「遠くの岩」カテゴリーアーカイブ

沖縄Day1「Noah」/前半 審判員研修

2月22〜23日に沖縄で行われた審判員研修。受講しにいってきた。

2月21日
沖縄初日。13時那覇空港着。思えば約15年ぶり。当時のことも色々書きたいところだけど、もはやクライミングに関わること以外記憶なし。
時間も時間なので、ちょろっと岩がさわれたら良いなと。
(ところがどっこい結局がっつり登れることになろうとは…。)

空港を出るとすぐに現地のジム店長okmcさんと出逢う。
実は今回初対面だったのだけど、一昨年の鳥取紀行の際、岩の情報を色々もらっていた。しかもこの旅の話をメッセンジャーでしたところ、岩場に連れて行ってもらえることに。

本当に感謝しかない。
昼ごはんを食べていなかったので、地元のそば屋に連れて行ってもらった。完璧すぎる。。。

ご飯を食べながら自己紹介をしたところで(我こそは!なんて話はしていない。クライマーの自己紹介、どの岩がどうだったとか地元の岩の話に尽きる( ´∀`))

充填し終わったところで岩へ!

広い海の見える丘に、ポツッと置かれたでかい岩。そしてこうちゃん。

久々のこうちゃん。地元民こうちゃんである。私の連絡が雑すぎて、どうもだいぶ早く着いていたようだ。ごめんなさい。

早速登る!
こうちゃんの登った「Noah v8/9(二段)」

なかなか人の課題を登る機会がないのでこういうときは一応OnSightを狙う。するとラストで落ちて激パンプ!!!
出し尽くした。。。私の体力は尽きた。

琉球石灰岩の洗礼を受けた。手数にして20手前後。随分休んだが全く回復してくる気配がないので仕方なく再開し何とか登ることができた。

その後、新しいラインにみんなでトライ。

ワチャワチャとセッション、私は登れず。結局、誰が初登したのかは覚えていないがものすごく楽しかった。おかげで、初日ながらすでに身体がボロボロ。

日暮れ前、沖縄最大にして最高のエリア具志頭の新課題を教えてもらう。

おかげでツアー後半にやりたい課題を絞ることができた。那覇市内まで送ってもらい、再開を誓いokmcさんと別れる。
その後、我が大分勢と合流。夜ご飯。

2月22〜23日
審判員認定研修会

人見知りの私一人じゃつらかったので二人がいてくれて本当良かった。段取りも完璧で、快適に勉強させてもらいました。

夜、okmcさんに逢いにボルバカ1へ登りに。

真っ向勝負の課題も、常連さんのコーディネーション課題も、談話も昼寝も…
「最高のひととき、ありがとうございました!」

夜はさすがに速攻睡魔が…。
翌日のこうちゃんの朝時間に合わせるために、出来るだけ早く寝ることに。

就寝。

広島/岡山ジム巡り

年末は大分の教え子家族と中国地方遠征。仕事以外では久々、しかもジムメイン。
私にとって良い社会見学になる予感。

〜12月29日早朝出発。
初日は広島ピュアグリーンへ。

素敵なジムであった。課題が面白い上に数が多い(平嶋元氏の課題もあり)。しかも一本一本が体力を奪う、これはサーキットしたらかなり良い負荷になる、岩を登る人もコンペに出る人もかなり良い環境ではないだろうか。

面白すぎてやり過ぎた、左手前腕に違和感が……。
ジムで私は何をやっているんだ。。。
また機会があれば立ち寄りたいな、と。

〜12月30日
2日目 岡山倉敷ロックスにてコンペ「play hard」に参加。

コンペ自体10年ぶりかもしれない。BJC予備予選を兼ねていたので人は多く、コンペらしくて良い感じ。もちろんBJCなんて考えてないので一個下のカテゴリーで教え子と一緒にエントリー(教え子は参加年齢に達していない。)。にも関わらず課題は予備予選組と一緒で有難くないような、有難いような( ̄∇ ̄)

という事で難易度的に何も出来ずに終わるのではないかという不安。

先に予備予選組からスタートであったので、登りを見て何となく難易度はわかった。こちらの組は2トップ/ゾーン多数が予選通過ラインか?

