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竜体山 龍ノ門

竜体山 遊歩道エリアに向かう途中にある巨石、原田フェイス(竜門岩)。
この地でのクライミングはこの岩からはじまった。

2003年 原田氏 大内氏によりトップロープで登られる。
2004年 原田氏に案内されボルダーとして登った。

当時は今ほど厚いマットはなく、リップはたるい。落ちる可能性を感じながらこなしたマントル、もう2度としたくないと思った。

側面と正面左にはいくつかのラインができたものの、右側はホールドがなく「勿体ないフェイス」と認定。

 

とある日、遊歩道エリアに向かう途中に勿体ないフェイスを眺めるとラインが見えた。

思えば、当時はマット自体が貧弱で真下にある側溝に落ちる恐怖心から、登る対象として見れていなかったように思う。

 

2020年夏 取り付いてみる、大いに可能性を感じた。中間部に2本指しか掛からない際どいカチがある。その保持が全く出来ず。季節が良くなればどう感じるだろうか?

夏の終わりに再訪、カチを捉えるところまでは成功。

11月5日
カチをとめるまでに苦戦。一度とまりだすとその後は安定、保持感もそれなりに良い。

次の一手を探ること1時間。結局、夏の終わりに起こした捨身moveが一番良かった。

過去の経験上、上部の脆さが気になる。悩んだ末、ロープに下がって掃除することに。案の定、いくつかのホールドは体重をかけるだけで欠損。

上部は、ホールドの脆さや内容的に、ボルダリングというよりもフリーソロに近い感じがした。
少しだけリハーサルをする。湿気ていたこともあり最上部が悪く感じた。5.11aくらいだろうか。

後ろの電線が気がかりで、絶対に落ちたくない。

13時過ぎ、無事に登ることができた。

龍ノ門 v11 (三/四段)

下部のボルダリング要素全快の内容と、上部のフリーソロ的内容。その相対に若干の違和感があるけれど、岩登りなんてそんな都合よくできないものだろうと。

岩とライン自体はかなり格好良いと思う。

2004年当時の記憶はほぼほぼないものの、原田さんとこの岩をやったときの情景は微かに残る。

オンサイトでボルダーとしてこの岩をやっていたと考えると、当時の方がはるかに攻めていたように思う。。。

側面のラインと合わせ整理が終わったら、アップしたい。
いち早くやりたい方は下記注意事項に目を通しておいてもらえたらと。

(注意事項)

・通行の妨げにならぬよう
・上部は非常に脆いので、万が一を考えたmove選定を。※電線にも要注意
・上部突入時車が通ると非常にやばい。私が書くのもおかしいけれど、スポット及びマットをずらす役割のサポーター導入推奨。サポーターは車の気配を感じたら、クライマーに対してトライを待つよう促してもらえたらと。
・とてもよく目立つので地元の方からよく声をかけられます。明るくボルダリングの説明をしましょう!
・すぐ上の岩は、岩の上に御神体があります。また、斜面を上がれば神域、踏み込まぬようよろしくお願いします。

他、状況は変化しやすい岩だと思うので、blogチェックいただければ。

 

延岡出張(ひむかサンライズプロジェクト)

11月8日 延岡出張

宮崎のユース(保護者含有)に向けての講習会の講師として。場所はコアなクライマージム「インテンス」

ありがたいことにオーナー夫婦にはセットやユースのトレーニングを度々依頼いただいていますが、今回は宮崎県から。

ひむかサンライズプロジェクト(選手育成事業)

講習会参加はじめての家族、いつもの家族、コーチ陣、参加ありがとうございます。場の提供と段取り、いつもありがとうございます。

復習用に内容を書こうと思ってましたが、反省点が多すぎるのでひとりごとモードで書きたいと思います?読み飛ばしてください。

【内容】

  1. クライミングとはなにか?どんなモチベーション?
  2. 普段の練習の流れ
  3. 技術を練習するタイミングと目的
  4. グループレッスン

★はじめてクラス1:ポジションをつくること(重心位置と重心移動パターン)

