「八面山★★★一部2000」カテゴリーアーカイブ

八面山 三光 四段 10/11初登

降り頻る雨の中、岩にへばりつく人たち。
私は店番があり昼前に帰ったが、聞くと終日岩を登っていたらしい。


10月上旬
遠方の開拓者が遊びに来てくれた。半日だけ私も休みをとり岩で合流。

明らかなる雨、誰が空を見上げても…いや見上げるまでもなく雨だと言うだろう。
そんななか気にせず登る人たちにつられ私も岩にへばりつく。

本当に楽しい時間だった。


10月11日
余韻に浸りながら再訪。

セッションをきっかけにムーブができていたバリエーションを登る。

「北風と太陽 三段」のロースタート。
ロースタートながらオリジナルパートの強度が異常に高く、この課題がこのラインのメインになるのも何か違う気もしたので

あえて、北風と太陽のロースタートではなく「三光 四段」とした。

三光
…もちろんこの地の住所、三光村由来でもあるが
三光とは月、太陽、星のことらしい。

月に叢雲…、北風と太陽、右にもう一本projectがある。
是非とも欠けたもう一つを。

 

 

北風と太陽/月華ライン図

3月28日 第三戦

箭山のハングの後は月華の岩へ。

道中、溜池の岩が気になり皆を呼びとめた。少しだけやってみることに。

ランディングは濁った浅瀬、流石にロープを張ろうとリップまわり込んだがイバラが酷く大苦戦。二人がかりで何とか突破し軽く掃除。大幅に時間ロスした。

私はロープを持っていなかったのでヨータが下がる。どうも想定より悪いらしい。棍詰めてやらねばどうにもならないそうでこの日のトライは諦めた。そんな頃ローカルジム「EASY」のオーナーヨッタケさんも合流。

16時過ぎ、ようやく本題。月華の右カンテ。

フェイス中央の顕著な弱点をダイレクトに通る「月は叢雲花に風 三段(平嶋元初登)」に対し、一見登れるかわからない露出したカンテ。

日暮れが近く早々に取り付く。

核心はカンテからフェイス中のガスに入るパート。

4パターンほどの可能性を感じ順に試す。ヨータは早い段階でシーケンスを絞っていた、そして突然核心をとめた。

上部も悪いかと思われたが、気合い感じとれる登りでそのまま登りきった。私もその次のトライで登る。呆気ない終わりに二人唖然とした。

北風と太陽 暫定三段 (初登 片山陽太)

下部が難解でテクニカル。その分わかってしまえが強度は感じず登りやすくも感じた。もしかしたら二段くらいかもしれない。月華の真っ向勝負な感じと相待ってむしろ良い感じかと。

今回このラインを見上げた際うっすら着手痕を感じたので、やっていそうなクライマーに連絡しつつ一応snsでの呼びかけることに。

とはいえ内心ここに取り付く物好きなどどれほどいようか?なんて思っていた。

いざ蓋を開けてみると…予想を遥かに超えた数の連絡が。
「おおお!!!」
ほんのり感動した。

その後しばらく待ったが登ったという話は聞かないのでおそらく初登だと思う。

あえて強点をつきランジを決めた「箭山ジャンプ」
可能性の確認にロープを出した「溜池の岩」
明瞭なラインに不明瞭なシーケンス「北風と太陽」

岩を前に
どう初め
どう進め
何を求め
どう終わらすか

終始そんなことを考えさせられた1日だった。
楽しかった。

と思ったが…朝一projectにド敗退かましていたことを思い出し微妙な気持ちに。。。
忘れ去ろう。


北風と太陽のライン図

箭山ジャンプ

3月上旬のとある雨の日、長い間出来なかった一手が突然とまった。生憎、リップが濡れていたため登ることは出来なかったものの
「これは登れる」
そんな感覚が強く残る。

それ以来、いつ登りに行けるかタイミングを見計らっていた。


3月28日 昼過ぎより八面集合。
早起きをし、集合前に寄り道をしチャチャッと登ってしまうことに。

朝起きて指先を見ると…まだ赤く、節を曲げれば軽く痛む。ハードなセットの疲労が癒えていない。どことなく感じる倦怠感。

それでも行く。ダメだとわかってても、極稀に良いこともある。ホールドに触れるとすでに痛い。それでも離陸、やはり痛い。

核心は初手、そこされ頑張れれば乗り切れるかもと1時間だけやる。

そして、可能性など感じることもなく指先裂けて終わり。
ダメだと感じ普通にダメだった。

薬局で軟膏を買い集合場所である八面を目指す。

 

八面山
年始に公開した箭山のハング。

集合時間に少し遅れて岩に着くと、すでにコニタンがへばりついていた。

私と同じ頃に着いたヨータと空身で箭山ハングの右側を観察。
「格好良いランジ決まりそう、ここ」
「マットがないと辛いね」
なんて話しているうちに、コニタンが目当てのラインを登りきった。

ここでの目的が達成されたのでエリア移動することに。車までマットを運ぶのを手伝う。

マットを担ぎ気付く。
「ん?というかマットあるならできるんじゃない???」
そう思い立ち、箭山右端をやる。

ランディングがそこそこ悪く、マット一枚だと少し緊張したが爽快に登ることができた。

「箭山ジャンプ」

グレードはよくわからないがv5〜6くらいだと思う。

月華の岩へ……
(続く)

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箭山のハング「右のライン図」

 

 

【八面山】箭山のハング トポ

(先に、開拓公開いただいたサモハンさん並び関係する方々へ最大限の感謝を。以下、本題のトポに於いて敬称は略す)

2000年に公開された八面山ボルダー。それから少しずつ新たな岩やエリアが開かれ、今なおも成長している。


イチイカシ林入口のボルダー群。

2019年にサモハンにより「いぶき v8」などが登られその後すぐに公開。
初登から3年近く経った今でもくっきりとチョーク跡が見られる、というよりホールドにチョークが積もっているほど。人気具合が伺える。

今回はいぶきの下にあるハングの情報。
ということでまずはいぶきの情報を今一度おさらい

(掲載許可いただきました。)

箭山のハングは、いぶきの岩から緩やかな崖を見下ろせば確認できる。マットはなければ徒歩1分程度。

2021年12月31日 左のライン「箭山のハング」(松井初登)。
2022年1月31日 バリエーションの右抜け「YAYAMAgioia」(田嶋初登)

以下、その詳細。
自己責任の上でのトライを。上部の若干の脆さ、段差のあるランディング、後ろの石に気をつけたい。

八面山の山中に点在する無数のボルダー。その多くが傾斜80〜120°。稀にある傾斜の強いものの大半はバルジ状になっている(※公開されているエリアに関して)。

箭山のハングはこの地に珍しい一枚ものの前傾壁。

この地を愛する方々へ、また新たに素晴らしい体験ができるよう願い…。

 

(動画)ヒナタ八面で登る

先日の八面山

ヒナタのクライミングシーンの動画です。アグレッシブな彼らしい登り、クラシカルなラインでも順応しています。

Ksds v8(初段/二段)

八面山では数多いv8〜9。比較的クセのない一本。

Stinky direct v8(初/二段)

人気課題、スティンキーのダイレクト。八面きってのハイボールではあるもののランディング良好。

ホワイトラングlow v10(三段)

人気課題スティンキーの左。ホールドがえぐく人を選ぶライン。

他にもガシガシ登っていましたが、バタバタしていたのでこんなところで!