昼過ぎ競技開始!とりあえず予定通り2本登ってそこからはそれぞれゾーンを取りに行く事に。大体落ち着いたところで時間を見ると残り15分、通過ラインぎりぎり上。ゾーン数自体2つ余裕があったので安心してやりたい課題で遊んだ。
どちらにせよ、どの課題もトップを狙う程体力が残っていない。

大体の課題を楽しんだところで勝手に満足する、
そして残り30秒、とあるユースが1本完登!!!

。。。3トップがラインとなる。
ち〜ん。もはやどうにもならず、私の競技は終了。決勝行けると思ったのに。

反省、そもそも50分続けて登る体力がない!そして自動化されていない課題では私の持久力は5手だ。。という事で、トレーニング頑張ろうと思いました。来シーズン、どっかの草コンペでリベンジしよう。何にせよ、ジムでも思ったより登れて良かった。

教え子は、ウェルカムがまさかのトウフック課題でリーチ的に届かない……。あれは私が見てもしょうがない…。
仕方なく他の課題を登っていたが、キーとなる一本は完登していた。という事で2完、内容は決して悪くなかった。


写真がほぼない。。

運営都合の妥協もなく選手最優先、協賛の紹介から細部にわたりかなり好印象のイベント。良い社会見学となった。

12月31日
西の先駆者、稲垣氏と矢掛へ。

この日は今年一番のグダグダ…。
2年前フラッシュした初段(シシ神)を筆頭にひたすらはまる。稲垣さんといるときに全然登れないのやめたい(2度目。。。)
自身実力的にこんなものなんだろうけど、一回登った課題くらいは何とかなるだろうに。。

その後仕方なく、初段までで登ってなかった良さげなラインを貪る。
無作為に貪ったので相変わらず写真なし。

登り納めの3日間。
「1日1本岩のライン」が限界値になっている今、終始体力不足を感じた。
2019年の課題としよう。


にせよ、
登れようが登れなかろうが
ジムだろうが岩だろうが
根本的には楽しい。
良い旅、良い出逢いであった。

日暮れと共に稲垣さんに再会を誓い、撤収。
チハル氏の爆走により年内に大分に着いてしまう。。。

〜関わってくださった皆さまありがとうございました。〜

四国3「冒涜の虹と松風、やらず」

11月20日
百と八つの流れ星の岩を後にし、大山岬へ。

ここには当初の目的の一つ、「冒涜の虹」が存在する。
見上げたそいつは…
相当格好良くも、登りにくく見えた。

「百と八つの流れ星」など明らかな弱点をついたラインは、その弱点こそが威圧感を放つがこの課題は真逆のタイプ。その場に行ってみないとホールドやmoveが想像しにくい。想像しにくければしにくい程、恐怖心が増す。

見上げるうちにチョーク跡が目につく。大体のホールドとmoveを想像した。
(ちなみに、こういうラインは初登時苦戦する。私は。)

栗崎はどっかに行っったきり帰ってこない。
とりあえず登り出すことに。

仲間がいる日に一人で突っ込む必要もないので、下部が悪そうな「一閃 三段」を冷やかす。

いきなりmoveが出来た、けれどそのまま突っ込むという選択肢はなかった。一旦降りる。
丁度栗崎が帰ってきたのでマットをかり、その上部パートとなる「crazy for you 初段」からやることに。

