被ったフェイスのハイボール。左端に一本のライン、碧の同盟。中央の可能性とはなぜか向き合っていなかった。
5月30日
Kさんたちから連絡がある、リップ付近のガレガレの浮石を落としたと。
動画を見てドン引きした。想像を大幅に上回る範囲が浮いていたようで、かなり激しく落ちていた。(k夫婦ありがとう!)
状況が変わったということで気になるのはラインの可能性。どうも中央にガバが出てきたらしい。
もしや新たなラインができるのではないか?!
翌日、早速出向く。
冬でもなく春でもない空気。
春はまだ緑も薄く陽も入る。乾いた地面を歩くと聞こえてくる葉っぱがパリパリと砕ける音がとても心地よかった。
今回は緑の世界が広がっていた。初夏の空気。緑が濃くなるとこんなにも陽が入らなくなるのかと少し驚いた。
緑の世界の中で相変わらずの存在感を示す巨石。
スタートの棚からリップのガバにランジできれば格好良いラインができるのでは?そんな期待も、対峙した瞬間不可能だと悟った。
ランディングも悪いがそれが原因ではなく、そもそもリップまでが物理的に遠すぎる。
見た瞬間諦めたものの、そもそも碧の同盟の左、ようはフェイスのど真ん中に弱点を感じた。
軽く掃除をしやってみる。すると、ラインになっていることがわかった。
こんな素晴らしいラインを見逃していたとは…。
一見、というより一握りしてもホールドと認識できないようなアンダーを効かせにいく。
壁の形状がいい仕事をした。身体を引き上げたら効いてくる。
足を棚まであげれな何とかなるだろうと思っていたが、どうしても上がらず。
随分時間をかけ、何とか足上げシーケンスはわかったが実はそこからが核心。
アンダーを完全に効かせるためには つま先、腰、上半身を順番に整える必要があり、その行程が実に渋い。
そして全てを整えないと届かない位置にある次のホールド。なんとよく出来ているんだ。
その一手、この日成功すると思っていなかったが、ちゃんと集中すれば捉えることができた。そのまま完登。
スタンドスタートでv10(三段)くらいだろうか。内容、風貌ともにすごくいいのだけれど、下地がかなり悪い。
せっかくなので来シーズンのために、完全体である左下sdsをやってみた。
流石に手数が多くなると指先がぬめる。良い時期にやればいいかと構えてみたものの、やれる範囲で頑張ろうとトライ。
核心部、着地で吹っ飛ばない程度の体勢が整えば、気持ち入れて一手出してみようと。
その瞬間が訪れ、一手出してみる。何と捉えてしまった。
カナリア v11(三段+)
今回は条件が悪い割に本当に良く出来た。
15時すぎ、まだ時間はあるが流石に疲れた。kさん夫婦がまったり整備していたコダマの森で軽く登り撤収を決めた。
コダマノヘヤ v7(初段)