身体を闇雲に動かすのではなく、重心移動をコントロールする練習。ムービング(次のホールドを狙う動作)に入る前にしっかりとポジションをつくることがメイン。

★はじめてクラス2:意識を伴う反復をしてみる、変化を知ること

小学生中学年クラスということで、一つの課題を丁寧に登る習慣や練習、楽しみ方(ルールづくりやゲーム性)を。やり込むことが楽しいと思ってもらえるよう大人の協力が。

★数回クラス:運動軌跡(運動パターン)の話を。

いつものメンバー、重心軌跡はコントロールできてきているので運動軌跡(運動パターン)の話を。

困難な課題に挑戦する際は特に、使い慣れた筋力を優先的に使うのが癖です。

たとえ癖があったとしても、大きな筋肉をうまく扱っていたり、関節への負担が少ない動きであったり、負荷に対して回復量が上回っていたり、コントロールして色々なことをできたりすれば 問題ないと思うのですが…

例えば、本人にとって一番力が出せる体勢だけで全て処理していたり、その体勢が局所的に強い負荷がかかるようなものであったりするなら、多少パフォーマンスが落ちたとしても改善してもいいと思います。

今後の練習をどうするかは私が決めることではないので、、私は私が気付いた癖を伝え自覚を促すことに徹底しました。

練習方法を変えても、すぐにコンペに勝てたり、目の前の課題が登れるようになったりはしないと思います。

重心軌跡の修正ほど、結果はすぐに出ません。(※重心軌跡修正は結果がすぐに出やすい)

なので練習に組み入れるかは本人たちが決めればいいと思います。もし今後体に違和感を持ったときはすぐに思い出してほしいと思います。

毎度反省点だらけで帰りの道中は色々頭の中ぐるぐるまわってます。。。

過去の講習の技術練習開始時、重心軌跡のコントロールと同時に体性感覚を研ぎ澄ますメニューを組み込んでおけば…

身体の扱いを意識しやすくするために、いきなり壁ではなく陸で導入しておけば…

変化を促す準備をもっとやっておけば…

反省ばかりの半日でした。とはいえ今の自分の精一杯はやれたと思います。次回があれば、私も進化して戻ってきたいと思います。

 

お招きいただき感謝、オーナー夫婦には毎度サポートいただき感謝しかありません。ありがとうございました!

宮崎のみなさま、良きクライミングを?

よだかの星

10月29日
ヨダカの岩の中央のprojectを登った。
「よだかの星 v13(四/五段)」


9月に案内いただいた時、中央にすごいラインができると思った。できれば間違いなくv16(六段)以上。もちろん私が生涯こいつに捧げても登れない難易度だ。

来訪2日目、右足で踏んでいたホールドが欠けた。その影響で、思い描いていた中央のラインは不可能なものとなった。

少しだけ落胆。

すごく良い岩で、すごく良い課題もたくさんできる。現にCampanellaや超市蔵は極めて良い課題だ。良い課題なのだけど、あくまでv10(三段)。高難度の夢が少しだけ小さなものとなった。


山の彩が変わる。ヨダカの岩以外にもやりたい岩はあったので通い続けた。
いつしか中央の新たな可能性に気付く。

確かに正面突破は不可能だけど、左からトラバースするようにホールドは繋がっているように思えた。左手で効かすサイドがいくつか続き、それらを右手ガスで入れればトラバース可能ではないか?
試してみると、難しくはあったがその日のうちに解決した。

極めて悪そうに見えるリップから先も、奇跡的な位置にポケットが存在し、丁度良い難易度で繋がっていた。
可能性大、集中してやることに。

10月15日
トライ中キーホールドのガストンカチが欠損し腰を強打した。ホールドは大幅に持ちやすくなったものの、腰の痛みからトライを諦めた。


残念だけど明らかにやさしくなってしまった。なのに登れない日が続くとは……。

 