まず出だしの地ジャンが怖い…。

さらには上部、全くホールドがわからず…恐ろしくなって左にエスケープし飛び降りる。

本当クレイジーなラインだこれは…。意を決して次の便で登ったが、一閃でまた突っ込まねばならないことを考えると気が滅入る。

気分転換を兼ね散歩することにした、その間に栗崎は「冒涜の虹」を。

〜しばらくして、栗崎のトライも落ち着いたところでいざトライ!
久々にスポットとマット移動を頼んだ。

流石に一度登っていると気の持ち方も変わる。
「一閃 三段」

にせよ怖かった。
これで完全に気持ちがきれた。この精神状態で「冒涜の虹」はありえない。

本来の目的の一つ、「冒涜の虹」の敗退を決めた。
帰り際、散歩中どうしても気になった岩屋で遊ぶ。

不思議なロケーションでのクライミング、実に新鮮で想像通り楽しかった。
大山岬終了!

すでに良い時間になっていた。

最後の目的、「松風」のある春野へ。
実は1ヶ月前(10月5日)のこと、この岩の前に虎ロープが張られている写真がsnsに出回った。今はローカルクライマーが詳細を確認しているようで一旦の自粛要請。私もそれに従う。
(ありがたい限りで……)

残念だが、こればかりは仕方ない。記念に見るだけでもと登らなくとウキウキしながら春野へ。
…すると、まさかの渋滞。。。

栗崎は言う、「これフェリー間に合わないすね」と。
私は返す、「まぁ冒涜の虹もあるしまたくりゃいいな。」と。

結果、栗崎の爆走により一本早いフェリーで帰ることが出来た。

。。。おい、春野よれたやん。

旅を終えた。
全てに感謝、四国地元クライマーに超感謝。

四国2「百と八つの流れ星と良い課題の概念」

ずっとやりたい課題があった。
きっかけは何だったか、もう覚えていない。

最近それら課題が網羅されているトポが販売され、すかさず購入。そのトポは読み物としても面白かった。ますますその岩の前に立ちたいという気持ちが強くなった。


私はいつも開拓が多いが、初登に強いこだわりがあるわけではない。ワクワクしそうな体験を求めると、いつも必然的に開拓に行き着くといった感じ。

今回は再登、ただこれら選んだ課題を前にすれば絶対に素敵な体験ができる、そんな確証じみたものが何となくあった。

「百と八つの流れ星」を主題とし、「冒涜の虹」「松風」目当てに四国へ発つ。


11月20日(四国2日目)
ほぼ寝れないまま通した初日の疲労をとるべく、この日はゆっくりめの起床。天気は…快晴!

行くぞ「百と八つの流れ星」

高知市内から車を走らせること1時間、岩が見えた。テンションが上がる。車を停め、道路脇を歩き、海岸に出て、岩に向かう。気づけばダッシュしていた。

佇まいがもう格好良過ぎる。
遠くから見ても近くから見ても格好良い。

下から見上げる、やばい格好良い。

テンション上がる。堪えきれずすぐに取り付きたかったが我慢、準備開始。シューズを出してチョークバック出してストレッチして…すると他のパーティも来始めた。

もう無理、ストレッチもういい、取り付く。

下部を爽快にとばし上部へ。カチは想像以上に悪く、一瞬たじろいだ。右も左も悪い。安定して手を離せるポジションを作れず…次の一手はデッドになる。

これ、過去下地悪かったんだよなと下を見ると…完全に砂地。どこでも落ちれる事を確認して動く、その先は……。マントルを返しリップに立つ。

衝撃的だった、
こんな完璧な課題が存在するなんて。


私にとっての良い課題の概念が根本から覆った。今まで一番良いと思っていた課題は「繊月の如く」だった。
(↓繊月の如く)ー

自然の作り出した形状に、クライマーのみ通行可能な一筋のライン。「繊月の如く」はもはや奇跡だと思った。ただ…ずっと感じていたもの足りなさ。

それがはっきりした。

我々はクライマーだ、造形が美しかろうがそうじゃなかろうが、それを登っていて楽しいかどうかが一番重要で。
繊月の如くは単調で、登っていて面白いとは言い難い。

それに比べこの「百と八つの流れ星」は…。
衝撃的であった。


仲間のトライを見届ける間、周辺の課題を隈なくやった。

二回で書き終える予定が文字数が多くなり、続く( ̄▽ ̄)

