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トヤマワキにて

少し前の話だが、10月は雨が続いた。
晴れた日が来ようとも、目的の岩は濡れたまま乾かず。

仕方ない話だが心に栄養を、
ということで山の上に見えている乾きの良さそうな岩を登ることにした。

梅雨前見に行き、山にいた人に話を聞いて登れそうな岩をピックアップはしたもののアプローチ40分となかなか足が向かず。
こんな機会でなければ行かないであろう。

気持ちの良い道を40分歩く。
丁度、測量をやっていたので挨拶をし少し話すがやはり近道はないらしい。

やっとこさ到着。
そそくさと登る。

崖の上のクラック

高さも適度で気持ちよく登れるのだが、どれも乗っ越しが悪く怖い。
リップ付近のカチは脆く吹っ飛びそうで、嫌々ながら形状フル活用しマントルを返した方が幾分マシだ。

簡単なのをいくつか登ったところで難しそうなラインを見つけやる。
足の位置とホールドの向きがどうも噛み合わない。
掃除しながら色々やっていたら良いシーケンス発見し無事登れる。


ペニョ V8

そして本題のハング。リップランジ課題。
これが目的の岩であったのだがマットを敷いていざトライして気づく。
無理。

仕方なくカンテに逃げて登る。

エイライト V8

あとは優しい課題を登り散らかして撤収。
長雨の中、丁度良い気分転換になった。

動画

感性磨き足らず,迦具夜比売命V12

梅雨前、ふと思い出し庭先岩へ。
2014年に風林火山V10を完成させるわけだが、その課題はハング中のかなり悪いポケットから背伸びスタートではじまる。
ハングの付け根にシットダウンではじめれる明瞭な大穴があり、そこから抜けまでホールドが続いていることは当初から気づいていた。
ただ、歯がたたなすぎてその時出来たのが風林火山だ。

もちろん風林火山完成後、完全体もトライしたが全然勝負にならなかった。

(写真 風林火山初登時のもの)

久々にやったその課題、どんなものかワクワクしながら取り付き、その日の内に全moveが出来た。
推定V13。
秋に入っての本格トライに向け、梅雨明けからmove練習するために通うことにした。

夏中に二回。
10月に入っていざ勝負すべく機を待ったが長雨で行く事すら出来ず。
一度だけ行けたその日も気温28度と、条件は悪かった。

短いハングながら手数にして15手、継続して続く悪さに対し気温が高すぎる。
スローピーなリップ帯に突入する前になんとしてもチョークアップしておきたいと、
色々試したが何をやっても駄目。

諦めて突っ込むがそれでも駄目。
この日は諦める。

〜11月2日
ようやく乾いているこの岩を見ることができた。
ただ気温はどうやら25度近く上がるらしい。
アップで風林火山をやって、いざ勝負。
調子が上がってきた3便目で初めて最大核心のスロット狙いのクライムダウンに成功した。
ここから足ブラに耐える、右手のたるいリップは抜けなかった。
しかし何故か左手のスロットがすっぽ抜けた。

落ちる。
落胆がないと言えば嘘になるが、それよりも勝機を見出せた興奮の方が大きかった。

早く登りたい…気温もあがってくる……
少し焦ってしまった。
休憩時間30分で次の便、全く回復していなかった。
この便で力を使い果たし、それ以降どれだけ休んでもいいトライはなかった。

シーズンのはじまりは、毎度思うが勝負勘が鈍っている。
勝機に満ちていた一日だっただけに4便目のミスは良い教訓となった。

〜11月6日、晴れが続く。
流石に推定V13,勝機の見える課題にしてもプレッシャーが半端ない。
登れない可能性も高く、道中そわそわしてしまう。

この日の予想最高気温は23度。
アップし1便目、スロットに指が入らず落ちる
そこまで寄れてはいないが攻めて7便くらいは出したいので40分近く休み、2便目。
スロットに指が入らず落ちる。

…前回散々寄れている状態でもこのスロットどりまでは数度到達したのだが。
ふと、右手側のフレアしたクラックに親指突っ込んで拳を握ろうとするとガストン気味には効くのを発見した。
試しにバラしでやってみるとかなり良い。

風林火山のパートのmoveは思考の余地なしと勝手に思い込んでいた。

これで確立の悪いスロットどりをせずに最大核心の足ブラに突入出来る。

勝機は大幅に増した気がし、気持ちにも余裕が出来た。
一応1時間程度休み、翌便。
心、軽快に取り付く。

フラレもジャムがバチ効きで、落ちる気がしなかった。
風林火山で悩まされたマントル突入前、一瞬躊躇った。
予定以上によれている。
とはいえ、これ以上の苦しさは何度も経験している。
能力内だと直感し休まず、突っ込む。

無事に完登。
迦具夜比売命(カグヤヒメノミコト)V12

当初はV13だと思っていたし、勝機を見出してからもずっと際どい勝負だと感じていた。
それがジャムの発見でメンタル的にかなり安定、と考えるとグレードはV12が妥当であろう。
残念だが仕方ない。

これで私は当分訪れることはなさそうなので、いつもクールダウンでやっていた側面のprojectをやる。
迦具夜比売命用にとっていた7便分の体力中4便分が残っていたので出し惜しみなく使い、登りきった。


