「その他ナイト含む」カテゴリーアーカイブ

河頭山にて

7月31日、午前中の1時間だけ河頭山。

アップ後、
15年ぶりということで微かな記憶を頼りに動く。
若干の遭難の後、ハーフドームエリア再奥に潜むそこそこでかい石にたどり着いた。

この石の明瞭な弱点となる右カンテこそ河頭山を代表する「ラウンドヘッドオーバー 1級/初段」。
1986年初登(柏木さん)というスーパークラシックながら、今をもそこそこの人気を誇る一本。

こいつをキヨにさせたかった。

岩の弱点を突いたラインではあるがポジションの組み立てがやや分かりにくい。
昔ながらのクライミングを要求されるが、一周まわって実は今風なのではないかと。

キヨのトライを眺めながら、その左ラインの可能性に気づく。
しっかりとかかるポケットが運良く三つ並んだ後は一切ホールドが見当たらない。

ラウンドヘッドオーバーのトップからふと左ラインの真上を除くとガバがあるではないか。
取り付きから再び見上げると、例のポケットから届きそうな位置にガバはあった。

キヨのレスト時間にマットをかりやってみると、
その位置まさにジャスト!!!

全てのホールドが意味のある配置に並んでいる。

実はこのライン、私もすっかり忘れていたのだが2002年のお披露目コンペ時の決勝課題となったprojectではないか。
そしてその際、大トリのクライマー(弓月さん)がランジをとめた瞬間、壮大に盛り上がったという。
なぜこんな大事な出来事を今の今まで忘れていたのだろうか。

右には繊細なポジショニングが要求される「ラウンドヘッドオーバー」 1級/初段
左には豪快なムービングが要求させるビッグジャンププロブレム

初登のドラマもさることながら、
これら二本は内容的にとても素晴らしい課題だと感じた。

と、その後多少の遅刻で通谷家と合流。

(被験者データ)
5級-初/二段既存課題
気温25度 /湿度85% /岩台風明けでビシャビシャ
Black(グシャグシャすぎて何やっても無駄な抵抗に感じチョークバックに入っていたもので)
Scarpa furies (慣らし)

獅子岩「Denebola V10」

7/10(wed)
隙間時間を見つけて、閉店後ナイト。

向かうは獅子岩、
この時期やれる課題も少ないのでかなり迷った。

狙いは4月にmoveができたレグルスのダイレクトプロジェクト。
アップは店(joywall久留米店)で終わらせていたので速攻取り付く。

…1時間経過、
4月に出来たことが出来ない。

動き方を変えながら色々試すがどれもダメ。故障後、まだ復帰しきれていないのか?
数値自体はぼちぼち戻っているのだが…。

岩が多少湿気ていたことや湿度が85%を超えていたのも原因の一つかもしれない。
諦める。

移動しようにも中途半端な時間だったので、仕方なくレグルスのlow startをやる。
核心となるシビアなランジ前に3手加わる。
負荷はそこまで上がらないがその3手が微妙なプレッシャーに。

