「RockPath」カテゴリーアーカイブ

嶺霜など

11月5日

午前中用事を済ませ、午後から軽く岩へ。この時期に軽くというのも珍しい、というのも最近詰め込みすぎて腰を痛めてしまった。
クライミング以外で故障をするなんて本当にバカらしい。

何はともあれ先日ボブが無事初登を成し遂げたラインをやりのいくことに。
ちなみにこのライン、仲間とセッションの末登れたようだ。

前回、正面のラインはまだprojectだったので側面のラインしか登っていなかった。
今回は正面の一番美味しげなライン「嶺霜」を。

暫く観察…どうもヤバい気がする。
moveの強度的にはそこまで問題ないように思えたが、前半はどうしても下にある岩の上に落ちそうな気がする。後半もランディングがやや斜面なので両足同時着地が難しげ…。

ダイナミックなmoveになるイメージが強くやめようかとも思ったが、とりあえずスタティックシーケンスを探ってみることに。

普段の状態であればポコポコ飛び降りる所だけど、久々慎重に…moveと着地を確かめながら進めた。
30分近くかけ何とか登ることが出来たが、たまにはこういうクライミングも悪くない。

嶺霜 体感v7(初段)

その後は側面のバリエーションをやったがどうも感触悪く繋げきれず。
夕方、仲間が登ったいくつかの課題とprojectを登り撤収。


⬆︎らしくあれと v6(一級)


⬆︎角ばった尻 v8(初/二段)

感傷主義

随分大昔に見た岩達…
山歩き30分を経て対峙し、意気揚々に取り付いたルーフで蝮が足に絡む。

違和感を感じた瞬間、ルーフから勢いよく足を引っこ抜くとそのまま蝮もとんでいった。
心折られ、この日はこのまま何もせず…。再び訪れる事もなかった。


時が経つ。
蝮のハングの少し手前に林道が出来ているのは聞いていた。ネックとなるアプローチの長さも解決、だがどうも行く気になれず。

2018年10月、とうとう仲間らが偵察に。送られてきた写真はとても魅力的。
再訪を決めた。


10月22日
昼過ぎより時間が出来たので行ってみることに。かつて私が見た稜線の下の谷であった。岩のいくつかは魅力的だが全体的にこじんまりした印象。

一番魅力的なハングは、仲間がやりかけていたのでやめた。なので脇のフェイスを。v6あたりかと思って取り付くとどうもホールドが悪い。やっとのこさ核心だと思っていた中間パートができた。下部をやると、さらに悪い…。

ホールドもmoveも明瞭、もはや保持全快でやるしかない!
指皮裂けるのも早そうだったけど、それより先に登ることが出来た。

感傷主義 v9(二段)
もしかしたらもう少し悪いかもしれない。時間はあったが疲労を残したくなかったので早めに撤収(翌日から福山出張)

キティズハウス

10月18日

アステラスが登れた後、時間はまだあったので近くの岩を。

来るたびに何となく登れるんじゃないかと思っていたハング中央ライン。
まずはリップ掃除。
約10年前一度掃除したのだがその痕跡は一切見当たらないほど自然に還っていた。とはいえ10分そこらで終わりトライ開始。

想像していた通り、離陸する際のカチがかなり悪い。
何とか離陸したところで初手のカチとりのモーションが微妙で足がきれる。何とか足を残そうと工夫するも上手くいかず。

すると雨が降ってきた。
思えば天気予報など見ていなかった。

どうするか…
工夫も面倒くさくなったところだったので突っ込む事にした。

5便目あたりで何とか初手を決め、そのまま2手目のリップも成功。上手いこといったものだ。

キティズハウス v9/二段
ほんのり時間も余っていたが、これ以上やると店番に支障をきたしそうなので撤収。

そういえば岩の温度が下がって来た。その割に手の温度が高く、ブーストやRXメインだと保持してしばらくするとチョークが玉っぽい感じになる事に気付いた。こんな時こそBlackがよく効く。

