「RockPath」カテゴリーアーカイブ

波打ち際のルーフへ……

斜面をトコトコと降りて行く枝村さんについていく。
磯まで降りても全容は見えず。
岬を回り込んだところにそいつは存在していた。

20140627-181950.jpg
湿気と暗さで威圧感が増す。
時折、波しぶきがあたる。
目が馴染んだ頃、一気に不快感が吹っ飛んだ。
これは魅力的な岩だ!

枝村さんも相当久々に来たらしく、来る前は登れるかどうか迷っていたのが嘘のようにバタバタと準備。

割れたサッカーボールのようなフェイスが完全に倒れかかっている、
その一番美味しい面を登った。

20140627-184753.jpg

緩いところでゴールキーパーばりのダブルダイノ課題を仕留め終了。

混乱したドラえもん状態。

Jun.23
起きて外を見ると、雨が降ってない…
仕事をしようと思っていたが、仕方なく岩場整備へ。

1時間かけてついた先の岩はビショビショ。
仕方なく周辺を1時間ほど見回る。
茂みに残った雨の雫でかなり濡れてしまった挙句、たいした岩はなかった。
というより、最近登ってきた岩のクオリティが凄すぎて多少麻痺してきた。

とりあえず車で着替え移動。
時刻も正午を優に超えていたので、道中既存のエリアで軽くアップを済ませる。

そして空前ルーフへ。

20140624-184225.jpg

何度来てもランディングが崩壊しているので整備から…。
今回はようやく登る時間を作り出すことができた。

いざトライ。
ルーフの課題は難しい、twittarにも書いたが、引き出しが増えた分迷いも増す。
引き出しから様々な物を乱雑に出し、それを組み合わせるがうまくいかない。
4時間打ち込んだ末、ようやく形が見えた。
4時間…4手に、だ。

もう少し解析を順調に済ませたい。
岩場での自己に合わせた解析は得意だと思っていたが、自惚だった。
人工壁での課題作りの際も、もう少し研ぎ澄まそう。

ズタボロになった全身をひきづるように最悪のアプローチを帰る。

20140624-184940.jpg

放浪カモメ

Jun.19
最近はトレーニング時期と割り切っていた。
そんなフラストレーションの溜まる中、嬉しい誘いを頂いた。

というわけでLightfootwork枝村さんと糸島へ。

まずは糸島代表格のビーチ付近、雨上がりで湿気がある。このエリアでは珍しいとのこと。
糸島一乾きの良いエリアでこれなら、唐泊はもっと際どいだろう…。

20140620-204400.jpg

まずはこれ。絶妙な左手のスローパーとランディングが相俟っていい感じ。

そしてこのエリアのシンボル。

20140620-205023.jpg

2005年5月、枝村さん初登 放浪カモメsds

小さいポッケの中の水晶の保持、
抑え込む力(もしくは背筋)、
そして一番はスリッピーなフットホールドの処理。

2パターンのシーケンスを見出し、最後の最後まで悩んだが、1時間打ち込みの上選択したのはmove強度の微かに低いが足運びの多い方。

12時に移動を決め、ギリギリで成功した。

20140620-205717.jpg

登った後見返した指先には血が滲んでいた。
強度、内容、ロケーションの兼ね備わった課題、
多少エッジが鋭いことを差し引いても有り余るクオリティだと思う。
こいつを9年前に完成させていることが凄い…。

放浪カモメ 第2登 体感v10

ぎりぎりまで付き合ってもらった後は探索探索で、
夕方辿り着いた先は、振り出しに戻り先ほど滞在した海を見下ろせる山の上。

20140620-210435.jpg

そして二人で見出したラインは…斜面の中にある綺麗なフェイス。
アプローチの藪をねじ伏せるが相当悪い、このメンバーで苦戦するとは。

さらに到着してからも一筋縄ではいかず。
斜面に見えていたが、藪を払ってみると垂直の段差、下手すると相当転がる。
一大事にはならないとしても痛いはず。

20140620-211350.jpg

少しやって意見が一致し撤収。
こりゃやりすぎた……。

この時点でもうお腹一杯であったがさらに魅力的な岩を発見。
こうなったらやるでしょうという意気込みで。

そこそこ打てば登れるだろうという見込みも甘く、
これは気持ちの良い敗退!

