「RockPath」カテゴリーアーカイブ

箭山ジャンプ

3月上旬のとある雨の日、長い間出来なかった一手が突然とまった。生憎、リップが濡れていたため登ることは出来なかったものの
「これは登れる」
そんな感覚が強く残る。

それ以来、いつ登りに行けるかタイミングを見計らっていた。


3月28日 昼過ぎより八面集合。
早起きをし、集合前に寄り道をしチャチャッと登ってしまうことに。

朝起きて指先を見ると…まだ赤く、節を曲げれば軽く痛む。ハードなセットの疲労が癒えていない。どことなく感じる倦怠感。

それでも行く。ダメだとわかってても、極稀に良いこともある。ホールドに触れるとすでに痛い。それでも離陸、やはり痛い。

核心は初手、そこされ頑張れれば乗り切れるかもと1時間だけやる。

そして、可能性など感じることもなく指先裂けて終わり。
ダメだと感じ普通にダメだった。

薬局で軟膏を買い集合場所である八面を目指す。

 

八面山
年始に公開した箭山のハング。

集合時間に少し遅れて岩に着くと、すでにコニタンがへばりついていた。

私と同じ頃に着いたヨータと空身で箭山ハングの右側を観察。
「格好良いランジ決まりそう、ここ」
「マットがないと辛いね」
なんて話しているうちに、コニタンが目当てのラインを登りきった。

ここでの目的が達成されたのでエリア移動することに。車までマットを運ぶのを手伝う。

マットを担ぎ気付く。
「ん?というかマットあるならできるんじゃない???」
そう思い立ち、箭山右端をやる。

ランディングがそこそこ悪く、マット一枚だと少し緊張したが爽快に登ることができた。

「箭山ジャンプ」

グレードはよくわからないがv5〜6くらいだと思う。

月華の岩へ……
(続く)

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箭山のハング「右のライン図」

 

 

全身全霊ラボセット!

3月26日15時 スタート「ラボセッション」
今頃みんなでワチャワチャ過ごしていることでしょうか。

3月23〜24日 出張、山口ラボセット!

今回は初の全面チェンジでのお呼ばれ。
私が着いた時点でそこそこ課題は出来ており何となくいつも通りのテンションで。

メンバーは、
尊敬する世界のゲンヒラシマ(こないだも同じようなこと書いた気がする。)
めじろんで一緒に仕事する予定だったシマソーこと、クマソー
あとはオーナーてる坊さん。

のんびりセット。
壁を眺めているとすでにやり込めそうな魅力的な課題が満載。ということで今日こそ「マイルド」に。

個人的裏テーマは「ラボではじめて依頼を受けた時の気持ちとテイスト」。

二日間のセット、時に大暴走したり何故か依頼されてないはずのmaxが出来上がったりしたけれど…
最終的には無事自分らしい課題が出来上がったと思います。

きっと苦手な人は大の苦手、苦戦し誰かが悪態つく光景が思い起こされますが、それも平常運転だと思いますので、そんな日常を願い。。。

というよりもまずはイベント、そのひとときが大切なものになりますように。

100%記憶に残る仕事……今回のセットはいつも以上に私自身、一分一秒を感じながら過ごせたと思います。ありがとうございました。

全体で多分60課題以上
6級からMAX4本(二段、三段、三段、四段)
ガッツリ本気で遊んでもらえたらと!!!

閉ざされた渓谷、メディーサ

2月の終わり
休む予定が外を見ると快晴。昼過ぎ、居ても立っても居られなくなり出向く。

目指すは渓谷の岩脈。奥に丁度良いハングを見つけていた。

ウェイブ状ハング、中央が綺麗に割れている。生憎下地は清流、冬にやるには酷で暑い時期にやろうと考えていた。夏まで待ちきれず。

倒木を投げ込み下地を作れば何とかなるだろう、なんて軽く考えていたが周囲に材料少なく……
仕方なく枯れた竹を。

着地スペースは確保できたものの、果たして落下の衝撃に耐えれるのだろうか?
落ちた衝撃で貫通して川まで行かないだろうか。。。?

