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閃引門

11.24
雨上がりであまり期待していなかったがそれなりにコンディションは良い、風があったからか。

とりあえずproject.更紗sds。
流石に気温10度ちょいだと違う…いやちょっとやそっとの違いではやぬもはや別ものだ。
更紗スタンドのパートがまさかの一発リピート。トレーニングは無駄じゃなかったようだ。
前回は気温20度オーバー、その時はツーランクほど格上だと思っていたがこれはギリギリ射程圏内だ。

下部を入念にばらし終了。
重要なのは人差し指ではなく、中指だということに気づいた。
そして相変わらず
ポケットに持ちこたえれるのは1時間が限度のようだ。

その後、10月にやり始めたポ初登の雷管石の右。
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離陸がそもそもシビアで、浮いたとしてもその後遠い位置にあるポケットを狙う。
コントロールして動けるギリギリの位置にあるポケット狙いは非常に痺れる。
リーチがある人がやったら全然楽しめないラインであろう。


この日は、やはり良かった。何よりも気温が10度以上違うと持ち感が全く違う。
ふとカンテに手を出すととまった。
初めの時点で戦力外通告を出していた形状が気温によってホールドとなった。
その後、次々とシーケンスが繋がり、登ることに成功。

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面白い!
繊細なフックとホールド、不安定ながら身体を入れ込めばはまり込む絶妙な配列。
面白すぎて、その後もう一回登っておいた。

閃引門 v9

動画は10月に登った白虎と閃引門

時間が余ったので、帰りにOzroofprojectをやり前回の確認と下部の練習。これで全て把握できた。
気温が低いともはやこいつですら別物だ。

春夏秋冬、続きの話”辻ノ短歌”

2007年2月、シークレットエリアtheDomeにて 春夏秋冬V10を完成させる。
それはハング最奥より取り付き、うねるフレークをたどってドーム中央のブロックアンダーを目指すもの。

手数にして15手以上。
継続する悪さ、体力ギリギリで完成させることが出来た。
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(初登時の写真.終了ホールドをマッチしたところ。)

精一杯の力で登ったこのラインであるが、当時更に先を見ていた者がいた。
上の写真を見てわかる通り、ゴールは体勢キープがしづらく、やや中途半端な位置。
氏は、そのゴールを見るやさらに続くフレークの先を見つめ直した。
フレークの先は、そのまま傾斜の落ちるルーフ出口へと続く。

氏は可能性を見るやすぐに上部をバラし、春夏秋冬のエクステバージョンに取り憑かれた。


氏を少し紹介。
私が熊本時代、お世話になった言わば先輩にあたる2g氏。
表に出ることを好んでいたわけではないので、知る人は少ない。ただボルダリングの運動的魅力を、いち早く独自の感性でつかんでおり、今思えば先取りすぎたのではないかと思う。
氏に出会わなければ、私はこのタイミングで運動の理解をしようとしなかったかもしれない。

そんな氏は熊本から執拗に通い続け、その完成を目指した。


2008年の事、春夏秋冬エクステのダイレクト版が茂垣氏により完成された。
そう、Mt.robot V11である。

よりハードな春夏秋冬のショートカットが完成したわけなので、motivetionを保つには中々難しいところ。
ただ同じ頃、春夏秋冬の核心手前でありhuecoplasm V8の核心であるブロックピンチが剥離し、かなり悪くなった。ブロックピンチはカチピンチとなり、huecoplasmは悪めのV8/9となった。

という事は繋げればMt.robotを上回る難易度となる。

氏は、一旦失いかけたmotivetionを取り戻した。
ただし、春夏秋冬は難易度を増した。
この事実は中々にきつい。

クライマーなら分かると思うが、
登れる寸前でアクシデントにより難易度が増す、それも限界近いmoveが1つ加った訳だ。

motivetionを保つのがどれだけきついことか。

その後も、ペースこそ落ちたものの氏は通っていたようだ。
いつしか噂を聞かなくなった。
以降、本人からも連絡はない。

諦めたのか?
それとも登れたから、見なくなったのか?