四国初日、仁淀川にて

ずっと登りたい岩があった、しかも珍しく誰かに登られている岩で。
四国に行こうと思ったきっかけとなった岩…。

そんな話はまた。

11月18日(日) joyを少し早く閉めさせてもらった。

深夜にフェリーを使い四国入り。

栗崎の爆走により、真夜中に仁淀周辺着。
予定では広場にマットでも敷いて仮眠するつもりだったが…まさかの雨。

仕方なく車で朝を待つことに。

そして7時、待ちに待った太陽が!
現れない!!
雨、、、

晴れないんだけど。

とはいえやる事もないし小降りになったのでエリアに向かう。今回は初仁淀、オススメされていたフューチャーエリアに行くことに。車から降りると、身体はバキバキ。栗崎に至っては一睡もできなかったらしい。あーあ。。

エリアについても雨は止まない。

多少気になっていたロマンチック野郎の敗退を決めた。
そもそも取り付きのジャンプがやばそうだ。


恐るべし初登者の想像力。
このラインを成立させることが出来るなら、うちらのエリアもいろんなものが出来そう。帰って見直すことを決めた。

10:00 雨に影響なさそうなライン 「stoicism 三段」をやる事に。
地ジャンではじまる気持ち良いライン!


一手目が乾いている事が確認できたので決めにかかる。濡れたリップがかなりやばかったが、何とか登れた。

次!
「low start 4段」をやる事に。顕著なアンダーからはじまり明瞭に続いた細かいホールドを頼りにさらに顕著なクラック、ようはstoicismのスタートに繋げるライン。

この2本は確かに同じ線状にあるが、どちらも特徴的でバリエーション感はなく気持ちいい。下部パート、最初にやったmoveがいきなりはまりstoicsmまで繋げることができた。

気も乗ってきたので繋げに入る。

1便目、
核心2つがすっきり決まりこのまま登りきりたかったが、欲が出て濡れたリップに心積もり甘く突っ込んでしまった。
リップ初手で弱気になってしまい、適当に出して落ちる。

あーあ、繋げ1便目で良いとこまで行って落ちると大体ハマるんだ…と、内心凹む。
案の定、その後しばらく下部突破出来ず。

どうせリップもビチャビチャなので、30分程度フラフラする。丁度その頃、別組みのクライマーがエリア入りしたので絡む。聞くと定期的に仕事の依頼頂いている福山のジム(ココペリ)の常連さんらしい。縁って面白い。

12時あたり、乾いた頃だろうと再開。

Stoicismの一手目のガスの入りが悪かったがうまく現場処理できリップへ。
すると…さっきよりコンディション悪い!!!
これが染み出しというやつか、何て思ったりもしたがもう落ちたくない。

幸いガバまで掴んでいたのであとは何とかなる。
濡れたリップにスメアしたくないので、膝を使う。こんな時はゴムより生地の方が効く。
(たまたまだがguのデニムクライミングパンツはフリクションがある。)

何とか登りきることが出来た。


午後からは栗崎のトライを見たりココペリクライマーと絡みながら、乾いてそうな岩を片っ端から登った。

でかい岩の目立つエリアではあるが、小さい岩も結構面白かった。
ロケーションも良いし、のんびり一日みんなと過ごすには最高のエリアだと思う。

栗崎も落ち着いたところで移動。少し登り足りなかったので沈下橋エリアへ。

風情もありつつどことなく寂しげな谷…。
橋から見渡すと下流の良さげなフェイスに目が行く。

案の定、中々良いフェイスであった。
苔のついたホールディングに馴染まず少しハマったが、何とか登れた。

途中の中州で昼寝していた仲間を起こし、仁淀を後にした。


夜は全てお任せだったので、ついていくがままに。
高知の夜を満喫出来たと思う、感謝。