そして勿忘(黒い風dp2日目)

3月25日
ランジする覚悟を決めて「黒い風dp」へ。

ランジまでの導入は前回完全に自動化していたので完璧。
軽くとびはじめ着地の仕方を探った。

気持ちも動きも準備が整ったところで、本気でいく。
右手のカチを離したら相当吹っ飛び。そこだけは注意し、あとは思い切りとび!

1便目、リップ手前まで来た。一呼吸し、いざとばん!
勇気を振り絞り思い切り!!

右手がきれた!その瞬間、左手がリップにどれだけ掛かろうとも落ちる事は分かっていたので着地に備える。
準備が早かったためか、
「やばい」
そう感じて1秒近くあった気がする。

真下にはマットがないガレ場。どの石に落ちるか決め、つま先か踵か迷う。そして踵を選択。

衝撃は思ったほど強くなかったがその光景が強烈すぎて、やってしまったないう感覚が未だ抜けない。

シューズは案外簡単に脱げた。踵が痛むもののやばくはなさそうで、ひとまず安心。完璧に決めたつもりだが、捻った気もするのでテーピングで補助する事に。

暫く待ってみたが大丈夫そう。今日を逃すと今期、メンタル的にやれない気がした。再開する。

マット位置は変えたのでもう大丈夫、だけどリミッターが入り何便かは飛び出せずにいた。その間もあえてクライムダウンせずとび降りてみて着地確認。

30分くらい使い馴染ませる。大丈夫、いざ本気でとぶ。案の定吹っ飛んだがマット位置完璧で何とかなった。

時間はあるのでゆっくり攻めた。しばらくして、右手カチが異常にしっくりはまる便がくる。
スタティックに出そう、ということでリップ手前膨らみに左手を伸ばす。

思いのほか、体勢が保てていた。
実はトライ初期に試し、あまりに捨て身っぷりで早々に捨てたシーケンス。成功したときのためにその後の足位置や組み立ても頭には入っている。何と、そのまま自動的に身体が動いてくれトップアウトすることが出来た。

勿忘 v11ー12(三段-四段)
突然登ることができた。

思えば、とぼうと思った地点から4手も増え、結局とばず終い。ブランクに感じていた箇所は全然ブランクじゃなかったという事だ。傾斜120度あたりの可能性を知った。何より怪我なく登る事が出来て良かった。

しばらく休憩し、長いアプローチを帰る。道中、登れる前は何ともなかった足の痛みを感じた。
※3月29日現在、踵の痛みと両足首のわずかな違和感(捻挫)は残るものの順調。


この岩は野下さんが初めてjoywallに来てくれた時に教えてくれた岩だったよう記憶している。その時は、林道の駐車場で前歯を折る失態を犯しあまり良い印象はなかったが、繰り返し通うにつれ、今は訪れる度に安らぎを感じる。

3月29日は野下さんの命日である。

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