登ったとしても氏なら連絡はしないであろう。
困ったものだ。

登れたか登れなかったか、もしかしたらそれすら興味がないかもしれない。
そんな氏が、課題名やグレードを他人に公開しようものだろうか。

最低限初登者の義務くらい果たして欲しいものだがそれはあくまで私の都合。

私はそのラインを
辻ノ詩
と呼んでいる。

グレードはV12あたりであろう。

———
2016年11月21日
どこも濡れていて登れる岩がなかったので久々にやってみた。
あいにく下部5手が濡れていたので、フエコと同じスタートから登る。

辻ノ短歌 V11

失落のバルジ

11.17
こないだ登り損ねた尖った岩のランジを。
数回跳んだが、どうもダメ。
2日前のトレーニングが響いている、右腕が回復しきっていない。

変に踏ん張ってしまった時の着地ミスが怖いので潔く諦める。

時間も無い中、1時間を無駄に使ってしまった。
慌てて移動、前回見つけていたバルジへ。
アプローチは長いが魅力的な岩。

すぐさま取り付く。
ホールドを確認、バルジをダイレクトに抜ければ物凄くカッコいいラインが出来る。

キーとなる中央のカチを確認、すると体重をかけるまでもなく周辺ごと剥がれた。

…おかげで人類到達不可能なブランクセクションが出来上がった。

最悪だ。
仕方ないので右のカンテからバルジ突破を目指すことに。

これはこれで中々面白い。
絶妙な外傾具合のカンテを抑えて、傾斜の変わり目のスローパーをダイナミックに狙う。

いい感じ…なのだが、
やるにつれて、そのカンテすぐ右にカチがある事に気付く。

はじめは無視していたが、
堪らず持ってみると保持するには充分なかかり具合。

それでも無視し、とうとうmoveは出来た。

自己の欲求はこれで満たされた。
変に限定をつけて岩を登っても仕方ないので、
普通に岩登りを楽しんだ。

そうして出来た課題、
失楽のバルジ
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思い描いていた理想的なラインやカッコいいmoveではないけれど、課題としては素晴らしいと思う。
ただ、心は満たされなかった。

こんなことも、よくある。
仕方ない、次の岩に期待しよう。

昼過ぎに撤収。

特殊スポーツのインストラクション

今月頭よりミーティングを重ねて、もう時期始動のクライミング施設。
スポーツジムの一角にある其れをどう活かすか。

運営の方針と実働を一致させるためのシステム構築。
どちらかというならミーティングと準備に時間をかけた。

構想が出来ればあとは一気なので、
諸々準備すべきものを教示。

話し合う末で需要と供給が現状で一致していないので、
ホールド手配、メーカーに無理を言ってお願いした。
有難い。
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流石に時間が惜しいので、安全面の配慮と細かい点はお願いし、一日かけてコース等含めたシステム実構築。
コースに関しては、幾つかはインスト用に福岡店に持ってきたい内容のものも。現に講習会で使った際は、やはり扱いやすかった。
中級クラスのコースも、クライマーにやってもらいたい内容に仕上がったものも……。

翌日、オープン前に講習会。
その一旦でもちろんクライミング。
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プロのインストラクターの姿勢や接遇に関する意識を、私も目の当たりにし勉強になった。
早めのフィードバックを行うために、上手くセンサーが発揮されると最高だ。

合間に、急遽依頼を受けた( ̄▽ ̄)、全く正反対のエキスパート対象セット。
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OD宗像店のセミマンスリー上から5課題として使われるようです。
是非とも登って感想をお聞かせくださいな♪

敗退と左右差

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メインプロジェクト、本日も完全敗退。
明日の天気が思わしくないようなので急遽ナイト。

去年出来た出だしの一連が全く出来なかった。
そもそも前回、何となく取り付いた際出来なくておかしいなとは思っていたのだが。
本格的にそのパートのおさらいをしてみて驚愕。

せっかく前回核心が出来たのに…。

辛うじて3move中の一つは、左足の踏み込みに工夫して出来るようになったが残り2つは厳しい。

モヤモヤしながら帰路の最中、
先日左足のフィジカルが右足と大幅に差があることを指摘された事を思い出した。
回復したと思っていた左足は、実はそこまで回復していなかったのだ。
現に陸でも、一般人以下の力しか出せずフォームも狂っているようで。

出来なくなっていた2つは、左の踏み込み感が重要なパート。

すっきりした。
勿論出来なくなった事はよろしくないが、原因がはっきりしたので改善しやすい。

あー、少し安心。
ということでおやすみなさい。