは最悪だった。
裂けた指皮は回復せず、それでも登れる感覚だけあって無理に行くが全く駄目。
それを理解し、ある程度回復した頃には雨と雪が続いた。

それでも通い続けた。
自動化と集中力を切らさぬようにと…
勿論、濡れている状態で勝負になるはずはない。
通うのは精神的に本当に辛かった。

諦めのなかトライを重ね、濡れた岩に徐々に慣れていった。
1月2週目、核心パートから後半パートまでまさかの完全突破。しかしリップは濡れている。やむなく降りる。

来たる1月26日、天気は雪。ただリップは乾いていた。
3便目、完全に成功、無事岩の上に立つことが出来た。

登れたのだ。
正直、昨年末までは20日を越えてもそれほど時間をかけたと感じていなかった。
ここ1ヶ月がやばかった。

第3週に関しては気持ちを落ち着かせるために7日間中4日通った。
何度、防災行政無線チャイムを聴いたことか…。

因んで名はAveMaria,グレードはv14。
動画の音楽がそれである。(一つはラムール・エ・ブル)

正直、機を選べばもっと楽に登れたと思う。
考えて考えて考えて、そして疲れた。
とりあえず考えるのをやめたい。

ということで、記事も簡単にまとめたがこれにて終わり。
残るシーズンは素敵な岩達を沢山登ろう。

湿度92%

1/15
予報では晴れ、しかし天気は良くない。
岩では小雨が降っていた。

はじめて湿度系を持っていたが湿度92%とはどんなものなのか。
結果はとりあえず滑る。

核心ではないパートに苦戦した。
ただ核心の一連は一発で成功。
何にせよ今日は繋ぐ事は出来ないので諦める。

岩と身体と心のコンディションがイマイチピンとこない。

雨が続く、ストレスが溜まる。
何とか踏ん張りたい。

登れそうな神話の森まで移動したが雪解けでビチャビチャ。

ぽがかつて作ったマユラのダイレクトプロジェクトを登り撤収。

山と海

大晦日の話に一旦戻る。

関東のクライマーの案内を兼ねて、福岡近郊のエリアへ。
予報以上に悪天、朝まで雨が降った。

夜そこまで降っていなければ般若などは登れるので(夏から雨の多い初秋に通っていた事もあるが、そもそも完全に乾いた般若を見たことがない。逆に完全に濡れている般若を見た覚えもなかった)とりあえず偵察。

結果、びしゃびしゃだった…。

まぁ、そりゃそうか。
気を取り直して一刀両断岩。何と登れる。

ということでみんなで快刀乱麻 三段をやることに。

ゲストはもちろん良い登りで下部突破したが、まさかクリムも数便で突破するとは思わなかった。
というか、それなら発見時初登しておけば良かったのでは……(第1発見はクリム、あほたん)
見出す力をワンランクあげてもらえたらもっともっと開拓戦力になるので乞うご期待。
下部パートは少しパズル要素のあるV8/9,上部は根性かジャム、トータルでV10。整った道筋だ。

昼過ぎからは海。

こんな穏やかな海は久々だ。気持ちが良い。
体調が悪いといっていたダータカも登り残していた課題を2本完登。

ゲストもthe roof V10をねじ伏せ!これまた最高の登りでした。
後は既存のボルダリングらしい課題をみんなで遊んで解散。

私も登りたい衝動に駆られたが、指皮温存に努める。
その甲斐虚しく、翌日無残に散った話は前記事参照……。

実は初めてあったゲスト(もしかしたら金峰で過去会っているかもしれないが…)
とても気持ちの良いクライマーであった。
次回は同志として同じ岩を攻めれたら最高なので、それまでにストレスのかかる岩達を何とか登り尽くしておきたい。