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鳥取県三滝にて

先週末、鳥取にてボルダリングユース日本選手権が行われた。
教え子の参加を見守るため私も行く事に。


5/17(Thu)23時閉店、翌日の鳥取の予報は雨。
少しでも自分のクライミングをするべくそのまま出発。
予定では7時着。
3時間でも登れれば安泰。

少しだけ休憩を挟み、予定ややオーバーの9時着。
かなり眠いが雨が降ったらゆっくり休もうと決め岩へ。


ネットの情報だけでは注意事項等しっかりと守れるか不安だったので、事前に鳥取で登っている地元クライマーをsnsで数人見つけ、連絡していた。
怪しまれたかもしれないが、鳥取のクライマー皆親切に情報を教えてくれ非常に助かった。
感謝感謝…(お土産を忘れるという失態の話はまた。。。)


向かった先は三滝。

入口に多少迷う気がしてGoogleストリートビューをスクショしていたが、その必要もなく道端に突然岩が現れた。

到着、
正直岩が触れたらいいや程度の期待であったので一気にテンションが上がった。
「すげー岩や!」

バタバタとエリアを確認。
いくつかは濡れておりトライできそうになかったがそれでも十分遊べそうだ。

雨が降る前にと、いそいで取り付く。


斬 二段


段 初段

雨降る前に登れる限り登ってやろうと動きまわったが、結局降らぬまま…。
相当疲れた。

ただその疲れも、せせらぎが癒してくれ昼寝出来そうなほどの心地よさ…
このまま昼寝しようかとも思ったが、時刻は11時。
ここは九州ではない!まだまだ登れる!
勿体ない精神発動し、移動する事に。
向かうは、ざっくり調べておいた落折へ。


三滝、
何よりロケーション、岩、共に素晴らしい。岩の数や高難度こそ少ないものの課題のセンスも素敵で、それぞれの岩の主要課題は睡眠不足を忘れるくらい夢中になれるものであった。開拓者、公開した方、情報提供者に感謝。
無理して来た甲斐があった。


記録(順に)

プラナリア 3級 Flash
斬 二段 Flash
段 初段
変体low start
スペスィフィケイション 3級
ランジ 1級
清い流れ 初段 Flash
天辺 6級
ハイドロポーション 1級/初段
風 初段
〜他

陽太とノーアップおじさん

5/4
陽太と朝練でOz。ノーアップおじさんと共に。

この男、アップなんていらねーぜからはじまり…
ユースに対し実に教育に良くない発言を繰り返しておりました。

それに私もひたすら乗っかり…
刺激的な朝練になったと思います。

滅茶苦茶なこの男、
型が合えばv9あたりflashしてきます。
(真白き道v9 flash)


(写真はボコボコ返り討ちにした必殺v10(*´∇`*))

そんなスタイルもあっていいじゃないか。
だって岩登りなんや、
岩登りはスポーツじゃない。

確かに室内のクライミングは、スポーツ的側面の関与が高まる。
岩はどうか?
室内で行うクライミングに比べ、とても不便に感じるであろう。

それこそアップにも普段ジムで行うルーチンは使えなくなるであろう。
全て与えられた環境下でしか発揮できないアスリートは果たしてクライマーと呼べるのか?
(論外なのが、岩でも完全なパフォーマンスを発揮できる環境を強要しようとする指導者。下地なり周辺環境の快適さなり。まずはどこでも発揮出来るよう育てなさい。何故岩が人に合わせねばならない?)

論拠だとかアスリート教育だとか、そういうのも勿論大事だと思う。
むしろ私は専門家や遠方の有識者に恵まれていると断言でき、どちらかというならクライマーぽくない主張をすることも多いと思われ…

ただ
「全ての価値観をスポーツ的観点からクライミングにあてはめる」
ことだけは違和感がある。


全てを兼ね備えてこそクライマー、だと私は思う。
そういった意味で、
はっちゃかめっちゃかでボコボコしてながらも強いクライマーの背中を見ておく事、
私は大切だと思い同行する機会をつくった。

ノーアップおじさん、大人気なくムキになって登ったOz v9
「これも傑作やーーー」
と言ってくれ私も満足。

得手不得手が極端に酷いこともわかり、グレードについてはあてにしないことにした(笑)。

陽太が何を感じたか。
色んな世界を知って、自由な発想のもと自分を作りあげてほしい。


今週末は陽太含め、関わっているユースの子らが鳥取で行われるクライミングの大運動会みたいな行事に参加する。
私も応援とか指導とかではなく、甥っ子の運動会を見に行くみたいな立場で行こうと思う。

最良と最難の後…

そいつを登った秋、
間伐工事がはじまり、ようやく落ち着いた頃、果敢なトライにより骨折者が…。
(詳しくは不明)