アステラスの駐車場で

橙色の世界の中で、2人長らく話し込んだ。
何を話したかはもう覚えていない。

遠い日の記憶。
だだっ広いアステラスの駐車場を包む橙色の光は、今尚鮮明に残っている。


最奥projectと発見者の話は今回は略そうと思う。(書き出すと悲しくなるので)

10月15日
登れるという確信はあったものの、move確認のトライでマット位置にヘマを犯してしまい前腕を強打。実質僅か2便で挑戦を終わることとなる。

10月18日
無事に登りきった。登れることはわかっていた。いつも感じる安堵感や達成感はほぼない、理由ははっきりしている。

過去の自分、
「この岩は不可能すね」と一言で返したあとの野下さんの残念そうな表情…
それを感じ取れていたなら、もう一度見上げて見ればよかったじゃないか。

あの時の期待に向き合わないといけないのは、やはりあの時だけだったのだ…。
刺さったものは結局抜けぬまま。


joywallがまだプライベートウォールだった頃、この岩の発見者であり開拓者、故野下善秋氏
もたまに遊びに来てくれていた。

そして氏と話し込む場所は、何故か決まって近くの温泉施設あすてらすの駐車場。岩の話や開拓の話し、今後の目論見などを話してくれた…。

名を「Usterrace(明日照ラス) V12/四段」とする。

夕方、通り雨が過ぎたあと美しい夕日を見た。
とても美しかったけれど、あの日見た橙色の空はもっと力強かった。

乾いた夕陽が見たい。
野下さんと話したい。

動画
Youtube

竜体山案内と負傷

10/15(mon)

今日は自分のクライミングが目的ではなく、関東のクライマーと岩へ。
前々から平嶋元に案内を頼まれていたので、たまにはしっかり為すべきことをやらねばと…。

どこがいいかと考えたが、結局いつもの竜体山。

思えば自分のクライミングで通い詰めた10数年前から、
色々お世話になっているエリアだ。

途中のコンビニでゲストと合流、
実はしっかりと話すのははじめてだと思う。
ゲストは全国的に名を轟かせているであろうベースキャンプクライミングジムのインストラクター。

私の盟友達と知人なので、初めから特に心配はなかった。

しっかりとしたクライミングスタイルを持ったゲストに安心しほぼ放置。。。

話してて感じたのは、
謙虚さの奥に見えるクライミングに対して芯の強さ。
九州でもガンガン攻めれるといいなと、勝手に応援する事にした。

応援すると書いておきながら、
ここから矛盾した行動に走る私だけど…。

あまりに天気が良すぎる、
岩のコンディションも最高すぎる、
身体もよく動く。

ただ、何故か指先の感触のみ異常に悪い…
(実は先週末から。)

ゲストのクライミングの合間にコソコソと登る。それなりに難しい課題をやっているうちに指先のコントロールも出来だした気がした。
…いけんじゃないか?

…心が揺れる。
結果、ゲストにオススメの課題情報だけ投げ渡し、
「ちょっと夜から仕事があるので」
と予定より1時間早く撤収。

そして、
何故か私はprojectの前にいた。

1時間だけトライする事に。
1便目、予想外に良くできラスト一手まで攻めるが指先がすっぽ抜けそうで怯む。
結果、距離足らずで足がきれ落ちる。

2便目、がっつり捉えたと思った核心一手目がすっぽ抜け
マット外に落ちる。

前腕を下の岩で強打、悶絶。

痛みは引かず、ホールディングを確認したら「引っ掛ける」「握る」は問題ないが「つまむ」と痛む。我慢してもう数便やったが全然駄目。
実質わずか2便で打ち止め……。
こんなことなら竜体山で楽しく登っておけばよかった。

という事で少し早いが、その後の出張キッズレッスン(小国)に備えた。