火鼠ノ衣V10

民家の庭先にあるこの岩。
すぐ前を通って岩に行き、作業しているすぐ横で岩を登る。
執拗に通う中で、時折声をかけてくれ…
気遣いの言葉も頂き…
他の岩をも教えてくれたりと…。

感謝しかない。
ロケーションはマニアック過ぎるが、そんなところも含めてとても大好きな岩でした。
撤収。

動画

広島某所にてproject

10月24日
翌日より福山出張につき、前日入りし広島の岩に出向いた。
今回は大分のダイさんと。

目的は、前回稲垣さんに教えてもらったチョックストーンproject。
ここ半年何となく頭の片隅から離れなかった岩にようやく対峙できる。
どんなものなのか…
可能性はあるのか…
どれほど勝負になるのか…

10時より登山開始。
というのも目的の岩は山の8合目辺りにある。

途中、ココペリクライマーと合流しさらに登りつめ、1時間程度で到着。
相変わらずその岩はかっこよかった。

アップ不十分ながら、気持ちを抑えきれずに取り付く。
トライの合間に横のスラブを登る同志を眺める。

1時間程度、カチを握り込みへばりついては落ちる、そんなことを繰り返した。
登れはしなかったが満足した。
これは人類でも到達可能な域だ。

出直そう。
お日様も真上辺りに来たところで、広いハングのある岩を目指す。

一旦9合目まで登り南の谷の5合目あたりまで下る。

相変わらず立派なハングだ。

ここには前回私も面白く登らせてもらった既存の課題があり、
是非ともダイさんにやってもらいたくやってきた。
さらに言えば私も脇に引けそうな3本のラインが気になっていたので丁度良い。

いざホールドを観察すると…
どのラインも2〜3手分ホールドが濡れている。
諦めきれずに全てやったがどれも中途半端に攻めきれず…。
乾いているところを登ろうと試みてmoveをばらしたものの、ラインがかっこ悪い……。

潔くやめる。

ダイさんが登ったところで、不完全燃焼をはらすべく来た道を戻り!
再び最初の谷へ。
こんなアホな判断に付き合ってくれたダイさんに本当感謝。

日暮れまでしっかりと登ることが出来た。

翌日から始まるセットに備え、夜は福山市内に泊まる。

岩の上に立つ事と風林火山p

とある日の夕方、仲間がアップで登った課題で遊ぶ。


V2からV4程度の課題だったが十分に楽しかった。
思い返せば、岩の上まで登ったのは随分久々な気がする。

難しいprojectに打ち込み、
成功しないまま数ヶ月が過ぎた。

思えば初登していない。

それでも十分楽しい。
登れようが登れなかろうが、
他人が登った課題であろうが、
易しい課題であろうがとりあえず何でも楽しい。

登れないとその日の酒は美味しくないが…。


その日の昼、風林火山low projectに敗退。
アップが終わってすぐ、良い便が2回続いたが風林火山オリジナルの核心前でチョークアップをしようとし失敗。
その後、回復を待つ間に気温が28度まで上がり、保持感悪くなり敗退。

しょうもないミスをしてしまった。
暫くは雨、
当分来れないと思うと悲しい。

帰りに仲間が開拓しているエリアの合流したが、良い気分転換になった。
彼がやっている課題が完成した頃にまた来よう。

先走り…風林火山project敗退

9月下旬、夕方時間が余ったのでかなり久々の庭先岩。

案の定、エリアは朽ち果てていた。

腐った竹を処分するのに手間取った。
取り付く。
久々に見た風林火山のlow start projectは登れそうに感じた。

とりあえず下のmoveを創る。

一旦カンテに出ようと試みたがガバが動いた気がして降りる。
実際、両手で引っ張るとかなり動くので、そのまま引っこ抜いた。

…思い描いていたラインは消滅。

ダイレクトに行けるようになったのは良いが出てきたサイドカチがどう出るか。
少し試すと、手数が減る分トータルして考えるとやさしくなった気がした。

これはすぐに出来ると考え、上部を確認。
そしてまさかの風林火山オリジナル(V11)で敗退……。
撤収。

モヤモヤしながら帰ると……!!!!!

道が閉鎖されているではないか。
一瞬思考が硬直したが、慌てて下のじい様の家に挨拶に。
聞くと猪除けらしい。

しばらく来なかったことと、日暮れまで遊びすぎたことを反省し帰路へ。


10月上旬はタイミングの悪い雨が続いた。
フラストレーションが溜まる。
休日の天気はいつも雨だ。

痺れを切らした10月4日

朝活決行、といっても私の朝は遅い。
9時登りだし。

生憎岩はしっとりとしていた。

そもそも雨上がり中一日で、日の当たらないこの岩が乾くはずない。
先走りすぎた。
ただでさえ上部は保持感勝負なのに…これは駄目だろと思いつつとりあえずやる。

何度かぶっ飛んだが、風林火山オリジナルの核心からマントルまでは出来た。

風林火山自体はV10くらいか。思えば初登時(2014)もコンディションが悪かった。

下からやる。
こないだと違いどうも感触が悪い。
気持ちと身体を調整し、いい感じになってきたところで時間わずか。

2回だけ繋げ、2回目は風林火山の出だしまで。
撤収。

果たして登れるのか?
コンディションが合わず、イマイチピンと来ない。