落ちたくない。

いざ真下から観察。すると磨かれたクラック以外のホールドは存在せず。諦めてジャミングを。
川の音が聞こえる。切実に落ちたくない。本気でオンサイトを狙った。

手も足もしっかりジャムを決め身体を引き上げていく。リップを覗くと、ここにもホールドはない。続くクラックにラップを決めようとするが無理。仕方なくここもジャムを。ハング面を抜けると綺麗にマントルが返せる並びに。一安心し、終わりのスラブを歩く。

メデューサ 初登

完璧なラインだった、あまりの完璧さに三度登った。

課題こそ少ないもののアップで登った上流の壁も磨かれた岩質が実に 良い。
閉ざされた渓谷の少しだけ陽の当たるその場所は、隠された楽園のようだった。周辺の岩と合わせていずれ公開したい。

3月9日 離島にて渡鳥 三段

3月9日

沖縄での仕事を無事終えた翌日、飛行機がとびたつ時間まで少しだけ余裕があったので離島の岩に連れて行ってもらった。

プライベートビーチ的なそのエリアは海も環境も純粋に綺麗。

浜の入口にはオシャレな高台が。
オシャレな人らが様々なアングルで写真を撮っていた。

浜を歩くと、どこまでも続く巨大なルーフ壁が見えた。

 

各々、登れそうなラインを見つけて登る。滞在限度は約2時間。私の目当ては「渡鳥 三段」。実は前日、沖縄の友人に教えてもらっていた。それらしい壁を探す。

巨大なルーフが一旦途切れ、少し開けた場所に出る。脇にすっきりした前傾した壁、これだ!

潮位的に波が高ければ取り付けないと聞いていたが、ひとまず大丈夫そうだ。

見上げると…どう考えても厳しいホールド並び。そしてきっとシャープ。実際やりはじめはあまりのエグさに取り付いた事を後悔。早期に決めねばやばいことを察した。

そしてこの日、決めところを見誤らずしっかりと登ることができた。

超前傾壁。そこには最低限のホールドしかなく、形状を最大限駆使してシーケンスを組み立てる。

ホールドがシャープで長くはトライできない緊張感。登れてよかった。

それからは疲れ気味の身体を癒すべくまったりと浜辺で過ごす。
名残惜しくも14時撤収。

仕事メインとはいえ充実の数日間。終始ガイドいただいた枝村さん、一緒にワチャワチャ付き合ってくれたタクミくんに最大限の感謝を。また!

3月6日夕刻 具志頭にて

テンション高めで助手席から降りる。海を見ると大勢の人が。一瞬クライマーかと思ったがどうやら違うようだ。水際で遊ぶ家族やカップル、子どもから大人まで。

そういえば日曜日だった。

3月7日 夕方 具志頭

開放的な海辺に生える巨大なキノコ状の岩。発達したホールド、琉球石灰岩といえど人気課題はもうテーピングは不要。

ウサギ岩、アラウンドザコーナーシリーズを駆け抜けた。実はラインがよくわかっていなかったのでみんなでセッションできて良かった。

アラウンド・ザ・コーナーⅢ 二段

その後、ずっとやりたかったナーベーラー三段 。
ホールドが極めてシャープ、下手したら即効で指皮終わりそうだ。慎重に形作る。

早急に決めたかったが明瞭なシーケンスが見当たらず、色々できそうでかなり悩んだ。意を決してシーケンスを決める、そして狙う。一発で登りきりたかったが、リップ取りで失敗。そのトライで見事に指皮を裂いた。諦めきれず続けようともがいたが、裂けたところが激しく痛み敗退を決めた。

久々に勝負時を逃した。

陽はまだ落ちず。
奥で登るチームメンバーに合流しようろと海辺を歩く。ところどころでローカルが登っていた。せっかくなので面白そうなところでまぜてもらい適当に登った。

いつ来ても癒される海、具志頭。
もしかしたら、この海なら私とて登らずに1日過ごせるかもしれない。