ランジ周辺を入念にチェック後、繋げに入る。
案の定、ランジで落ちまくったがかろうじて登りきった。


Denebola V10
内容自体は面白いと思うが、ラインとしてはレグルスの方がわかりやすい。

撤収。
帰り、少しだけ玖珠川のエリア変化を確認。
相変わらず結構変化しており、再整備の必要なのは明らか。
梅雨明けもしたことだし状況把握だけでもしておかねば…。

やりたい事が多過ぎる。

蠢く星屑

6月17日(日)閉店後
定休日に予定が入っていたので、夜活決行。

鬱蒼とした夏の森に日没後入る気になれず、林道沿いの岩へ。
少し遠出となったが、そこそこ涼しく良い選択であったと思う。

かつて無謀な挑戦だと感じ放棄していた道筋、
前回ふらっと寄った時に何となく行けそうな気がした。

いざ取り付く。
ホールドが一切無いパートも、形状をうまく使い体勢を固めると離陸出来た。
その後の一手は一旦放置し、次のリップランジを試す。

暫くやり込み、無事成功。

この一手でV9程度はある気がする。
出来たところで核心をやろうと思ったがどうも眠い。
ライトを落して、少し休む事に。

暗闇に目が慣れた頃、点滅する無数の虫に囲まれている事に気付いた。
薄緑色の点が私と岩を囲むよう至る所でチカチカしている。

「蛍か!」

思えばここは蛍の出没条件が揃っているではないか。
はじめは薄気味悪い無数の光と気持ち悪い虫にたじろいだが、慣れれば幻想的とでも言えようか。

気分転換にはなったが、体力は回復せず。
Projectは諦め、脇のラインを登る。

ホールド自体は良いが向きが悪く足場も悪い。
見込み違いの悪さで嵌りかけたが
もう早く気持ちよく帰りたかったので、ねじ伏せる。

蠢く星屑 V8

車に戻った瞬間豪雨。
蛍もみれたしもう満足。

杖立の岩

6/25(月)
夜の小国出張レッスン前に、前回見ていた杖立の岩へ。
川の水量が1m近く上がっており目当てのいくつかは取り付けなかった。

それでも密集している岩の群れの中に素敵なラインも潜んでおり、楽しくアップすることができた。

あまり下り過ぎると色々よろしくないので、適度に下ったところにあるハングまで。


このハング、1手目から7手目、そしてマントルまで一定の強度が続く。
moveも全て心地よく、実に良く出来たラインだ。
欲をいえば、もう少し難しくても良かった。

奥座敷 V8
高さも程よく大衆受けする課題となるであろう。

一通り登ったところで対岸に移動しようかと思ったが、暑さで少しダウン。
休憩。

対岸は難しい課題も、素敵なラインもあまりなくすぐに終わった。


ウラノフェイス V2

清涼 V1

このまま仕事に行くのも少々抵抗があったので、近くの温泉に寄って現場へ。


小国出張の話はまたそのうちに。


杖立の岩、
これらの岩はもしかしたら今の時期しか登れない可能性があるとのこと。
また今回登った岩より下流には行かない方が良いと私は判断した。駐車位置、アクセス、エリア全てにおいて明瞭で比較的利用しやすいエリアだと思う。アプローチは多少悪いが…。

(近くの温泉街に行かれる方で時間にゆとりがありそうな方、是非連絡どうぞ♪
ざっくりしたトポであればOCCメンバーにも渡しています。)

昭和の森のスラブとバルジ

5/31(木) 指故障13日目

午前中バタバタ用事を済ませ、福岡近郊の岩に行くことに。
道中、道を間違える。
大渋滞を越えた後に気づいたので、戻るのも躊躇われた。

…そこでふと思い出す、福岡市街の東側にも岩があったことを。


10数年前の記憶を頼りに、昭和の森へ。

30分程度で現地に着いたものの、岩の位置どころか駐車位置すら覚えてなかったのでここから苦戦。
というより地形がなんだか変わっている気がする…。

とりあえず岩の気配のする林道を適当に歩く。
すると、すぐ隣の丘の上の藪の中に岩の頭が見えた。

近くまで行ったものの、アプローチがない。
ここではないと見切りをつけ、再び周辺偵察。

…やはりない。
さっきのあれか、、、仕方なく藪を突っ切る。

到着。
雑木を少しだけ薙ぎ払い、いざ。

この岩の歴史はかなり古いらしく、私の知る先駆者の1世代前に登られたらしい。
側面のスラブも正面のバルジも実に良い。


スラブは右がV2、左がV3-4程であろうか。中央はそれなりに悪いと思う。

10数年前登り損ねたバルジの左をやる。

V7あたりだろうか、
実に素晴らしい1本であった。

福岡近郊のランドマーク的存在、HDJ V5に匹敵する内容だと思う。
バルジ右はV4あたり、全てのラインが個性的で面白い。

市街から30分程度でつくこの岩、埋もれされるには勿体ない…。

なんて思ったりもしたが、
こんな宝探し的な存在もありかと思い直した。

全てに感謝、撤収。