印象も薄れ、何となく足も遠のいていた。
そもそもここに私自身用事はない。

久々に見上げたそいつは小さく見えた。

ニライカナイ V13

「今ならロープを使ってmoveをバラしたりしないな」
そんな後ろめたさもあってのことだろう。

この日は取り付く気になれなかった。

ただただ同志のトライを眺め…

何て楽しそうに取り付くんだ。
羨ましく思った。

こいつはもしかして未だ最良の課題なんじゃないか?
そう思いなおした。

翌週、遠方から訪れた同志を隣に再び同じ光景が…

こいつは国宝級だなんて言われたら確認せねばならないじゃないか。
気づけば取り付き、再び夢中になっていた。2年が経ち流石に多少は上達しているようで、あの日の初日に比べ感触は良かった。

再登ならずではあったが、しっかりと動作を要求される構成、岩の質とスケール、見栄え等全てを考えて…やはり私にとって未だ最良の課題だと思う。
(追伸、課題本数は少ない上近隣にてシビアな問題がある…ただやはりこれは何とかせねばと……。多少の注意事項込みで公開出来たら、と思う。改めてそう思わせてくれた皆に感謝。)


さらに翌週、次は我が最難課題のあるOzへ。

スケールこそ在るものの、ニライカナイを見たあとではやはり霞んで見える。
ただここには私の執念がある。AveMaria v14をやった。
結果、核心パートが1moveもできないどころか他のパートもギリギリの精度。もはや2度と登れる気がしない。今の私にとって明らかな限界値。(というか今現在の限界を超えている気がする…)

最良と最難を改めて確認し、今進行している可能性を思うに
この2本を超えてくる課題は思いあたらない。

ただ、今はまだ登りたい一本がある。
今シーズンは間に合わなかったが来シーズン。案内頂いた頃の自分じゃ可能性すら見出せなかった、今なら何とか…
来年春までには良い報告が出来るよう……。
もう少しだけ強くならねば。

コケタロウの記憶

尖った風貌、
尖った内容、
その割に人を寄せ付けるその岩そのラインはまるで、
最近居なくなった野良猫のようだった。


3月の終わり、
どうしてもまとまった時間が作れず強行した夜、クリ初登の秋太郎V8を登った。

その時、中央のラインが気になり取り付くものの疲労困憊で全く勝負にならず。動きの形だけ作って撤収。

〜4月初旬
目的の岩は濡れていた。1時間かけてリップの掃除を済ませたが取り付ける状態ではなかったので、秋太郎中央projectをやる。

初めは乗り気ではなかったが、やればやるほどmoveの面白さにハマる。
気づけば夢中になっていた。

中間部の強烈なmoveは実に面白い。

それなりに高さもあり安定しづらい上部の秋太郎パート、
やり込むとポジションを上手く決めればそこまで恐怖を感じずに済むことがわかった。

よく出来ている。

1時間程度やったところで無事に登ることが出来た。
内容、風貌から名をコケタロウ
グレードをV10とする。

その後、仲間の登った課題を登り日暮れまで過ごした。

パルスロースタート欠損4/26

パルスの岩にて

4/26 夕方の事。

本来開拓に行くつもりが、車の調子が悪く車屋へ。
かろうじて1時間残ったので急ぎ足でパルスの岩へ。

枝村さんが開拓したこの岩、
規模こそないが岩の質は非常によく、課題も素晴らしい。

ただ諸事情につきあまり目立って紹介はできない。

パルスの岩、今回の目的はパルスのlow start project。
パルスを登った誰もが取り付き、魅力に取り憑かれつつも弾かれ、さらに虜になったことだろう。

私も同じで3年前、パルスを登りその後見事にはじき返された。
そして今回リベンジ。

結論からいうと、不意に魅力をぶち壊してしまった。。。
スタートホールド欠損。

アップでラングレーとパルスを登り、その後ロースタートに取り付く。
中間部のmoveをバラす過程で踏み込んだ左足が揺らぐ。
やばいと思った時には時すでに遅し。
この後の対処でさらにミスをした。
少し硬めのブラシで擦ってしまい、当たりどころ悪く断片が大きく割れ、1.5mm程度掛りが良くなった……。

終わった…。
慌ててスタートを確認。
3年前1/100程度の精度であった初手、数発やってとまる。

しまった…。

放心状態から解き放たれた後、開拓者、現にトライしていそうな人に片っ端から連絡。
幸い王手がかかっていた人はいなかったが、もしかしたらこの先とんでもない課題になっていた可能性があっただけに……。

課題のバランスこそ良くなったとは思うが、
とても刺激的な一手は幻となった。

開拓中のエリアならこんなにも複雑な想いにならないが、
公開projectでやってしまうと…やはり凹む。
皆で見た夢を消す、安易なブラッシングだった。
反省。

※枝村さんより
この時期、竹の生え変わる季節。
トラブルのないよう配慮ある行動を、との事です。