2週間のレストを決めた。本当はもう少し休みたかったけど、回復と能力衰退の妥協点、このラインを登る能力をキープするのはそれが限度だと判断。

2週間経過

10月29日

正直トライできるか不安でしかなかった。

エリアに向かう途中、先行してエリア入りしているKさんから連絡あり。諸事情により下の駐車場から歩かねばアクセスできないとのこと。

マットを抱え長いアプローチを歩くことに一瞬躊躇したが、やめるという選択はなかった。

11時過ぎ、無事に岩の前に着く。欠けたはずのホールドは思ったよりも悪く感じた。メンタル的に少し弱っている。

アップを済ませ全てのmoveを出しても、いまいちしっくりこない。欠損により明らかにやさしくなってはいるはずなのに、前半3手を除き全てのmoveで落ちた。

感触は全然良くない、でも腰は大丈夫そうだ。


多くの便数を出すことはできないような気がした。
12時過ぎ、集中して1便目

あまりしっくりこない保持感が続きつつも、落ちはしない。
核心のガス止めもそのマッチも、次のガス中継も、保持感微妙。何故か次のリップどめが完璧に決まった。


スイッチが入り、そのまま集中し乗っ越しへ。

ここまできたら安定するはずが…遠いポケットへの一手がかなり不安定。よくよく考えたら、右足を軸とした動きは、Joyでもまだ痛みがあったのだった。

正直ここで落ちたくない。岩を登りきりたいというより着地に自信がなかった。

随分と長い時間、とどまれるポジションを探したように思う。妥協点を見つけたところで右手を出す。いつもと体制が違ったので、勇気を要した。

ポケットをとらえる。

リップへの足上げ、いつもは空間を保ちインサイドでスメア。ポケット取りがギリギリになってしまったので空間が保てずアウトサイドになる。スリップしそうで恐ろしかった。

左足が上がった瞬間、終わったことがわかった。ゆっくりとスラブを上がる。登れたのだ。

よだかの星 v13(四/五段)


長い2週間だった。純粋に岩を想ういつもの2週間と、ストレスのかかり方が全然違った。健康体で岩が登れるというのはなんと素晴らしいことなのか。登れた時の安堵感たるや。これで回復に専念できる、と。

夕方、すぐ上の河原の岩を登ってみる。実は来るたびに少しずつ掃除していた。
右にトラバースする感じが「大いなる河の流れ(小川山)」を想わせた。

美しき河の流れ v9(二段)

ヨダカの岩からわずか30秒、とても良い岩だった。
このように岩の道は続く。もうしばらく通うことだろう。

撤収。

 

岩に行く! / 11月スタート

11月に入りましたが!その前に…

先週末はみんなで岩に行ってきました

エリアは福岡県南部の菅岳。1990年代より登られていますが最近では噂を聞かず…。子どもも多かったので、目一杯遊ぶには丁度良いかと思い選定?

道路でアップをし、着地練習を済ませて登りたい岩を探し、登れそうなラインにとりつきます。

大人も久々の岩登り、各々自分のクライミングを楽しむことができてたのではないかなと思います〜

私もスポットの合間にほんのほんの少しだけ登りました!

少しだけ暗い杉林ですが、うっすら白く浮かぶ岩の側で過ごす時間、案外好きだったりします。

小さなスズメバチが活発に動いていましたのでまだ虫除けとポイズンリムーバーは必須のようです。

怪我もトラブルもなく1日を無事終了!ホント一安心♨️気分転換終了!これで日常も頑張れるでしょうか?

                     11月スタートです?                                   

今月も特に変化なく、通常通りopenです!ボルダリング未体験の方も随時受付していきます〜

緑の壁、進展いかがでしょうか!?

近々 旬の課題 “中級” v1〜v3 (5級〜3級)公開です!!!

では今月も皆様のご来店お待ちしております

よだかの星【前編】最難の最弱

夏の終わり、K夫婦の後ろを着いていき山を上る。

丘を越え斜面を見下ろした時、美しいハングが見えた。興奮しすぐさま駆け寄る。

期待通り、見た目通りの形状とホールドの並びに感動した。

エリア入り2日目に登ったcampanella V10(三段)はとてもよく、この岩最良かつ最難になると思われた。

良い課題はできたが、広いハングの魅力から離れられず、不可能であろうとも来るたびに眺めた。

ハング中央、リップから先どう見てもホールドがない。
とりあえずやってみることに。ど真ん中のピンチとポケットを使い、やや背伸びをして取り付く。
リップ入口にピンチカチがあることは見えていたので、そこまでは予定通り動く。次の一手はリップはるか先へ。膨らみめがけ適当に手を出したところにまさかのカチが。

とりあえず足を思いきりあげ身体を持ち上げると浅いポケットが見えた。保持する。ちょうどいい悪さだ。うまく使いスラブ面に立ち上がりそのままトップアウト。

オンサイト初登。

なんとブランクに見えていたパートは成立していた。

となると、岩の付け根からここに繋がるラインはないのか。。。

探してみると木で覆われていたセクションにホールドが!
evil hawkのスタートから右に流れるように繋がっているではないか。

興奮してすぐさまトライ開始。明らかなる可能性を感じた。

10月8日 二日酔いの中、トライしてみる。すると偶然ながら核心突破。

全てが出来た。

ホールドの配列に無駄がない。

岩の取り付きからリップまで、蛇行しながら弱点をつく。
美しいラインだ。あとは人が登れば完成。

10月15日

アクシデント、キーホールドが欠損。内容に変化こそないものの難易度は下がった。

(続)