20140620-211723.jpg
確実にテクニカルないい課題になる予感、
シーズンにまた。

クールダウンとも思ったがワークアウトぎみなので撤収。
枝村さんありがとうございました。

〜その後mywayへ。
しゅうじが相変わらずえらいたくましく、2段まで6本残し本当に終了。

梅雨の晴れ間に

Jun.12
梅雨にも関わらず、何故か晴れるので仲間と岩へ。

20140613-175124.jpg

濡れたアプローチが多少気持ち悪かったので、快適さを求めて整備。
整ったところで目的のエリアへ。

仲間はターゲットを定めていたので、私はその周辺で探す。
以前目をつけていたルーフをやることにした。
ただ、下が川なので適当に石を投げ込んで下地を作る。
そうこうしてると仲間も手伝ってくれ、まさかの落ちても安全な課題となった。

20140613-180108.jpg

その後、そのラインはルーフを豪快に登る素敵な課題となった。

20140613-180502.jpg

真空v8

ちなみに下地整備中どけた倒木の裏から魅力的なハングが出て来て、そこをtakが完登。

20140613-180801.jpg

アルペンローザv5、sdsも質の高いv7。

20140613-181123.jpg

クリはこのエリアがはじまった時にサトと見出したラインを瞬殺。
森の心v4。

追記、そういえばこの後、クリは別のprojectに打ち込み。その間、真空のバリエーションを完成させた。

20140613-184219.jpg
進撃のぽv9

落ち着いたところで山側に移動。

移動が中々ハードで、暫し休憩した後、私は前回のproject。
確実に登れる道筋が、キーホールドのカチガバが吹っ飛ぶことによって微妙にリスキーなラインとなった。

20140613-181527.jpg

身体のコンディションも万全ではないため潔く敗退を決め、皆も終わっているようなので撤収。

この日のyoutube動画リンク

竜体のシンボル、世去れ龍

ある程度、上部が悪い事は掃除した時点で分かっていた。

壁の中で硬直する、足下5m以上…
分かっていた、最後が悪い事は……
だから最後のガバをデッドで狙うポイントまで来たら、クライムダウンをしようと決めていたのだ。
しかし降りれない…

20140611-203040.jpg

高さ8mのボルダー、
リップ手前、悪いホールドが3つ並んだ先にガバ。
少しづつ攻め、それらのホールドの掛りを確認した後に計画を立てようと決めた。

何便目かで核心の二つ目のカチまで到達した。
ヒールをかけ次のスローパーへ。
届いたはいいが極めて悪い、
次のガバもブラインドとなっており見えない。
やばい…
クライムダウン、そう思ったがヒールの解除が出来ない。

飛び降りようと思い、下を見るとかつて体験したことのない高さ…。
下部が簡単すぎ、高度に気付いていなかった。
そして安易に解除できないmoveを選定してしまった。

進むしかない。
〜〜〜

20140611-204300.jpg

6月8日、竜体山。
初心者の案内をある程度見届けた後、秋にやろうと思った昇竜の岩へ。
相変わらずでかく傾斜もある。脆いのが難点だが、今日はロープを持ってきた。
この岩をはじめて見上げてもうすぐ10年…。
下から見上げる景色は変わらないが、ようやくイメージができるようになった。

早速整備に取り掛かる。
奥の松をメインに支点をつくる。手前の松は全く信用できないが、奥の松だけではロープが稼働しすぎふられて危ない。スリングの長さを調整しシステムを完成させ下降。

案の定結構な浮き石が存在した。
ひたすら落とし、残ったホールドで辛うじてラインになることは感じた。あとは実際moveを起こしてどうなるのか。
作業終わり頃、ロープがクラックにスタックしたので慌てて降りる。
ついでなのでロープを抜き、マットを敷いて早速トライすることにした。

20140611-205519.jpg

move選定のためまずはホールド確認に便を出す。
数便のトライを重ね、核心最後のホールドが確認できた
が、降りれない。

moveはシンプル、
ただ、それはブラインドのガバを狙いにデット。

正直、大怪我は間逃れないと思った。
落ちないという自信、
なかったかと言われたら嘘になる。

ただ、100%の成功が確約されない動きをこの高さでしたことがない。
ガバがどんな状態で効くのかもわからなかった。

結果は、
特に何も問題はなかった。

思ったほど反動もつかず、ロックぎみに捉えることができ、そこからのマントルも非常に単純なもので何の感情も起きなかった。

岩の上で立つことはできなかった。
倒れこむように寝そべり、ただただ振り返る、
生涯で最もやばかった瞬間を不意に迎えこなしたことを……

少し経って冷静に何を成し遂げたのか考える。
このエリアの最初のprojectが終わったのだ。

が、特に何も湧き上がるものはなかった。
狙ってなかったからであろう。

こんな状態での完登ではグレードが全くわからないので、
上に残したシステムをリメイクしトップロープができる状態をつくった。

みんなにしてもらう。

20140611-211039.jpg

20140611-211101.jpg

幸い今回私以外にビレイできるメンバーがいたので私も再度登る。今度は紐付きで。

20140611-211212.jpg

非常に快適で素晴らしい課題、
前半はやはり5.10、リップ前の5手とマントルがv7。
ようはあの高度で初段をこなすということ。

結論は
私のしたものはボルダリングではなく、フリーソロであった。

ロープの整備は明らかに必要であった。
それを考えるとスタイルは完璧であったが……。
今やるべきであったのだろうか。
答えが未だ出ていない………。

世去れ龍 v7(5.12) 初登